
ウツワ
2015.09.29 TUE.
「VOGUE FASHION’S NIGHT OUT」がつくる、ファッションを楽しむためのウツワ。
9月12日(土)、秋晴れとよぶにふさわしい空模様のもと、「VOGUE FASHION’S NIGHT OUT」が開催されました。最先端のファッションが集結する表参道・青山エリアが普段よりも一段ときらびやかに輝き、多くの来場者によって賑わいを見せるこのイベントに、ユナイテッドアローズグループのショップも毎回参加しています。今回は街の様子も含めて当日の様子をダイジェスト形式でレポート。どのような盛り上がりだったのか、一緒にのぞいてみましょう。
Photo_Yosuke Morimoto
Text_Yuichiro Tsuji
いつもと違う表情を浮かべる表参道の景色。
メゾンブランドの旗艦店から、セレクトショップ、古着屋、雑貨店に至るまで、数多くのショップが軒を連ねる東京の表参道・青山エリア。日本のファッションを担うこの街で、「VOGUE FASHION’S NIGHT OUT(以下、FNO)」は開催されています。「ファッション業界の活性化」を目的とするこのショッピングイベントは、ファッションを楽しむためのさまざまなプログラムが用意され、ヒトとモノが結びつくための“環境=ウツワ”がしっかりと整えられているのです。主催側がもてなし、来場者が楽しむ。その相互関係により、普段にも増して街が活気づく様子を眺めてみましょう。
17時にスタートしたFNO。今回ユナイテッドアローズグループ(以下UA)が特別に用意したこちらのロンドンバスは原宿、表参道、青山というルートを巡回しました。普段見慣れる表参道という街をバスの2階席から眺めると、いつもとは違う景色がそこに広がります。
バスは「ユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館」前から出発し、明治通り、表参道を通過。歩道を眺めると、いつにも増して人が多いことが分かります。暑い日であったにも関わらず長袖のアイテムに袖を通す人も増えており、秋の到来を視覚的に感じることができました。
その後、バスは根津美術館前、を通過し「ドゥロワー 青山店」前で一旦停車。ここからは歩きながら街の様子をとらえます。「アストラット 青山店」前では、近隣のお店の演出によりシャボン玉が空に舞い、幻想的な空間が広がっていました。
表参道交差点に佇む石の灯ろう。街の象徴ともいえるこの灯ろうだけは普段と変ることなく、まるで街を見守るかのように明かりをともしながら静かにそびえ立っています。
街が暗くなりはじめると、ショップのウィンドウはより輝きを増します。特に表参道ヒルズのライトアップは圧巻! 夕闇に染まる空の色と対照的なピンクの ウインドーが、歩道を照らします。UAのロンドンバスも順調に運行中。バスから眺める夜の表参道は、一体どんな表情なのでしょうか?
ユニークなプログラムで、お客さまとショップが一体に。
FNO開催エリアに多くのショップを構えるUA。お客さまとショップの関係性をより充実させるべく、各ショップの特性を活かしたさまざまなプログラムが用意されました。その一部をこちらでご紹介します。
「ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 渋谷キャットストリートウィメンズストア」では、デザイナー・神山隆二氏率いる〈ブランクス〉による、シルクスクリーンのライブペインティング・イベントを開催。手持ちのアイテムや同店でお買い上げいただいた商品に、好みのデザインとカラーのプリントをその場で施す、というパフォーマンスが披露されました。自分だけのオリジナルアイテムが作れるということもあり、参加されたお客さまは喜びの表情を浮かべていました。
また、店内ではコーヒーショップ〈talk and come again(トクガワエン)〉が登場。同店特製のコーヒーシロップで作ったかき氷の販売が行なわれ、この日限りのスペシャルメニューに舌鼓を打つお客さまが続出。ショッピングで歩き続けた体に“食”による癒しを与え、次なる目的地へと繰り出します。
「モンキータイム ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 原宿店」ではドリンク提供のほか、ストリートシーンで人気のブランド〈ICNY〉デザイナーのマイク氏による、リフレクタープリントオーダーイベントを実施。数字、アルファベット、ブランドオリジナルモチーフを、好きなように組み合わせて、ノベルティのキャップにマイク氏がリフレクターのプリントを施すサービスが行なわれました。キャップが完成する度にお客さまと記念撮影を行ない、積極的にコミュニケーションを取っていたマイク氏。主催側と参加側が一体となる姿に、FNOの醍醐味を感じます。
「ユナイテッドアローズ 原宿本店 ウィメンズ館」で開催されていたのは、フラッシュタトゥー体験イベント「“FLASH TATTOOS”make your dressy」です。キラキラと輝く幾何学的な模様が特長のフラッシュタトゥーをつけられるということで、好奇心旺盛な女性たちがこぞって参加する姿が見受けられました。エレガントな飾りを身にまとうことで、街を歩くのも楽しくなります。
一方、同じ建物の3階に店舗を構える期間限定ショップ「CAV EMPT SHORT TERM RETAIL EXPERIMENT at BEAUTY&YOUTH UNITED ARROWS」では、ドリンクサービスと豪華DJ陣によるミュージックイベントを開催。VJによる前衛的な映像も映し出し、みなさん時間を忘れて音とビジュアルによる“異空間”に身を委ねていました。
ウィメンズ館の向かいに位置する「ユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館」。こちらでは、スニーカーアクセサリーブランドである〈JASON MARKK(ジェイソンマーク)〉によるスニーカー磨きイベントが行なわれました。一見するときれいに見えるスニーカーでも、ちょっとした汚れを取り除くだけでまったく別物のアイテムに生まれ変わったかのよう。足元へのほんの些細な気遣いも、ファッションにとっては大事なこと。それを伝えられる、気持ちのよいプログラムだったと思います。
美しく輝く夜の表参道。
イベントスタート時とは打って変わり、気付けば艶やかで美しい表情を浮かべる表参道の街。その景色の移り変わりを楽しめるところも、このイベントの醍醐味です。最後にまたロンドンバスで、夜の表参道の眺望を楽しんでみましょう。
夜の街並みの中でもその輪郭をくっきりとあわらすロンドンバス。その存在感を大きく主張し、走行していると歩道を歩く人たちの視線を感じ、珍しさから写真を撮る人も多くいらっしゃいました。
時間の経過とともに交通量も多くなり、メインストリートである表参道は多くの来場者でごった返しに。横断歩道では混雑を整理しようと警備員による誘導も行なわれるほど。熱狂が熱狂を呼び、いたるところで人だかりを見つけられ、イベントの大きな盛り上がりを感じることができました。
バスが一巡し、また「ユナイテッドアローズ 原宿本店 メンズ館」前に到着しました。イベントは22時まで開催され、その時間までショップも開店。このイベントを機に、多くの人たちがさらにファッションに関心を持ち、楽しんでいただけるのは、とても嬉しいことです。これによって消費が促されれば、経済が潤い、ファッションを楽しむことが社会貢献にもつながる。そういったプラスの循環が生まれるように感じます。大盛況のうちに幕を閉じた今年のFNO。来年の開催がいまから楽しみです。