<ヴァンズ> プレミアム オーセンティック リイシュー 44
ヴァンズのプレミアムな新定番
機能的でハイクオリティ
そのバランス感が心地良い
昨年登場したヴァンズプレミアムは、バイオ素材を使うことで環境にも配慮した、ヴァンズのニュースタンダードです。「オーセンティック」は幅広いスタイリングに合う万能なスニーカー。ですが僕も年を重ねて、合わせやすいだけだと長時間履いていられないところも出てきました。見た目だけではなく、ソールのクッション性とか、見えない部分で寄り添ってほしくなる。ヴァンズプレミアムは、そんな期待に応えてくれるモデルだと思っています。

たとえば出張には履き心地の良い靴を選びますが、これまでヴァンズは正直、選択肢に入っていなかった。でもこのプレミアムラインには、高反発ウレタンフォームのSOLA FOAM ADCインソールが採用されているので、一日中履いても疲れにくい。この前、海外へ出張に行った時もプレミアムラインの「オーセンティック」を持って行きました。スタイルに合わせやすくて、なおかつ履きやすい。それがプレミアムラインの魅力かなと思います。

過去にUSAのオリジナル工場で生産されていたディテールを再現している点もポイント。ヒールの4本ステッチや、高さのあるミッドソールなど、靴としての機能に直接関係がなくても、意味を持ってそれを選んだ、というしるしになってくれる。こうしたアーカイヴを踏襲したデザインは、カルチャーを表現する上でとても大事だと思います。素材には、厚手のキャンバス地や、光沢あるミッドソールを使うことで、プレミアムな高級感もある。クオリティや機能性を高めつつ、ディテールはヴィンテージに忠実であるというバランスが気に入っています。


小澤 匡行
1978年生まれ、千葉県出身。大学在学中に1年間のアメリカ留学を経たのちに編集、ライター業をスタート。著作に「東京スニーカー史」(立東舎)、「1995年のエア マックス」(中央公論新社)など。