連載コラム【音楽のある風景】 Vol.54

2016.10.31

グリーンレーベル リラクシング のBGMを選曲されている、
選曲家の橋本徹さんよりコラム【音楽のある風景】が届きました。

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どうぞお楽しみください!

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10月の選曲は、走馬燈のようにかけめぐる思い出を星空と雨の雫に託して。
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10月、東京の街も季節の深まりと共に日に日に寒くなり、秋の装いを楽しまれている方も多いように見受けられます。僕は秋休みをとって、紅葉に色づく北海道(道東)の湖をめぐって温泉につかったりして、リフレッシュしながら日々の選曲活動に励んでいます。
空間BGMの仕事では、早くもクリスマスに向けた準備が始まりました。先頃ついに日本上陸したSpotifyでも、Free SoulとCafe Apres-midiのチャンネル/プレイリストがスタートしました。コンピレイションCDも12月にリリースされる『Good Mellows For Stardust Memory』を現在制作中、ぜひ楽しみにお待ちいただければと思います。

今月は、その“Good Mellows”シリーズを発表しているSuburbia Recordsを始めませんかと提案してくださったディスクユニオンで半年にわたって行われる、橋本徹 (SUBURBIA) キャンペーンのプレゼント特典となるカラー・カタログの編集も手伝っていました。その名も「Compiled by Toru Hashimoto for Suburbia Factory 1992-2016」。少しずつ記憶をたどった結果、僕がこれまでに監修した336タイトルのコンピが掲載されることになりました。
そう、僕はちょうど24年前の10月、1992年の秋に初めてコンピCDの選曲を手がけさせてもらったのでした。その後も作り続けてきた、思い出深い一枚一枚のジャケットを眺めていると、24年の歳月が走馬燈のようにかけめぐります。と同時に、今もこうしてコンパイル・ワークを続けられていることのありがたさを思い、リスナーの皆さんや素晴らしい音楽を届けてくれるアーティスト、いつも助けてくださるレコード会社のディレクターやCDショップのバイヤーの方々に、感謝の気持ちが募ってくるのです。本当にありがとうございます。

今回は、そんな僕のキャリアの原点になった最初のコンピレイション『’tis blue drops; a sense of suburbia sweet』をご紹介しようと思います。当時「Suburbia Suite」という音楽紹介フリー・ペーパーを作っていた僕に、グラフィック・デザイナーの信藤三雄さんとイラストレイターの森本美由紀さんと共に“TOKYO CD SELECTORS THREE”のひとりとして、インディー・レーベルから選曲依頼が舞いこんだのでした。
僕が掲げたセレクションのテーマは、“柔らかな雨の雫のように優しく気分を溶かしてくれるクールで甘やかなブルー・ドロップス”。とても気に入っているジャケット・デザインを見ていただればイメージが伝わるでしょうか。僕はマーゴ・ガーヤンの「Think Of Rain」という曲の入ったアルバムのガラス窓をつたう雨のアートワークを思い浮かべたりもしますが、収録曲のタイトルに倣うなら「雨に微笑みを」。メロウなソウル・ミュージックやラヴァーズ・ロック〜ソフト・ロックを中心に編まれた、処女作らしい青くさくも甘酸っぱく瑞々しい一枚だと思います。もちろんすでに廃盤となってしまっていますが、どこかで中古盤などを見かけることがあれば、手にとっていただけたら嬉しいです。ここに収められた音楽が、こぼれ落ちる雫のように皆さんの気持ちに心地よい波紋を描くことを願って。

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10月の選盤

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橋本徹さんが1992年の秋に初めて選曲を手がけた、ウィリアム・ディヴォーンやカーティス・メイフィールドなどのメロウ・グルーヴ、アリワ・レーベルのクール&ブリージンなラヴァーズ・ロックを中心に、リンジー・ディ・ポールやハーパース・ビザールの心地よいソフト・ロックも織りこまれた、“雨の雫”をイメージした名曲揃いのコンピレイション『’tis blue drops; a sense of suburbia sweet』

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橋本徹さんが現在制作中の、国内から海外まで幅広く人気を博しているメロウ・チルアウトの決定版コンピ・シリーズ“Good Mellows”第7弾となる待望の新作、澄んだ星空を眺めながらかけがえのない思い出が胸に去来するような珠玉の名作が、まるで美しい星座のように連なるコンピレイション『Good Mellows For Stardust Memory』

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橋本徹 (SUBURBIA)
編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。
サバービア・ファクトリー主宰。
渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。
『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』『音楽のある風景』『Good Mellows』シリーズなど、
選曲を手がけたコンピCDは330枚を越える。
USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作。
著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。
http://apres-midi.biz
http://music.usen.com/channel/d03/

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