両家顔合わせではどんなスーツを着るべき?基本的なマナーと着こなしのコツ
両家顔合わせでの、失敗しないスーツの着こなし方を紹介します。顔合わせでは、相手のご家族にも安心感を与えられる装いを心がけたいところです。ポイントは、自分だけが“正解”を狙うのではなく、会場の雰囲気やご両親の服装も踏まえて、両家のフォーマル度をそろえた調和のある着こなしにすること。スーツ選びの基本をはじめ、シャツ、ネクタイ、靴の合わせ方のコツ、シチュエーション別の着こなしの工夫まで、解説します。
大前提は「両家で格をそろえる」こと
両家顔合わせの装いでいちばん大切なのは、自分だけが正解を狙うことではなく、両家全体の“格”をそろえることです。
会場の雰囲気(ホテルかレストランか、個室かどうか)や、ご両親が和装か洋装かによって、求められるフォーマル度は変わります。特にパートナーの服装とのフォーマル度を合わせることは、相手に恥をかかせないためにも重要なポイント。事前に「どのくらいフォーマルな装いにするか」をすり合わせておくと、当日も安心です。
さらに写真撮影での統一感もぐっと高まります。
基本となるのは「ダークスーツ」
フォーマルで節度ある装いを目指すなら、基本となるのは「ダークスーツ」による着こなしです。
ダークネイビーやチャコールグレーなど、仕立てのきちんとしたウールのテーラードスーツが最適。会場や相手の装いを問わず馴染みやすく、端正で落ち着いた印象をつくれます。着こなしに迷ったら、まずは「ダークスーツ」と覚えておきましょう。
また、ほんのりと艶感のある上質なウール生地のものを選べば、よりフォーマルな着こなしを演出できます。
シャツ・ネクタイ・靴の選び方
シャツ
ダークスーツのフォーマル感を損なわずに着こなすなら、シャツは白か淡いブルーの無地が王道です。ストライプを選ぶ場合も、色が強すぎず幅が太すぎないものを。
ボタンダウンシャツはもともとスポーツ由来のディテールということもあり、場によってはカジュアルな印象が出ることがあります。顔合わせでは、ドレスシャツの基本であるレギュラーカラーやワイドスプレッドなど、一般的な襟型を選ぶと安心です。
ネクタイ
ネクタイはストライプなど、フレッシュな印象の柄がおすすめです。
一方で、大柄のペイズリーのように主張が強いものは避けたほうが無難。
柄を取り入れるなら小紋柄など控えめなタイプを選ぶと、落ち着き感を損なわずに取り入れられます。
チーフ
胸元のチーフは、白チーフをTVフォールドで挿すのも効果的。きちんと感を損なわず、Vゾーンにメリハリが生まれてあか抜けた印象になります。
パーティのように色柄が強いチーフは悪目立ちする恐れもあるので、顔合わせでは控えめがおすすめです。
靴
ストレートチップの革靴
タッセルローファーの革靴
靴はストレートチップやプレーントゥなど、フォーマル寄りの革靴が定番。ローファーを選ぶなら、タッセルローファーなどドレッシーな顔のものが安心です。
足元まで端正に揃えることで、誠実感のある装いに仕上がります。
顔合わせ会場別のスーツの着こなし
ホテルや格式高い店の個室の場合
ホテルや格式高い店の個室、または結納を兼ねる場合、家族が和装の場合などは、装いも“格上げ”方向へ。フォーマルなスーツスタイルの基本に則り、ダークスーツをタイドアップで端正にまとめ、靴はレザーの紐靴を選びましょう。
和室の場合はソックスにも注意
また和室などで靴を脱ぐ可能性があるなら、靴下にも注意。白ソックスなどスポーツ感のあるものは避け、黒やネイビーの無地など落ち着いたものを選びましょう。
個室ではないカジュアルなお店の場合
一方、オープンなビストロのような個室ではないカジュアルなお店や、食事会のような堅苦しくない会となる場合は、ノータイも選択肢になります。ただしインナーはTシャツではなく、ニットポロシャツのような襟付きのものを選び、首元をきれいに見せるのがポイント。
カジュアルダウンするといっても足元は革靴で、タッセルローファーなどを合わせて最低限のきちんと感はキープしたいところです。
きちんとした装いが、両家の“安心感”をつくる
両家顔合わせは、お互いの家が縁を結ぶにあたり、信頼してお付き合いできる相手かどうかという“安心感”を確かめ合う場です。だからこそ、どちらかの家族がカジュアルになりすぎて場の空気が崩れないよう、婚姻を結ぶふたりがフォーマル度を揃え、きちんとした装いで臨むことが大切。迷ったらダークスーツを軸に端正にまとめ、会場に合わせて“フォーマル度”を微調整してみてください。
橋本慎司
フリーエディター
1989年生まれ、沖縄県出身。ドレスファッション雑誌『MEN’S EX』の編集部を経たのちフリーランスとして独立。ビジネススーツやオン・オフのジャケットスタイルなどを紹介する誌面やWEB記事を手がける。1950〜60年代米国のアイビーファッションを好み、学生時代よりスーツをビスポークオーダーし愛用する。