連載コラム【音楽のある風景】 Vol.96

2020.04.30

グリーンレーベル リラクシング のBGMを選曲されている、
選曲家の橋本徹さんよりコラム【音楽のある風景】が届きました。





どうぞお楽しみください!


━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
4月の選曲は、ジャスミンの花の香りに誘われ爽やかな甘い風を感じて。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━


4月は始まりの季節、しかも誕生月ということもあって本来なら最も大好きで心躍るのですが、ポジティヴな気持ちで前向きに生きようと思いながらも、今年は新型コロナウイルス対策の遅れと不十分さへの憤りを胸に、毎日をすごしていました。
僕がオーナーを務める渋谷のカフェ・アプレミディも30日間すべて休業、green label relaxingを始めとするショップBGMなどの選曲仕事の拠点にしているUSENスタジオも封鎖されたままでした。
そんな閉塞感の中では必然的に、リモートワークに向いたこちらをがんばろうと、アプレミディ・レコーズのレーベル活動に尽力している今日この頃で、窓の外から香り立つジャスミンの花のかぐわしさに惹かれて、風薫る5月こそ新たなスタートを、と心に誓いながらペンを執ったところです。

とはいえ、こんなご時世ですから、先月のこのコラムで制作のめどが立ったと簡単に紹介したカフェ・アプレミディ20周年記念コンピ『Cafe Apres-midi Bleu』も、リリースが5/29に延期されてしまいました。
このCDはHMV日本上陸30周年も祝うダブルネーム・プロジェクトなので、やはりコロナの影響で当面の間はHMV店舗も休業となっていることに伴い、販促プロモーションなどの様々な企画が立ち行かなくなってしまっているからです。

しかし暗いニュースばかりでなく、嬉しいエピソードもありますよ。
僕が『Cafe Apres-midi Bleu』のハイライトと考えているのは、今年1月のこのコラムで大推薦した(ぜひお読みください!)フランスの女性シンガー・ソングライターMaë Defaysの「Balcony」。
アプレミディ・レコーズのA&Rディレクターが、その記事を始め日本で(まだ僕の周りが中心ですが)彼女の音楽がどれほど愛されているか、ウェブ・メディアやSNSに綴られた文章を集めて送ったところ、彼女自身がフランス語にすべてGoogle翻訳して読んでくれたようで、その感激を返信してきてくれたのです。
僕は本当に胸が躍ってしまって、すぐにまた、あの爽やかな甘い風を感じさせてくれる「Balcony」の素敵なMVを3回も繰り返し観てしまいました。
コンピレイションCDに美しいポストカードと共に封入されるライナー・エッセイのモティーフも、もちろん彼女のこの曲にしたことは言うまでもありません。
https://www.youtube.com/watch?v=QPbxv8Rblcw&feature=emb_logo

『Cafe Apres-midi Bleu』については、書きたいことがとてもたくさんあるので、リリース直後となる来月のコラムでまた、詳しく紹介させていただこうと思いますが、あまりに待ち遠しいので、収録曲目のインデックスだけでも、最後に掲載しておきます。
カフェ・ミュージックを再定義する、"2020年代に伝えたい2010年代のアプレミディ・クラシック"が大集合した、僕にとって完璧なセレクションです。
ちなみに2曲目のアルゼンチンのシンガー・ソングライターBantiのオリジナル・アルバム『Proyecciones』と、9曲目のカリフォルニアのシンガー・ソングライターMichael Seyerのスペシャル・アルバム『Nostalgia + Bad Bonez』も、アプレミディ・レコーズから同時リリース。
さあ、初夏を思わせる最高の日和に誘われて、来月は上げていきましょう。
気分は5月の風のように。

『Cafe Apres-midi Bleu』収録曲目リスト
01. Ady Suleiman / I Remember
02. Banti / El Mundo Va A Cambiar
03. Maë Defays / Balcony
04. Irondale & BrandonLee Cierley feat. Jonny Tobin / High Five
05. Lake / Magazine
06. Ami Faku feat. Sun-El Musician / Ndivuele
07. Manatee Commune / PDA
08. Kommode / Fight Or Flight Or Dance All Night
09. Michael Seyer / I Can’t Dance
10. Jamie Isaac / Wings
11. Mônica Vasconcelos / London London
12. Jamila Woods feat. Chance The Rapper / LSD
13. Ge Luz / Maracujá
14. Adron / Be Like The Sea
15. J.Lamotta Suzume / If You Wanna
16. Kate Bollinger / Untitled
17. Sam Trump feat. SharmonJarmon! / Spain
18. Serpentwithfeet / Bless Ur Heart (Acoustic)
19. Jim Alxndr feat. Marcus Prince / Closer
20. El Búho / Camino De Flores


──────────────────────────


4月の選盤

数多くの人気コンピレイションを手がけてきた橋本徹さんのディスコグラフィーの中でも、"Free Soul"と並んで圧倒的なセールスを誇り、2000年代のカフェ・シーンの隆盛はもちろん現在もなお空間BGM〜リスニング・カルチャーに大きな影響を与え続けている、"午後のコーヒー的なシアワセ"を讃える"Cafe Apres-midi"シリーズ、その20周年記念盤にしてカフェ・ミュージックを再定義する最新作としてリリースされる『カフェ・アプレミディ・ブリュ』

──────────────────────────


橋本徹 (SUBURBIA)
編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。
サバービア・ファクトリー主宰。
渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。
『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』『音楽のある風景』『Good Mellows』シリーズなど、
選曲を手がけたコンピCDは340枚を越える。
USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作。
著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。
http://apres-midi.biz
http://music.usen.com/channel/d03/




  • facebook
  • twitter
  • line
  • pinterest
  • google
green label relaxing
Twitter
Facebook
YouTube
Sumally
Instagram