20代はどんなスーツを着るべき?予算をかけずに見栄えがよくなる20代のスーツの着こなし入門
20代におすすめのスーツの選び方をご紹介します。社会人になり、スーツを着る機会が増える20代は、いきなり高級な一着を選ぶよりも、まずは「きちんと見える」基本を押さえることが大切です。20代が押さえておきたいスーツ選びと着こなしのコツを解説します。
スーツの見栄えは「フィット感」が最重要
20代のスーツ選びで最初に意識したいのは、ブランドや価格よりもまずは「フィット感」です。どれだけ高価なスーツでも、身体に合っていなければだらしなく見えてしまいます。逆に、手に取りやすい価格帯のスーツでも、肩幅や着丈、袖丈、パンツ丈がきちんと合っていれば、清潔感のある印象に。
特に20代は、まだスーツを着慣れていない印象が出やすい世代。だからこそ、まずは“自分の身体に合っているか”を丁寧に確認することが、見栄えを高める第一歩です。
サイズ選びで避けたいNGポイント
Xジワ
ジャケットのボタンを留めたとき、ボタンを中心に前身頃へX字のシワが出る状態です。身幅がタイトすぎるサインで、窮屈に見えるだけでなく、余裕のない印象にもつながります。細身を選ぶ場合でも、ボタンまわりに無理な引っ張りが出ないかを確認しましょう。
胸元が笑っている
胸周りに筋肉がある人などで小さめのジャケットを選んでしまうと、襟元が左右に引っ張られ、窮屈な印象を与えてしまうことも。これは「胸元が笑う」と言われている状態で、ジャケットの襟のカーブラインが広がりすぎない適切なサイズを選びましょう。
ツキジワ
首の後ろや背中の上部に横ジワが入る状態を「ツキジワ」といいます。肩まわりや首まわりのフィットが合っていないと起こりやすく、後ろ姿が一気に野暮ったく見えてしまう原因に。試着時は正面だけでなく、背中側も必ずチェックしたいポイントです。
袖丈が短い
ジャケットの袖が短すぎると、シャツのカフスが見えすぎて、スーツが小さく見えてしまいます。手首まわりの印象は意外と目に入りやすいため、袖丈は清潔感を左右する大切な部分。シャツの袖が1センチ程度覗く長さを目安にすると、自然できちんとした印象になります。
着丈が短い
着丈がお尻をしっかり隠さないほど短いと、若々しいというより頼りなく見えることがあります。特にビジネスでは、ジャケットの着丈が短すぎると全体のバランスも崩れがち。今っぽさを狙う場合でも、ヒップがある程度隠れる長さを意識すると安心です。
パンツ丈が長い
パンツの裾が靴の上で大きくたまっていたり、くるぶしが見えるほど短いと、せっかくのスーツもチグハグな印象に。20代のスーツは、清潔感と軽快さを出すためにもパンツ丈が重要です。裾が少し触れる程度(ハーフクッション)の長さに整えると、全体の見栄えがぐっと良くなります。
少しだけよい生地を選ぶと印象が変わる
予算を大きくかけなくても、生地の見え方に少しこだわるだけで、スーツの印象は変わります。
おすすめは、上品な光沢のあるウール生地。派手なツヤではなく、光を受けたときに奥行きが出るような生地なら、装いがぐっと大人っぽく見えます。
春夏なら、モヘア混のようにシャリ感と光沢を備えた素材も好相性。軽やかで若々しさがありながら、きちんと感も損ないません。
高級ブランドにこだわるよりも、“安っぽく見えない生地感”を見極めることがポイントです。
シャツとネクタイを格上げする
スーツ自体に大きく予算をかけられなければ、シャツとネクタイをひと工夫するのもひとつの手。
例えばシャツは、襟元に小さなタブが付いた「タブカラー」を選ぶのもおすすめ。ネクタイの結び目が持ち上がり、Vゾーンに立体感が生まれるため、ドレッシーで大人らしい印象に仕上がります。
ネクタイも普段のストライプ柄だけでなく「小紋柄」を取り入れると、落ち着きがありつつ垢抜けた雰囲気に。
ドレス靴で足元からクラスアップ
“おしゃれは足元から”との言葉の通りで、足元が整っているだけで装いの完成度がUPします。
基本は「ストレートチップ」のような、フォーマル寄りの革靴が◎。きちんと感があり、20代のスーツスタイルに誠実な印象を加えてくれます。
少し洒落感を出したい場合は、写真のように「モンクストラップ」や「タッセルローファー」も選択肢に。
靴は目立たないようでいて、意外と印象を左右するもの。きちんと磨かれた一足を合わせるだけで、ベーシックなスーツも一気に見栄えが変わります。
レザーバッグで大人っぽさを添える
鞄もまた、スーツの見え方を左右する重要なアイテムです。スーツスタイルの基本であるレザーバッグ、特に「ブリーフバッグ」や「レザートート」は、装い本来のドレッシーな印象を引き立ててくれます。スーツを高く見せるうえでは、実はこうした小物の力も重要。
基本のフィットを守り、小物で装いをクラスアップ
20代のスーツ選びで大切なのは、高価な一着を無理に選ぶことではなく、まず体に合ったフィット感を押さえることです。肩幅や着丈、袖丈、パンツ丈がきれいに合うだけで、スーツ姿はぐっと見栄えよくなります。そこに清潔感のあるシャツやネクタイ、ドレッシーな革靴、レザーバッグを合わせれば、ベーシックなスーツでも十分に大人らしい印象に。若々しさを生かしつつ頼りなく見せないためには、サイズ感と小物選びのひと工夫が何より効果的です。
橋本慎司
フリーエディター
1989年生まれ、沖縄県出身。ドレスファッション雑誌『MEN’S EX』の編集部を経たのちフリーランスとして独立。ビジネススーツやオン・オフのジャケットスタイルなどを紹介する誌面やWEB記事を手がける。1950〜60年代米国のアイビーファッションを好み、学生時代よりスーツをビスポークオーダーし愛用する。