連載コラム【音楽のある風景】 Vol.71

2018.03.31

グリーンレーベル リラクシング のBGMを選曲されている、
選曲家の橋本徹さんよりコラム【音楽のある風景】が届きました。



どうぞお楽しみください!

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3月の選曲は、多幸感あふれる心地よいヘヴンリーな音の桃源郷へ。
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春爛漫、桜も満開で、まさに光の季節到来という感じの気持ちのよい天気が続いていますね。
春の装いに軽やかに着がえるように、音楽もそんな晴れやかな気分に相応しい曲を選びたいものです。

僕はこの春から渋谷のTRUNK(HOTEL) のウェディング・サロンBGMの選曲を手がけていることもあり、多幸感あふれる心地よい音楽によく身を委ねていました。
そうなると真っ先に手が伸びるのが、2009年春アプレミディ・レコーズのファースト・リリースとして編んだコンピレイション『音楽のある風景〜春から夏へ』です。

幸福な気分へと誘われ、ときには優しく心の透き間を埋めてくれる、ときめくような胸躍る音楽が、色彩豊かな感性によって四季の移ろいを描いていく名曲・名演のオン・パレード。
エヴァーグリーンの輝きをたたえたジャズ・ヴォーカルやボサノヴァ、メロウ&フォーキーなアコースティック・グルーヴの名作がこれでもかと登場しますが、とりわけオープニング3曲の流れは、何か素敵なことが始まるような嬉しい予感に満ちています。
まどろみの中に朝の光を感じるような柔らかな目覚めに始まる美しい一日の情景を、映画のワン・シーンのように鮮やかに描きだす至福のジャジー・ワルツ・スウィング、ジャジナリア・カルテットの「Pippo Non Lo Sa」で幕を開け、少しセンティメントを含んだ爽やかな風に吹かれるような、バカラック&デヴィッド作の名ラヴ・ソングをグルーヴィー・アコースティックなジャズ×ボサに仕立てたアンジェリタ・リーの「Close To You」、切ない前奏に続いて光が広がるような天上のメロディーと弾むピアノが大空を舞うように心を解き放ち、音楽の清々しさを満喫できるサニー&フォーキーなキース・ジャレットの女性ジャズ・ヴォーカル・カヴァー、グラジーナ・アウグスチク「So Reminding Me」へ。
まさにファンタスティック・ミュージック、そんな素敵すぎる音楽が最後までぎっしりとしなやかに連なる美しいアートワークに包まれたミラクルな一枚、未聴の方はこの季節にぜひ手に取っていただけたら嬉しいです。

"音楽のある風景"シリーズと並んでもうひとつ、TRUNK(HOTEL) ウェディング・サロンのBGMのテイストとして、先方から提案されていたのが、海辺のメロウ・チルアウトをコンセプトに始まった"Good Mellows"シリーズでした。
そのエッセンスが凝縮されたコンピ『Good Mellows For Seaside Weekend』も(再び)今月のヘヴィー・ローテイション、思えば3年前の春、こちらはサバービア・レコーズのファースト・リリースでしたね(僕はやはり、何かが始まるときの"あの感じ"が好きなのかもしれません)。

柔らかな叙情と透明感あふれる優美なメロディー、瑞々しいオーシャン感覚とアトモスフェリックな麗しのサウンドスケープ。
メロウ・ドリーミンなチルアウト・バレアリカからダビー&フローティンなメランコリック・アンビエントまで、波の音や鳥のさえずりもピースフルな快いヴァイブに満ちた、まさしく至福の音楽旅行です。

僕は海辺の週末をイメージした心地よく甘美な至宝がきらめくこのCDを聴いていたからか、先週の日曜日は横浜から山下公園までシーバスで海を渡り、港の見える丘公園の先まで散歩してきれいな桜を眺めるプチ旅行を楽しみました。
そんな何気ない日常のささやかな幸せのサウンドトラックとして、新しい年度もヘヴンリーな音の桃源郷へと誘ってくれる素晴らしい音楽と共にありますように、と願わずにはいられない今日この頃です。

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3月の選盤


橋本徹さんが監修・選曲するレーベル"Apres-midi Records"の第1弾として、人と時間と空間の奇跡的な調和を演出し、四季の移ろいを色彩豊かな感性で描く多幸感あふれる至上の名ソングが集められた、珠玉のコンピレイション『音楽のある風景〜春から夏へ』


橋本徹さんが監修・選曲するレーベル"Suburbia Records"の第1弾として、"Good Mellows, Good Fellows"をテーマに海辺の週末をイメージして、波の音や鳥のさえずりも心地よいピースフルな至福の名トラックが集められた、極上のコンピレイション『Good Mellows For Seaside Weekend』

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橋本徹 (SUBURBIA)
編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。
サバービア・ファクトリー主宰。
渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。
『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』『音楽のある風景』『Good Mellows』シリーズなど、
選曲を手がけたコンピCDは340枚を越える。
USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作。
著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。
http://apres-midi.biz
http://music.usen.com/channel/d03/

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