スーツスタイルを
豊かにする
ワードローブ。

Suit Accessories by Tomoaki Shirata
UNITED ARROWS SHIBUYA SCRAMBLE SQUARE

ディストリクトのショップマネージャーを経て、現在は渋谷スクランブルスクエア店の副店長を務める白田。「スーツはきちんと着て、きちんと遊びたい」と自身のスーツスタイルを語る。

ダブルのネイビースーツにクレリックシャツでクラシックに。小物を駆使し、グリーンのアクセントを効かせたコーディネートです。ヴィンテージのサングラスはレンズの色をグリーンに変更。

グリーンとグレーの間にあるような色のスーツを引き立てるためにシンプルに。ポイントは同系色のホリゾンタルストライプのネクタイ。色の調和をはかりつつ柄で遊んでいます。

インパクトのあるネクタイを主役に、クラシックなグレンチェックのスーツと合わせたコーディネートです。色数を抑えることで、“遊び心”と“貫禄”のコントラストが不思議と馴染むスタイルです。

紺と赤と緑。色の構成を計算しつくしたスーツスタイル。サングラスやスカーフでも色を拾うことで色彩を強調しています。ただキマりすぎないように抜け感のある白ソックスとローファーでバランスを。

＜ディストリクト＞のスリーピースをかしこまりすぎず自然体に着るのが私流。紐靴がセオリーですがローファーを。それにネクタイやカラークリップで装飾性という遊び心を付け加えました。

ユナイテッドアローズの茶のスーツも渋くなりすぎないように。発色のいいジグザグ柄の＜ミッソーニ＞のネクタイやフレンチヴィンテージライクなアイウェア、それに時計のベルトまでも茶で統一。ワントーンの調和を楽しんだスーツスタイルです。

パーソナルオーダーで作った＜ユナイテッドアローズ＞のスーツはきちんとしたいときの気分に寄り添ってくれるスーツです。今回は、オックスフォードのキャンディストライプのBDシャツをカラークリップで留めるなどして、自分らしさも。

細畝のコーデュロイのスーツをカジュアルかつポップに演出したスーツスタイルは、アメリカンプレッピーがインスピレーション。鮮やかな色合いから得られる若々しさが今年の春の気分ですね。

色のコントラストがつかないようなペールトーンを意識。どこか優しさを感じるスーツスタイルです。シャツにベージュとブルーが入っているので、それをネクタイの色と合わせて。

タキシードを着る時も自分らしさを。ポップなシャルベのボウタイに、稲妻柄のベルベットのスリッパ。要所要所で楽しさ溢れるお祝いムードを表現した装いです。

「まるで反義語のように扱われるカジュアルウエアとスーツですが、私の中でこの2つを区別しているわけではなく、むしろ同じテンションで着ています。どちらも『今日は何を着て行こうかな？』と悩む選択肢の一つでしかありません。ジャケットだけの時はカジュアルに、スーツ上下で着る時は基本的にはタイドアップでスタイリングを楽しんでいます。

もちろんTPOはベースにありますが、いつも自分自身が楽しくなるようなコーディネートを心がけていて、その中でも“色”の組み合わせはとても大切にしています。スーツでしかできない表現もあります。特にVゾーンまわり。シャツやネクタイ、チーフの組み合わせ次第で、同じスーツでも印象ががらりと変わります。そこにスーツを着る面白さがありますし、自分を表現できるとても便利なアイテムだと個人的には思います。

自分のスーツスタイルに欠かせないアクセサリー、ネクタイやカラークリップ、ベルトやウォレットチェーン、時にはシャツすらも、私の場合はアクセサリー感覚で使っています。今回私のワードローブのスーツはほぼすべてをご紹介しました……。限られた数のスーツも、合わせるシャツやネクタイを変えるだけで大きく雰囲気も変わります。そう考えるとスーツをたくさん持っているより、アクセサリーをたくさん揃えた方が、コーディネートが楽しく、そして豊かになると思います。

そんな私のコーディネートを豊かにし、そしてスーツスタイルを楽しませてくれる代表的なアイテムを６つ紹介します」

オックスフォードのBDシャツ
カジュアルなシャツの代名詞でもあるオックスフォードのBDシャツですが、ネクタイやスーツと組み合わせることで程よく力の抜けたスーツスタイルにしてくれるので好んで着ています。

アイウェア
顔の印象を変えてくれるアイウエアはほとんどがヴィンテージ。一部レンズをブルーやピンクやグリーンといったカラーレンズに変更し、スーツやVゾーンに合わせて使いわけています。

ドレスシャツ
襟の形や発色の美しさが魅力的な＜ターンブル&アッサー＞のシャツ。英国のクラシックな雰囲気も相まって私のスーツスタイルには欠かせないブランドの一つです。

ホリゾンタルストライプのネクタイ
ホリゾンタルストライプのネクタイを集めている人は珍しいかもしれません……。「ホリゾンタルといえば白田」を狙っているのはさておき、トラッドな気分を取り入れたいときに重宝。レジメンタルと同じ感覚で取り入れています。

レザーグッズ／シルバーアクセサリー
あまり全身の写真では見られないですが、ベルトも遊びを効かせるためのアイテムの一つとして取り入れています。腰回りにアクセントを加えたい時には、細めの控えめなウォレットチェーンも。

カラークリップ
フレッド・アステアをはじめとしたハリウッドスターのスタイルをお手本に、自分でも取り入れるようになったカラークリップ。ほとんどがヴィンテージのもので、時間があればネットサーフィンしながら面白いデザインがないかを探しています。