Norda| 001A
耐久性能を極めた先に、新しいラグジュアリーがみえる
ハイエンドオーディオにも似た
妥協をしない哲学的なシューズ
3〜4年前に〈ノルダ〉を初めて買ったときに「スニーカーにしては随分高級だな」と思ったのをよく覚えています。Dyneemaを使った高級なシューズで、日常でも山でもおしゃれに履ける、ちょっと軽いイメージでした。ところが細部をよく見ると、アウトドアの中でも本気よりのランニング領域であり、耐久性能を高めるために素材を惜しまず、機能をラグジュアリーという価値に変えた。昨今のトレイルシューズの中でもかなり独自性の高いブランドです。
FUG.
海外のいくつかのサイトで創業者のインタビューを読みました。印象的だったのはトレードオフとされてきた「軽量性と耐久性」を両立させるために最高の性能とは何か?を定義し、それに必要な素材と技術を選び、その結果として価格が決まる、というものづくりをしていること。一般的なスニーカー&スポーツ市場の原価の常識から逆算せず、自分たちの領域で最高を目指す妥協のないスタンスは、スピーカーとかアンプを極めるハイエンドオーディオの世界に通じるな、と思っています。
この「001A」は、初期モデルの「001」のアップデートバージョン。見た目に大きな変化はないものの、従来のゴムに変わる新しい環境素材を使った独自開発のミッドソールが、クッション性を高めています。やはり価格を基準にものづくりを考えたら、どうしても固有性がなく、デザインも素材も均一なものになる。でも〈ノルダ〉は耐久性を極め、結果的にそれがシューズの寿命を伸ばし、新しいサステナブルの方向を示しました。オリジナリティは追求から生まれる。自分たちの理想とするランニング、生活、自然との共生から生まれたシューズは、とても明晰で、魅力的です。
FUG.
高いものがすべて良いわけではないですが〈ノルダ〉を見れば、価格と性能がイコールになっているのがわかります。逆にいえば、値段よりもその価格に対して何が使われているかを見れば、ものの良さがわかる。そんな気持ちで服と靴を選びたいです。
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上質なコットンのTシャツ
小澤 匡行
1978年生まれ、千葉県出身。大学在学中に1年間のアメリカ留学を経たのちに編集、ライター業をスタート。著作に「東京スニーカー史」(立東舎)、「1995年のエア マックス」(中央公論新社)など。