JOHNSTONSマフラー

創業200年の歴史と、ユナイテッドアローズ専用レシピ

「伝統を守りつつ進化する」。言葉にするのは簡単ですが、それを実行するのには並大抵でない労力を必要とします。こちらのマフラーも、ブランドとユナイテッドアローズ双方が度重なる試行錯誤の末に生み出したアイテムです。
ジョンストンズは、1797年にスコットランドで創業した老舗。原毛の選定から染色・紡績・織り・仕上げに至る全工程を自社一貫で行う、当地でも数少ないメーカーです。過去に生み出してきた膨大なアーカイブを大切に保存しているのも特色といえるでしょう。そんな伝統に惹かれたユナイテッドアローズは、毎年同社に別注制作を依頼しています。希少なアーカイブをベースにしたチェック柄。ただし、すべて配色を独自に変更しています。ブランドのヘリテージに敬意を払いつつ、ユナイテッドアローズが考える“今”を体現するため、必ずスコットランドと直接のやりとりを行い、最適なバランスを追求しています。
また、サイズに関してもこだわっています。大判のものはカジュアルに使いやすいもの。もともとは女性向けの190×75cmであったのを50cm幅に変更し、男性が使いやすい大きさにしました。もうひとつの標準サイズはドレススタイルにもってこい。一般的には30cm程度の幅が多いのですが、豊かなボリューム感が出るよう幅をやや広めに、また長さは短めにしています。
細かいことですが、その地道な積み重ねなくして「モダンスタンダード」は生まれないのです。

（TEXT＝小曽根 広光）