連載コラム【音楽のある風景】 Vol.63

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2017.07.14

グリーンレーベル リラクシング のBGMを選曲されている、
選曲家の橋本徹さんよりコラム【音楽のある風景】が届きました。




どうぞお楽しみください!
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7月の選曲は限られた季節を大切に、永遠の夏を刻みつけるように。
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あっという間にすぎていった7月、個人的には早くも夏満喫という感じで、充実した楽しい日々でした。思えば7/1の鎌倉・由比ヶ浜でのシーサイド・パーティーを皮切りに、ひと月で21回のDJ。25年も音楽に携わる生活を続けていますが、これほどDJをする機会に恵まれたのは初めてでした。

東京・夢の島マリーナで海の日に開かれたSunset The MARINAと並んで、宮崎のリゾートAOSHIMA BEACH PARKでのビーチ・パーティーは特に、最高のヴァイブレイションにあふれていました。アンコールの声を受けて最後にかけたのが、『Good Mellows For Seaside Weekend』でもエンディングを飾ったニック・ホルダーの「Summer Daze」だったことからも、その素晴らしい雰囲気は想像できるでしょう。昨日、宮崎県の観光課の方から突然、「地元の人たちの喜びぶりに感動すら覚えました」という手紙と思い出の写真と共に、打ち上げ会のときに僕が最も気に入った焼酎、一壺春のプレゼントが届いたのも嬉しかったです。

DJツアーを通して、プレイするたびに必ず「この曲は何ですか?」と、目を輝かせるような問い合わせを受けたのは、僕の最新コンピ『Good Mellows For Beautiful Lights』に収録したケネス・ベイガーの「Love Won’t Leave Me Alone」。マックス・スタイナー作の名スタンダード「夏の日の恋」をサンプル・モティーフに、ジャン・リュック・ポンティーの天にも昇るようなヴァイオリンもこの上なく気持ちよい、永遠の夏を刻みつけるような名曲です。また、最もDJブースの前に笑顔の花を咲かせたのは、やはり『Good Mellows For Beautiful Lights』のハイライト、Mined「Mistakes」でした。この曲はスムースでメランコリックながら、いつもフロアを多幸感で満たしてくれる、素敵すぎるバレアリック・メロウ・ダンサー。現代のフラワー・チルドレンに贈る、文句なしの2017サマー・アンセムです。

「チルアウト・サマー2017」と題された今回のツアーを共にした、イビザCafe Del MarやCafe Mamboの歴代レジデントDJとして活躍し、バレアリック・シーンを牽引する英国のリヴィング・レジェンド、クリス・ココの最新作『My Favourite Place (Before Sunset)』も、至福の時間を親密にすごした後では、以前にも増してさらに素敵なアルバムだと感じるようになりました。真夜中から夜明けまでダンス・ミュージックをかけ続けるクラブ・パーティーでなく、メロウ・チルアウトをコンセプトにした海辺のサンセット・パーティー、というブッキングが多かったことも幸いしたかもしれません。大阪ではルーフトップ・バーのプールサイド、京都では自然派ワインのフェスティヴァルや洒落た美術館のカフェ、という普段あまりないシチュエイションでのDJも楽しい体験でした。

そんなDJツアーの合間にいちばん聴いていたCDを挙げるなら、完成の歓びがいまだ絶えないレオン・ウェアの追悼コンピ『Free Soul. the classic of Leon Ware & His Works』。メロウでセンシュアルな作風と併せ、オープニングが波の音に導かれる「Cream Of Love」というのも、サマー・ブリージンでマリン・フィールな気分にマッチしていたのでしょうか。そして"ズマの浜辺を素敵な女の子たちを見つめながら歩きたい"と歌いだされる「Why I Came To California」を、僕は今月のテーマ・ソングのように口ずさんでいました。さあ、そろそろ夏も折りかえし、限られた季節を大切に、"Good Mellows, Good Fellows"な素晴らしき音楽と人にふれあう毎日を、8月も楽しみましょう。

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7月の選盤


サマー・ブリージンでクールで心地よいバレアリック・チルアウト・アンビエントから、陽の光を感じさせるピースフルでビューティフルなメロウ・ハウスまで、「美しい光」を選曲コンセプトに至福のファンタスティック・チューンが集められた、人気の"Good Mellows"シリーズ最新盤となる橋本徹さん選曲のコンピレイション『Good Mellows For Beautiful Lights』


沈みゆく夕陽が奏でるメロウな調べ、究極のバレアリック・チルアウトと絶賛されるイビザCafe Del Mar/Cafe MamboのレジデントDJとしても名高いクリス・ココによる、「美しいサンセット」をテーマに橋本徹さんが監修するSuburbia RecordsからリリースされたCalm/jan and naomiとの共演作も含む最新アルバム『My Favourite Place (Before Sunset)』


自身の作品はもちろんマーヴィン・ゲイ/ミニー・リパートン/マイケル・ジャクソン/クインシー・ジョーンズらの70年代の名盤からマックスウェルを始めとする90年代以降のコラボ作まで、幾多のソウル・ミュージック傑作の立役者となったミスター・メロウネスことレオン・ウェアの偉大な功績を讃えた、橋本徹さん選曲のコンピレイション『Free Soul. the classic of Leon Ware & His Works』

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橋本徹 (SUBURBIA)
編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。
サバービア・ファクトリー主宰。
渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。
『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』『音楽のある風景』『Good Mellows』シリーズなど、
選曲を手がけたコンピCDは330枚を越える。
USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作。
著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。
http://apres-midi.biz
http://music.usen.com/channel/d03/

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