
モノ
2015.08.31 MON.
「Poggy’s World」の「INDIGO」
ストリートから生まれるカルチャーを、時代を超えて受け継がれるにふさわしいクオリティとともに提案する〈UNITED ARROWS & SONS〉が、日本を越え、アメリカのラスベガスで開催された合同展示会「リバティ・フェアーズ」に出展しました。
ディレクターである小木“Poggy”基史氏の愛称にちなんで「Poggy’s World」と題したスペースには、「INDIGO」と「MILITARY」というテーマに沿って集められたアイテムを展開。
日本からの出展ということですが、あえて国内のブランドに限らず、各国からセレクトされたアイテムが並びました。その内容は〈ユナイテッドアローズ&サンズ〉のアイテムを筆頭に、〈キジマ タカユキ〉、〈アディダス〉、〈フィリング・ピース〉〈ドクター・ロマネリ〉とのコラボレートアイテムや、〈パラベラム〉、〈レディメイド〉〈ネイビー バイ ニックウースター〉など、小木氏が太鼓判を押すブランドを中心に構成。
なかでも注目したいのは「INDIGO」にフィーチャーしたアイテムです。小木氏がバイイングで世界中をまわり、たくさんの人に会う中で、“和”を基調とした着物やインディゴアイテムへの反応を示す人が多かったといいます。
刺し小柄のスリッポンや、クレイジーパターンのデニムのジャケットなどがあるなか、特に目を惹くのは、ウッドターニング(ろくろを使用し削りだす)によって生み出された藍染のウッドボウルです。材質はすべて楠(くす)を使用。宮崎の藍染工房<AULICO>の職人の手によりさまざまな染色方法を駆使して、ボウルに表情を与えていきました。滑らかな木目のラインと、インディゴの深みのある色合いがマッチして、なんとも美しい仕上がりです。
こうして展示されたアイテムは多くの人たちから高い評価を得た様子。そこで獲得したセンスやアイデアが、今後どのように「モノ」作りに反映されていくのか、いまから楽しみです。
AULICO
藍染に適した水質や適度な風が吹き抜ける宮崎県都城市にあるAulico。染めに適した縫製グレードであるか同かをチェックし、素材の良さを最大限に活かす染料・染め・洗い・乾燥・風合いだしを考えて手作業で丁寧に作り上げていきます。
民芸やヴィンテージデニムの藍でなく、新しいファッションとしての藍染めの世界が生み出されています。