New Balance | 1906R WOMEN
新品すぎない新品。そんなカラーが今っぽい
ブランド創業年が品番になった
2000年代のアイコンをモダナイズ
ニューバランスはだいたい3桁か4桁の数字がモデル名ですが、これはスニーカー社会で長く生きてきた人でないと、正直よくわからないでしょう。今回紹介する「1906」は、すごく中途半端なナンバリングですが、これはニューバランスの創業年と知っておけばインプットしやすいはず。2009年発売なのにこのネーミングということは、未来に向けてブランドの顔になることを期待されたシューズと言えるでしょう。とはいえ当時は高性能なランニングシューズくらいの印象に留まり、ファッション的な知名度はありませんでした。しかしY2Kのトレンドの影響で、かつては無粋に見えたシルバーのメッシュや複雑な切り替えが10数年以上の時を経て、「古い未来」として魅力的に映ったのです。こうして「1906」はソールユニットを変えるなどのエディットを経て「1906R」として復活し、とくにウィメンズの足元のアイコンへと進化しました。
FUG.
ニューバランスといえばクラシックな趣やクラフトマンシップが評価され続けてきましたが、現在は可視化された機能そのものがファッションになって久しい。この最新カラーはベージュやグレーにレモンっぽいイエローを差し色に加わりました。曖昧な中間色を組み合わせることで全体の温度感が保たれ、時間がゆっくり経過したような新品が完成しています。
FUG.
Y2Kもだいぶ落ち着き、今のファッションは「ハイテク=未来」にちょっと飽きているように感じます。その点でエイジングやヴィンテージにも振り切ることなく、「新品すぎない新品」を表現しているこの「1906R」は、今の気分にぴったりではないでしょうか。
STYLING POINT by STAFF
軽やかな配色でつくる、旬のショーツスタイル。
クリーンなカラーリングに、ソックスレイヤードとスニーカーで今らしい抜け感をプラスしました。
小澤 匡行
1978年生まれ、千葉県出身。大学在学中に1年間のアメリカ留学を経たのちに編集、ライター業をスタート。著作に「東京スニーカー史」(立東舎)、「1995年のエア マックス」(中央公論新社)など。