『 2015年を振り返る ~ 年末のご挨拶に代えて 』

鴨志田 康人

2015.12.28

2015年も残すところ、あとわずかになりました。
本年も格別のご愛顧を賜りまして、厚く御礼申し上げます。


さて今年を振り返ってみますと、お客さまの気分に大きな変化が見られた1年だったと感じました。


■「自分にとって、本当に価値があるものなのか?」を考える

その変化とは、モノを買うという行為に以前より真摯に向き合うようになった、ということです。

「自分にとって、本当に価値があるものなのか?」を慎重に考えながら、「(モノを少なくするからこそ)良いものを選ぼう。長く付き合えるものを見つけよう」というお客さまが、とても多くなりました。これは洋服だけでなく毎日の食事や暮らし、自分の健康・美に対しても同じで、生活に向き合う意識の高まりを感じています。
そして、より質の良いものを得ることで、質の良い豊かな暮らしを楽しむ。うわべだけの豪華さではなく、地に足のついたものに本当の価値を見出し、生活をシンプルに、飾り付けのない品の良いライフスタイルを……そういった変化が見て取れました。

たとえば<CRUCIANI(クルチアーニ)>のニットのように、シンプルで研ぎ澄まされたデザインのものに人気があったのもそういった理由でしょう。

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<CRUCIANI(クルチアーニ)>のクルーネックニット


■「和」の文化の再発見

シンプルだからこそ粗が見えやすい。それゆえに素材はもちろんディテールや作りなどのクラフツマンシップも見直されました。ミニマルななかに見えてくる美しさが求められていたようです。

そしてそれは、「和」の美にもつながりました。「ミニマリズム」という言葉も今年はもてはやされましたが、「質素」という美しさを大事にする日本人にとっては当然の帰結とも言えるでしょう。同時に、西洋文化にはない日本の伝統文化や、地域の名産など身近なものに愛着を持って接することができる、和という素晴らしい文化を再発見できた、そんな1年だったとも思えます。

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名古屋 有松絞りの伝統技法を用いた<suzusan(スズサン)>のカシミヤストール


■「エフォートレス」という潮流

シンプルで飾り付けの無い、等身大の生活を楽しむという意識の高まりから「エフォートレス(肩肘張らない)」というキーワードも生まれました。
快適性を高めたアイテムを使ったスポーティなカジュアルスタイルや、気取らないリラックスした装いがもてはやされました。ドロップショルダー、ラップ(巻きつける)コート、イージーパンツなどの台頭が、これを象徴しています。この潮流は多少の味付けを伴いながら、しばらく続きそうな勢いがあります。

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<UNITED ARROWS(ユナイテッドアローズ)>のカシミアのガウンコート


私のワードローブはスーツやジャケットが中心なので、今年はタートルネックなどノーネクタイでのリラックスしたVゾーンを考えたり、スニーカーを合わせてスポーティな装いを楽しんだりしながら時代の気分を取り入れていました。


2016年はどんな気分になっていくのでしょうか?
服を着ることが楽しくなる話題が豊富にでてくることを夢見ながら、年の瀬を迎えたいと思います。

みなさまにおかれましても、よいお年を迎えられますことを、お祈り申し上げます。
また、年末年始もユナイテッドアローズ各店舗でのお買い物をお楽しみください。

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