連載コラム【音楽のある風景】 Vol.32

2014.12.25

グリーンレーベル リラクシング のBGMを選曲されている、
選曲家の橋本徹さんよりコラム【音楽のある風景】が届きました。
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どうぞお楽しみください!

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12月の選曲は、美しい音の桃源郷に身を委ねて。
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2014年もいよいよ大詰めですね。
この文章は、コンピレイション『Free Soul Christmas』を聴きながら、
クリスマスの朝に書いていますが、皆さんは素敵なクリスマスをおすごしになりましたか?
今月も、心から大推薦したいコンピCDを紹介させていただきます。

まずは何と言っても『Free Soul Nujabes』。
あの悲劇の事故からまもなく5年、今なお世界的に熱い支持とリスペクトを受け、
温かい讃辞の声がやまない日本を代表する名サウンド・クリエイター、
Nujabes主宰Hydeout Productionsのすべての音源から選び抜いた、まさしく“音の桃源郷”のような決定版コンピレイションです。
僕とNujabesの「Free Soul Underground」での出会いからも、ちょうど20年ということもあり、
Free Soul 20周年のアニヴァーサリー・イヤーのフィナーレを飾るにふさわしい、大切なプロジェクトになりました。

実はこの企画、テニスの錦織圭選手もNujabesを愛聴している、という素敵なニュースがとびこんできたばかりだった10月初めに、
ご遺族の方がカフェ・アプレミディに僕を訪ねてきてくださり、実現へと動き出しました。
人気の高い「Luv Sic」シリーズや、テリー・キャリアー(そう、僕は彼の命日に、このコンピを選曲したのです)との共演による
涙の名曲「Ordinary Joe」を始め、メロウ・ビーツ〜ジャジー・ヒップホップの枠をこえて、多くの音楽ファンの心の深い部分に響き、
優しく琴線を震わせる珠玉の名トラックの数々が収録されています。
永遠に生き続ける、音楽への深い愛情に貫かれた彼の美しい作品にはこれしかないだろうと思う、
FJDによる素晴らしいアートワークも、ぜひご覧ください。
Nujabesの音楽を末永く心ある音楽ファンに伝えたい、というご遺族の意向に沿えるように、全身全霊をこめてコンパイルしました。
その血の通ったビートと、切なくも安らかな調べに胸を打たれ、由比ヶ浜の美しい夕暮れを思い浮かべながら。

そしてもう一枚は、優雅な品と風格に満ちた名門ジャズ・レーベル、ベツレヘムのとびきりの至宝を集めた、
心躍り心和やかにしてくれるジャズ・ヴォーカルの名作選『Bethlehem for Cafe Apres-midi』。
15周年を迎えたカフェ・アプレミディのアニヴァーサリー・コンピの第1弾でもあり、全28曲・83分19秒にわたって優美な珠玉が連なる、
ミッド・センチュリー・モダン・アメリカの粋と洗練が詰まった宝石箱のようにエレガントな作品集です。
それは言ってみれば、フレッド・アステアとオードリー・ヘプバーンが「パリの恋人」だった時代のジャズ。
クリス・コナー/ニーナ・シモン/メル・トーメ/ボブ・ドロー/ボビー・トゥループといった、誉れ高い名シンガーはもちろん、
ヘレン・カー/ポーラ・キャッスル/オードリー・モリス/テリー・モレルのような、知る人ぞ知るクール&ビューティフルな秘宝まで、
その洒脱でスマートなソフィスティケイションの心地よさに酔いしれてください。

それでは皆さん、2014年もどうもありがとうございました。
2015年も、素晴らしい音楽と共にありますように。
良いお年を!


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12月の選盤

ファン待望の顔合わせによる、Free Soul 20周年のクライマックスを飾るにふさわしいスペシャル企画、
日本が世界に誇れる名サウンド・クリエイター、Nujabesの胸を打つ甘美な名作の数々が深い愛情と追悼の思いをこめて集められた、
橋本徹さん選曲のコンピレイション『Free Soul Nujabes ~ First Collection』と『Free Soul Nujabes ~ Second Collection』
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カフェ・アプレミディ15周年記念盤として、ミッド・センチュリー・モダン・ジャズの粋と洗練の結晶、
優雅な品格あふれる名門レーベル、ベツレヘムのジャズ・ヴォーカル至宝が選び抜かれた、
橋本徹さん選曲のコンピレイション『Bethlehem for Cafe Apres-midi』
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橋本徹 (SUBURBIA)
編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。
サバービア・ファクトリー主宰。
渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。
『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』『音楽のある風景』シリーズなど、
選曲を手がけたコンピCDは270枚を越える。
USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作。
著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。
http://apres-midi.biz
http://music.usen.com/channel/d03/

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