PUMA | H-STREET OG WOMEN

スピード感をデザインで表現した、PUMAらしいシューズ

薄いシルエットがモードと繋がって
ラグジュアリー文脈に評価された

〈PUMA〉のH-STREETは、2003年に生まれたスニーカーです。ミレニアム前後の〈PUMA〉の復刻が、すごく時代の波に乗っているというか、注目されています。Y2Kの文脈から、薄底がトレンドになったことが人気の理由ですが、そもそもどうして薄底のシルエットが〈PUMA〉に多くて、それがいまも美しく見えるか、という話だと思うんです。

この頃の〈PUMA〉は、陸上やサッカーシューズ由来の軽くて薄く、足の形がわかるようなフォルムを得意としていました。バスケットボールシューズは足を守ることを優先して、ソールやアッパーが分厚いデザインが好まれますが、スピードを重視するシューズは引き算的に要素を削ぎ落としていくため、ミニマルな志向になる。その結果として、自然と細くて薄いシルエットになっていきます。

FUG.

H-STREETは、90年代にあった陸上スパイクがベースになっています。競技用シューズを街履きに落とし込む流れが当時は強く、とくに〈PUMA〉はスピード感を表現するセンスに長けていた。速く走るためのフォルムがそのままデザインになっているから、ミニマリズムを掲げるジル サンダーとの協業も自然な流だったともいえます。そして機能的なフォルムを磨き上げていく発想が、モードやラグジュアリーにも評価されたのだと思います。

FUG.

削ぎ落とされたシルエットは、とてもレディスらしさを感じます。スニーカーよりパンプスとかミュールの延長で取り入れられるので、メンズよりスタイリングの幅は広そう。アッパーがメッシュなので、暑い夏にもおすすめです。僕もこの系譜の〈PUMA〉を最近よく履いていますが、薄さの割にはEVAのミッドソールにクッションが効いているので、見た目以上に快適ですよ。

STYLING POINT by STAFF
ヘルシーなミニ丈をスポーティに。
ミニマルな装いにブラウンのアクセントを添え、こなれた雰囲気に仕上げました。

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小澤 匡行
1978年生まれ、千葉県出身。大学在学中に1年間のアメリカ留学を経たのちに編集、ライター業をスタート。著作に「東京スニーカー史」(立東舎)、「1995年のエア マックス」(中央公論新社)など。