連載コラム【音楽のある風景】 Vol.48

2016.04.28


グリーンレーベル リラクシング のBGMを選曲されている、
選曲家の橋本徹さんよりコラム【音楽のある風景】が届きました。
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どうぞお楽しみください!

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4月の選曲は、胸をしめつける美しい調べに感謝の気持ちを募らせて。
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春爛漫ですね。GWも目の前、気候も暖かくなって、皆さんの心も弾んでいるところでしょうか。

僕は今月は22回もDJがあって、前回のこのコラムでお伝えした、バレアリック・チルアウトの伝説的存在であるCantomaを迎えての『Good Mellows』リリース記念ツアーが終わったばかり。カフェ・アプレミディや東京のクラブでの夜はもちろん、今年最初の海辺でのパーティーもあって、とても心暖まるピースフルな時間が続きました。

そう、まだ10日しか経っていないのに、結構前のことに思えてしまいますが、毎年いちばん盛り上がると言っていい福岡でのFree Soulパーティーも最高でした。熊本の地震で被災された方への思いと祈りをこめてDJしましたが、音楽を通して心を通わせることのできる同志がいるのは、かけがえなく嬉しいことだなと、改めて感じました。この歳になって、こんなにDJをしているとは、想像もしませんでしたが、本当に楽しくやれていますね。桜の季節に生まれた男ですから。

そんなDJラッシュの合い間に、僕がよく手にしていたのは、2009年にコンパイルした『Mellow Beats, Friends & Lovers』でした。聴くとさまざまな思い出が駆けめぐる、ある時期には「夢のかけらのようなアルバムだな」と思っていたCDですが、たくさんの仲間に協力してもらって、Cantomaとの『Good Mellows』ツアーを進めていく中で、あの頃にやっていたことが今、実を結んでいるんだなと思い、感慨深くなったのです。

そのコンピには、今回のDJツアーに参加してくれた、井上薫(Chari Chari)の「Aurora」やCalmの「Sitting on the Beach」といった珠玉の名作も収められています。そしてツアー・ファイナルで僕とライヴ・セッションしてくれたUyama Hirotoも。さらにそのとき彼と一緒にプレイした、最近ジョー・クラウゼルによるリミックスのアナログ盤ができあがったばかりの、Nujabes「Child’s Attraction」もエンディングに。

Uyama Hirotoは僕のDJに合わせて、『Good Mellows For Sunrise Dreaming』のラストに収録させてくれた名曲「End Of The Road」や、Nujabesを含む僕ら3人が愛してやまないメンタル・レメディー(ジョー・クラウゼル)の「The Sun・The Moon・Our Souls」も吹奏してくれました。自身の代表作である「Homeward Journey」や「One Day」も。その胸をしめつける美しい調べに耳を惹かれながら、ただただ、支えてくれているみんなへの感謝の気持ちが募ったひと月でした。

そしてGWを迎える今週末は、シーサイド・パーティーを挟んで、先々月ご紹介した大推薦盤『Ultimate Free Soul 90s』のDJイヴェントが2回。まだまだ楽しくやらせていただきますよ。皆さんも素敵な休暇をおすごしください。Life Goes On!


追記:
先日、プリンスが57歳の若さで亡くなりました。僕にとって大学時代、リアルタイムで最も好きだったアーティストでした。何だか勝手に、彼はずっと死なないような気がしていたので、信じられないというか、言葉になりません。でも、彼の音楽は永遠に生きています。生き生きと脈打っています。感謝の思いをこめ、ご冥福をお祈りします。

今日、ディアンジェロによる追悼パフォーマンスを聴いていたら、涙が出てきました。
Sometimes it snow in April 4月に雪が降ることもある
Sometimes I feel so bad, so bad ひどく落ちこむこともある
Sometimes I wish that life was never ending 人生がずっと続けばなと思うこともある
But all good things, they say, never last でも楽しいことはいつか終わると人は言う
かつて「人生はパーティー、パーティーにはいつか終わりが来る」と歌っていたプリンスへの鎮魂歌として、これほど心を震わされるものはないと思います。


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4月の選盤

シャーデー「Kiss Of Life」の名カヴァーと共にNujabes生前最後の作品となった「Child’s Attraction」も収録された、寄せては返す波や沈みゆく夕陽のようにメロウな日本人アーティストの絶品トラックだけで構成された、橋本徹さん選曲の珠玉のコンピレイション『Mellow Beats, Friends & Lovers』
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2015年にリリースされた3枚が国内から海外に至るまで大人気・大好評を博した“Good Mellows”シリーズ最新作となる、“ピースフルな陽の光とメロウにそよぐ風、夢見心地の音楽紀行”をテーマに、橋本徹さんが夢幻の桃源郷へと誘う至上の名作群を選び抜いたコンピレイション『Good Mellows For Sunrise Dreaming』
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“Good Mellows”シリーズの栄えある単体アーティスト・ベスト第1弾として発表された、待望の来日DJツアーも実現したバレアリック・メロウ・チルアウトの生きる伝説Cantomaの全キャリアから、橋本徹さんが心地よく叙情的で映像美あふれる傑作群を選りすぐったコンピレイション『Cantoma For Good Mellows』
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大ヒットを記録した『Ultimate Free Soul Collection』のスペシャル・エディションとして待ち望まれていた、ポップ・ミュージック~クラブ・ミュージックの黄金期1990年代のグルーヴィー&メロウな極めつけのマスターピースを、橋本徹さんが3枚組4時間以上にわたりナイス・プライスで集大成したコンピレイション『Ultimate Free Soul 90s』
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橋本徹 (SUBURBIA)
編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。
サバービア・ファクトリー主宰。
渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。
『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』『音楽のある風景』『Good Mellows』シリーズなど、
選曲を手がけたコンピCDは290枚を越える。
USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作。
著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。
http://apres-midi.biz
http://music.usen.com/channel/d03/

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