UA流スーツの
楽しみ方。

「スーツはこういうものだ」と一括りに言うことは難しい。なぜなら私たちが思うスーツは自由で楽しいものだから。私たちはイギリスやフランス、イタリア、そしてアメリカなど、世界中のスーツスタイルや歴史からその楽しさを学び、実際に袖を通してきました。そして改めてスーツをもっと楽しみたいと感じています。いまUAが捉えるそのムードを、さまざまなスタッフの写真とともにファッションディレクター内山が語ります。

SUIT IS FUN by Shoji Uchiyama
Fashion Director

SUIT IS FUN by Shoji Uchiyama
Fashion Director

「ユナイテッドアローズの歴史をさかのぼっても私たちが考えるスーツの魅力は変わっていません。社会性を持ち、どこに行っても胸を張れる、信頼を得られる。そうした前提があり、ファッションアイテムとして着られる、着まわすことができるスーツは、最もオーセンティックでありながら、最もファッションなアイテム。私たちがそれにこだわり続ける理由です。

ただ近年では「スーツ離れ」という言葉をよく耳にします。クールビズやスニーカー通勤といった流れに始まり、リモートワークをはじめとした働き方の変化によるビジネススタイルの多様化といったことが理由にあげられると思います。職種自体の多様化もあるかもしれません。実際にお客様の動向からもそういったことを感じる機会は少なくありません。スーツを着なければいけないというシーンは確かに減りつつあると思います。しかしそうした時代でもあってもスーツが相応しいシーンというのは変わらないと思うんです。これからはそれを踏まえた上で、制服的な選び方ではなく、自分の意志でTPOに合ったスーツを選ぶ時代なんだと思います。

一言で「スーツ」と言っても、「こういうものだ」と一括りにするのはとても難しい。多くの方はスーツ=ビジネスをイメージされるかもしれませんが、スーツ自体にもフォーマルなもの、ビジネスにふさわしいもの、趣味性の高いものやデザイン性のあるものなど様々です。同じ仕立てやデザインでも選ぶ生地によってそのスーツが持つ意味はまったく異なりますよね。スーツは本来さまざまなシーンに対応する服です。最近ではセットアップと呼ばれる、どちらかというとカジュアル志向に対応するスーツもありますから、スーツを楽しめるシーンというのは逆に増えているのではないかなと思ったりもします。

そういう意味ではスーツスタイルも、もっといまの生活スタイルやその人その人に合った着方があっていいと思っています。フォーマルなかっこよさも個性的なかっこよさもスーツは適えてくれます。私たちはスーツの伝統と品質を大切にしながら、いまの時代に合ったスーツスタイルを提案したいと思います。

今回のクロージングマターズでは、それを体現するスタッフのスーツスタイルと代表的な3名のスーツの楽しみ方を紹介します。渋谷スクランブルスクエア店の白田はスーツスタイルをより楽しむためのワードローブを。金沢店の村松(3月10日公開)は、いつもの時間を特別にするスーツについて。そして大阪メンズストア店の矢嶋(3月10日公開)は一つのスーツを着回すことで、スーツが持つ多面性を。

ファッションを楽しむための参考になれば幸いです。」