「オックスフォードシャツ」とは？特徴･魅力とおすすめの着こなし方
カジュアルシャツの王道とも言われるオックスフォードシャツについてご紹介。ラフに着てもどこか上品で、ジャケットにもデニムにもよく似合う、ワードローブの“頼れるベーシック”ですが、一般的なシャツとどう違うのかをきちんと理解している方は意外と多くないかもしれません。ここでは、オックスフォードシャツの正しい知識や特徴を整理しつつ、日常のスタイリングでどのように活用すればおしゃれに見えるのか、そのコツまでわかりやすく解説します。
「オックスフォードシャツ」とは？
オックスフォードシャツの「オックスフォード」とは、生地の織り方の名前のこと。経糸（よこいと）、緯糸（たていと）ともに2本ずつの糸を引束ねて平織にする織り方よって、ほどよい厚みと凹凸のある表情が生まれ、ブロードシャツよりもハリとカジュアルな雰囲気が出るのが特徴です。
洗いざらしでもサマになり、着込むほどに柔らかく馴染んでいく風合いも魅力です。きちんと感とリラックス感のバランスがよく、ビジネスカジュアルから休日スタイルまで幅広く対応できる“万能シャツ”として知られています。
オックスフォードシャツにはどんな種類がある？
定番であるオックスフォード生地を用いたシャツには、さまざまな種類があります。まずは一般的なブロード生地でも最もよく展開されている、レギュラーカラーやワイドスプレッドの襟型のシャツ。ノーブルな印象で、ビジネスシーンで活躍してくれます。
同じ”オックスフォード”でも、細番手の糸で織られた「ロイヤルオックスフォード」は、生地にしなやかさと上品な光沢が生まれるため、ビジネスシーンでのきちんと感や、ドレッシーな装いが求められる場面では特におすすめです。
ボタンダウン
さらに、襟に小さなボタンがついた「ボタンダウンシャツ」もオックスフォード生地で作られる定番のシャツのデザイン。カジュアルな印象のある襟型なので、オックスフォード生地と相性が良く、オンでもオフでも取り入れやすいのが魅力です。
色／柄
さらに、カジュアルな風合いの生地だからこそ、カラーシャツや柄シャツのバリエーションが豊富なのもオックスフォードシャツならでは。無地のカラーシャツやキャンディストライプならビジネスシーンにも取り入れやすく、チェック柄などのシャツはオフスタイルのアクセントとして重宝します。
オックスフォードシャツのおすすめの着こなし方
ノータイコーデとの相性が抜群
オックスフォード生地は、ノータイの着こなしと相性が抜群なのも“万能シャツ”と呼ばれる理由のひとつです。つるっとしたブロード生地に比べて表情があるため、ネクタイをしなくても、生地のニュアンスがVゾーンの物足りなさをさりげなく補ってくれます。
「カラーオックスフォードシャツ」を装いのアクセントに
カジュアルな印象をいっそう引き立ててくれる「カラーオックスフォードシャツ」は、コーディネートのアクセントとして取り入れるのにも最適です。特にビジカジのジャケパンスタイルに合わせれば、ビジネスの装いをほどよくカジュアルダウンした、新鮮な着こなしが可能となります。
「シャツアウター」としてTシャツに羽織る
厚みがあり、自然なシワ感や生地のニュアンスを楽しめるオックスフォードシャツは、Tシャツの上にボタンを留めず羽織って、ライトアウターのように着こなすことも可能です。その際は、襟先にボタンがついた「ボタンダウンカラー」のシャツを選ぶと、よりカジュアルなスタイルに取り入れやすくなります。
インナーやキャップでアクセントを加えれば、白のオックスフォードシャツも休日のカジュアルコーデに難なく取り入れられます。ビジネスからオフスタイルまで幅広く対応してくれる守備範囲の広さこそ、オックスフォードシャツの大きな魅力です。
オンオフを横断して頼れる“一枚”を相棒に
ドレスシャツほどかしこまりすぎず、カジュアルシャツほどくだけすぎないオックスフォードシャツは、まさにオンオフを横断して活躍してくれる存在です。襟型や色柄次第で、タイドアップのビジネススタイルから、ジャケパン、週末のコーデまで幅広く対応可能なのが使いやすいポイントです。“とりあえずこれを着ておけば安心”と思える一枚が、毎日の着こなしをぐっと楽に、おしゃれにしてくれます。
橋本慎司
フリーエディター
1989年生まれ、沖縄県出身。ドレスファッション雑誌『MEN’S EX』の編集部を経たのちフリーランスとして独立。ビジネススーツやオン・オフのジャケットスタイルなどを紹介する誌面やWEB記事を手がける。1950〜60年代米国のアイビーファッションを好み、学生時代よりスーツをビスポークオーダーし愛用する。