アシックス|ゲルNYC 2055

スタイルに溶け込むカラーパレット

あの頃の空気感をまとった、
新しいミックスを楽しんで

この「ゲルNYC 2055」には、オリジナルがあるように見えて、2000年代初期のランニングシューズの要素がいろいろ掛け合わされています。「GT-2050」と「GT-2060」を組み合わせたアッパーに、「ゲルキュムラス16」のツーリングシステムをソールに採用しているそう。こうしたアーカイヴをミックスしたハイブリッドに目を向けるのも面白いかなと。

FUG.

2000年代のランニングシューズらしいムードを残しながら、今の気分で取り入れても違和感がない。隙のない完璧な復刻を作るよりも、当時の空気感をうまく取り込んでいけば、ファッションが好きな人に対しても新しいイメージを与えることができる。アシックスは、そのバランス感覚に優れているから、人気を博しているのだと思います。

FUG.

スポーツブランドのアシックスというイメージに立つと、どうしてもホワイトだったり軽さのある配色になりやすい。そもそも当時のアスレチックシューズにも、ブラックは多くなかったと記憶しています。だからこそ、ブラックをレイヤーに使い、ソールにはマットグレーやベージュを配している、そのセンスにファッション的なアプローチを感じました。重心が低く、しっかり構えたルックスが、幅広いスタイリングに合うと思います。あの頃の空気感を再現しながら、マッシュアップして新しいものを生み出すのがアシックスの強み。その雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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小澤 匡行
1978年生まれ、千葉県出身。大学在学中に1年間のアメリカ留学を経たのちに編集、ライター業をスタート。著作に「東京スニーカー史」(立東舎)、「1995年のエア マックス」(中央公論新社)など。

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