連載コラム【音楽のある風景】 Vol.115

2021.11.30 

グリーンレーベル リラクシングのBGMを選曲されている、選曲家の橋本徹さんより、コラム【音楽のある風景】が届きました。

どうぞお楽しみください!

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11月の選曲は、「街の音楽を美しくしたい」という原点と遠い記憶の温もりを大切にしながら。
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コロナ感染者の数もようやく落ちつきを見せ、まだ予断を許しませんが、DJをする機会も増えてきて(僕の経営するカフェ・アプレミディも、ささやかながら22周年を祝うパーティーを開きました)、音楽好きとしての日常がやっと戻ってきた、という印象も感じた11月。
皆さんはいかがおすごしでしたか?

僕は今月は、今年で20周年を迎えた「usen for Cafe Apres-midi」のアニヴァーサリー・コンピCDの制作に励んでいました。
「usen for Cafe Apres-midi」とは、僕が「usen for Free Soul」と共に監修・選曲している、株式会社USENの音楽放送チャンネルです。
プレス・リリースの言葉を借りるなら、"ジャズ?ボサノヴァ?メロウ・グルーヴ?フォーキー・ソウル?ソフト・ロック?シンガー・ソングライター?AOR?ラヴァーズ・ロックから、アーバン・メロウなクラブ・ミュージックやチルアウト/アンビエント、クラシック?映画音楽まで、「街の音楽を美しくする」という希いをこめたオールジャンル・ミックスによる心地よい選曲で、季節の移ろいや一日の時間の流れに合わせて極上のグッド・ミュージックを届けてきた"街のBGMメディア。
10周年と15周年のときにも、それぞれ『Haven’t We Met?』と『Music City Lovers』という記念コンピを作りましたが、遂に20周年ということで、今回も制作に気持ちが入らないわけはありません。

タイトルは、題して『音楽のある風景~ソー・リマインディング・ミー』。
絶品のオリジナル曲はもちろん、マーヴィン・ゲイやキース・ジャレットからリアン・ラ・ハヴァスやNujabesまでの珠玉のカヴァーも収録され、現在進行形カフェ・アプレミディ・クラシックにして永遠の名作たちが80分近くにわたって連なる、音楽を愛するすべての方へ心をこめて贈りたい至上のコンピレイションになっています。

さらにこの20周年コンピCDは(リリース予定は12/24クリスマス・イヴ!)、選曲が最高なのはもちろんなのですが、アートワークやパッケージ・デザインにもアイディアを凝らしていますので、楽しみにしていてください。
表面は写真が美しく映える鏡面コート、裏面は上質紙(マット)でクラフト感のある感じの少し厚めの用紙で、ジュエルケースを包むようにセットして、最後に金色の伸縮性のある紐とファッション性の高いタグをつけた、特殊仕様で仕上げています。

これまでの音楽業界にはなかった、このタグを使うというアイディアは、去年から今年にかけて、UNITED ARROWSと密に仕事をさせていただいた経験がなかったら、浮かび上がってこなかった発想かもしれません(感謝!)。
おかげで自分自身が、クリスマスにプレゼントしまくりたくなるような、魅力的な作品になったことが、何より嬉しいですね。

先月のコラムでご紹介した僕の最新コンピ『Free Soul Nomak ~ Twilight Mellow Rendezvous』と共に、ぜひこれからのウィンター&クリスマス・シーズンに(一年で最も心暖まりたくなる季節ですね)お楽しみいただきたいので、今月は少し長くなってしまいますが最後に、僕が制作にこめた思いを綴ったライナー原稿もこちらに掲載させていただきます。

『音楽のある風景~ソー・リマインディング・ミー』橋本徹ライナー
(CDブックレットより引用)

あなたは音楽を愛していますか?

季節の移ろいや一日の時の流れを彩り、遠い記憶の温もりや大切な思い出を呼び起こしてくれると同時に、今を生きる、何気ない日常にささやかな光を灯してくれる音楽。
「usen for Cafe Apres-midi」の20周年を記念して制作されたこのCD『音楽のある風景~ソー・リマインディング・ミー』は、心を動かされた音楽を、愛と情熱をこめて選曲する毎日から生まれた、僕らの"新しいクラシック"の記録です。
17名のセレクターそれぞれが選んだ「この1曲」を連ねていますので、街や時代の空気に寄り添い、日々アップデイトされ、進化し続ける「usen for Cafe Apres-midi」の現在地を感じていただけると思います。

セレクター仲間から最初に収録希望曲を募ったのが2021年1月でしたから、制作期間はほぼ1年。
僕がまず選曲候補にリストアップしたのは、ドニー・トランペット&ザ・ソーシャル・エクスペリメント「Sunday Candy」~マック・ミラー feat. アンダーソン・パーク「Dang!」~クレオ・ソル「Young Love」の3曲でしたが、アプルーヴァル業務が思うように進まないとA&Rから相談を受け、途方に暮れていたところにリリースされ、「これは絶対コンピレイションのラストに収録するしかない」と確信したのが、カナダ・ハミルトンのフォーキー・シンガー・ソングライターScott Orrの名作「Know U」でした。

『音楽のある風景(music with a view)』という言葉は、2006年に「usen for Cafe Apres-midi」の5周年を記念して作った、僕たちの絆の原点とも言える大切な本のタイトルでもあり、2009年にスタートしたアプレミディ・レコーズの、最初のコンピ・シリーズのタイトルでもあります。
"ソー・リマインディング・ミー"というサブタイトルはもちろん、そのアプレミディ・レコーズのファースト・リリース『音楽のある風景~春から夏へ』に収録した、Gra?yna Augu?cikがキース・ジャレットの名曲を歌詞のついたジャズ・ヴォーカル版でカヴァーした、多幸感あふれる「So Reminding Me」から。
「usen for Cafe Apres-midi」でこの20年間、最もかけられてきた曲のひとつと言って間違いないでしょう。

このCDに収められた曲はどれも、聴いてくださる方の幸福を祈り、心の透き間を埋めるように響くことを願う、(個人的でありながら公共性も宿した)選曲者の気持ちが伝わる、"ある種のテイスト"に貫かれた音楽だと思います。
これからも「街の音楽を美しくしたい」という希いをこめた、タイムリーにしてタイムレスな手作りの音楽放送チャンネルとして、大好きな音楽、素晴らしいと思う音楽、街(人)に愛される音楽を、こつこつと丁寧にお届けしていきますので、よろしくお願いいたします。



USENの音楽放送チャンネルの中でも指折りの人気を誇る「usen for Cafe Apres-midi」の20周年を記念して、橋本徹さんを始めとする17人の選曲家が、「街の音楽を美しくしたい」というそれぞれの思いが詰まった「この1曲」をセレクトし、現在進行形カフェ・アプレミディ・クラシックにして永遠の名作が贅沢に収録され2021年のクリスマス・イヴにリリースされる、橋本徹さん監修プロデュースの素敵なコンピレイション『音楽のある風景~ソー・リマインディング・ミー(music with a view ~ so reminding me)』


世界に衝撃を与えた2007年のデビュー以来、Nujabesと並び称される日本が誇るメロウ&ジャジーなローファイ・ビートメイカーとして高い評価と人気を得ているNomakの全キャリアから、ジャケットに描かれた水平線に沈みゆく夕陽と海の光景をイメージしながら、橋本徹さんが選りすぐったベスト・オブ・ベスト・コレクション『Free Soul Nomak ~ Twilight Mellow Rendezvous』


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橋本徹 (SUBURBIA)

編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。
サバービア・ファクトリー主宰。
渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。
『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』『音楽のある風景』『Good Mellows』シリーズなど、選曲を手がけたコンピCDは350枚を越える。
USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作。
著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。

http://apres-midi.biz
http://music.usen.com/channel/d03/

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