プーマ|スーパー チーム
プーマのインドアシューズは、深掘ると世界が広がります。
細部の作り込みに注目したい
ハンドボールシューズの隠れ名品
<プーマ>の「スーパー チーム」は、1982年に誕生したハンドボールのゴールキーパー用シューズがベース。インドアスポーツが盛んなヨーロッパでは、ハンドボールの強豪国が多く、人気の高い競技です。そんな背景もあり、<アディダス>など、他のメーカーでも昔からこうしたシューズが開発されてきました。ディテールを見ると、つま先のアーミートレーナーっぽいデザインがヨーロッパらしくていいなと。アッパーに縫い付けられたタブも、あまり見かけない仕様で新鮮な印象です。
FUG.

加えて<プーマ>をチェックする時には、ソールの製法にも目が行きます。年代や生産国によって、セメント製法やサイドマッケイ製法などがありますが、これはアッパーとの密着性を高めるために、ミッドソールをステッチで縫い合わせています。こうした作り込みにも注目できるのが魅力だと思うし、深掘りしたくなる理由の一つです。
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国内では<グリーンレーベル リラクシング>のみの展開となる今作は、ベージュカラーも用意されています。<プーマ>のレトロなスポーツシューズは、ツートーンのチョイスに品の良さを感じます。足元を引き立てようとすると、色をたくさん使ったり、切り替えを増やしがちですが、これは二色でもしっかりと差し色になってくれそう。ファッションはもちろんですが、ストーリーもしっかりあるから、スニーカーカルチャーとしても楽しめるのではないでしょうか。


小澤 匡行
1978年生まれ、千葉県出身。大学在学中に1年間のアメリカ留学を経たのちに編集、ライター業をスタート。著作に「東京スニーカー史」(立東舎)、「1995年のエア マックス」(中央公論新社)など。
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