連載コラム【音楽のある風景】 Vol.102

2020.10.31

グリーンレーベル リラクシング のBGMを選曲されている、
選曲家の橋本徹さんよりコラム【音楽のある風景】が届きました。

どうぞお楽しみください!

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10月の選曲は、夕暮れメロウな美しい感動を胸にバレアリック・チルアウトの伝説を追悼して。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

秋日和のすごしやすい毎日が続き、紅葉の季節ももうすぐですね。

僕は相変わらず選曲三昧の日々で、green label relaxingのショップBGMもオータム・セレクションに衣替えしましたが、実は大きな哀しみもありました。

かねてより結腸がんのため闘病生活を送っていたホセ・パディーヤの訃報が届いたのです。

地中海イビサ島の有名なサンセット・スポット「Cafe Del Mar」のオリジネイターで、同名の人気コンピレイションの選曲も手がけていたホセ・パディーヤは、言わずと知れたバレアリック・チルアウトの生ける伝説でした。

僕は2年前の夏、江の島・シーキャンドルサンセットテラスでの「夕陽と海の音楽会」でDJとして共演したのが、とても大切な思い出です。

海辺でのメロウ・チルアウトをテーマにした僕のコンピ"Good Mellows"シリーズも、ある意味では彼なしには生まれてなかった、と言ってもいいかもしれません。

『Good Mellows For Seaside Weekend』『Good Mellows For Sunset Feeling』『Good Mellows For Moonlight Rendezvous』とシリーズ・スタートから3作続けて彼の楽曲をエントリーしたほどですが、特に"Thinking Of Tomorrow With The Sunset In Your Eyes"と歌われる「Adios Ayer」はサンセット・チルアウトの極めつけとして誉れ高い名作で、「夕陽と海の音楽会」で富士山のシルエットに太陽が沈みゆく美しい夕映えのマジック・アワーの光景の中でプレイした感動とその心象は、一生忘れないでしょう。

今夜カフェ・アプレミディで開かれた「Apres-midi Halloween〜ハロウィーンの喧騒をはなれて」と題したささやかなDJパーティーでも、彼を追悼してバート・バカラック作でカーペンターズが大ヒットさせた名曲「Close To You」の素晴らしいカヴァーを最後にかけました(「夕陽と海の音楽会」でも陽も落ちて遠い夜景がきれいなクライマックスにかけて感極まりましたが)。

"Rest In Peace"の祈りをこめたレクイエムのように響いたこの曲は、『音楽のある風景〜夏から秋へ』というコンピCDにも収録させてもらっていますが、印象的なスパニッシュ・ギターに郷愁を誘われずにはいられない、正真正銘の名演・名ヴァージョンだと思います。

余談になりますが、"Good Mellows"シリーズは、『Good Mellows For Sunlight Breezin’』と『Good Mellows For Moonlight Rendezvous』のジャケットが、来年の春夏シーズンに向けたgreen label relaxingとカフェ・アプレミディのダブルネーム・プロジェクトで、『Free Soul Nujabes』などと共にプリントTシャツになることも決まりましたので、楽しみにお待ちいただけたら嬉しいです。

ホセ・パディーヤによるバレアリック・チルアウトの金字塔的名作「Adios Ayer」をハイライトに、夕暮れどき特有のメロウな気分と心地よい叙情を、美しいマジック・アワーの光景のようにシネマティックな音像で描きだす、橋本徹さんセレクトによる珠玉のコンピレイション『Good Mellows For Sunset Feeling』


ホセ・パディーヤの知られざる秘宝「Solito (Wolf Muller Water Mix)」も収録された、海辺の週末のチルアウトをテーマに音の桃源郷へと誘う、波の音や鳥のさえずりも心地よいピースフルな名トラックが集められた、橋本徹さんセレクトによる至福のコンピレイション『Good Mellows For Seaside Weekend』


ホセ・パディーヤの知る人ぞ知る至宝「Oceans Of The Moon (Wolf Muller Donkey Kong Beach Dub)」も収められた、月の輝く夜をイメージして、天上の調べのようなメロウな心地よさとロマンティックな感情の高まりを恍惚の名トラックに託した、橋本徹さんセレクトによる至上のコンピレイション『Good Mellows For Moonlight Rendezvous』


ホセ・パディーヤによるバート・バカラック作の名曲「Close To You」のスパニッシュ・ギターが印象的な素晴らしいカヴァーをクライマックスに、心地よくグルーヴィー、切なくもメロウな名作群が、移りゆく季節を美しく演出する、橋本徹さんセレクトによる絶品のコンピレイション『音楽のある風景〜夏から秋へ』

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橋本徹 (SUBURBIA)
編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。
サバービア・ファクトリー主宰。
渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。
『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』『音楽のある風景』『Good Mellows』シリーズなど、
選曲を手がけたコンピCDは340枚を越える。
USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作。
著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。
http://apres-midi.biz
http://music.usen.com/channel/d03/

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