憧れの先輩たち。
六本木ヒルズ店に務めるセールスマスターの木原大輔は、祖父や父親に憧れ、「いつか自分もスーツが似合う大人になりたい」と思っていた少年だった。学生のころからジャケットや革靴を頻繁に着用するも、「もっとドレスの世界を知りたい!」「もっとカッコいい大人になりたい」という動機で選んだ場所が、ユナイテッドアローズだった。先輩たちから学んだ“ドレスのイロハ”物語。
Dress Story of Daisuke Kihara
United Arrows Roppongi Hills Sales Master

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「やっぱりいいね、そのネクタイ」「この天気に、そのスーツはアガるね」とか、ユナイテッドアローズにいるとこんなやりとりが日常会話だ。そんなドレスカルチャーがものすごく居心地がいい。
学生時代からジャケットや革靴をよく履いていた。所属していた野球部の中では異質だったと思う。なぜかと言われると、やっぱり“かっこいい”と思っていたから。祖父がよくジャケットを着ていたり、父親がよく海外出張に行っていた影響が少なからずあるのかもしれない。とにかくスーツをカッコよく着たい、とにかくスーツが似合う大人になりたいと思っていた。

そんな僕の中で、ドレス=ユナイテッドアローズだった。幸運なことに採用され、さらには一年目からドレスセクションを担当することになった。先輩はもちろんのこと、カッコよくスーツを着るお客様からもたくさん学んだ。もっと勉強すれば、もっとカッコよくスーツが着られるようになるのかなとか、もっとお客様と深い話ができるのかなとか……。一流のものを知るために、パリの<シャルベ>やロンドンの<ターンブル&アッサー>でシャツを、フィレンツェの<リヴェラーノ&リヴェラーノ>ではスーツを仕立てたりもした。かなり頑張った……。
夏と冬の休みを利用して、先輩たちのヨーロッパへの買い付けに何度も同行させてもらった。先輩たちと一緒の時間を共有することは貴重な経験だった。今まで“装う”ことだけにこだわっていたけど、歩き方やご飯の食べ方などの仕草までもちゃんとしないとスーツってかっこよく見えないことに気づいたから。着る人までをも問われるスーツってやっぱりかっこいい。

地元の友人がよく言う「スーツやジャケットは堅苦しい」とかは思ったことがない。多分着方の問題なのだろうとも思うし、堅苦しいものというよりも、かっこいいもの。ユナイテッドアローズの先輩を見て欲しい。だってここにはネイビースーツをものすごくナチュラルに着る先輩がいれば、派手なペイズリー柄のネクタイやレオパード柄のネクタイでおしゃれを楽しむ先輩もいる。とにかくいつ見てもエレガントな先輩もいれば、それらを通り超して、『なんでこんなスタイリングを思いつくんだろう』って言う先輩もいるんだから。入社後、いろいろな国に行ったり、いろいろな方々と出会ってきた。社内のスタッフをここまで褒めるのはちょっとあれだけど、ユナイテッドアローズってスーツの“着こなし方”で言うと、世界イチなんじゃないかと思う。こんなカッコよくスーツを着られる人たちっていない。僕も早く先輩のようになりたい。
Profile
木原大輔
1990年東京都出身。2012年にユナイテッドアローズに入社。日本橋店に配属後、六本木ヒルズ店へ。現在はセールスマスターと商品企画を兼務。趣味は食とアート鑑賞。最近はナチュールワインにこだわっている。