アディダス オリジナルスの「サンバ Decon」は革質が魅力です
アディダス オリジナルス|サンバ Decon
スニーカーの枠を超えた「サンバ」
革靴のような高級感を楽しみたい
昨年頃から<アディダス オリジナルス>の「Decon(デコンストラクト)」というシリーズが、僕のまわりや業界の中でちょっとした話題になってます。特徴は、かかとを踏みながら履ける、スリッパみたいなつくり。僕の中でスニーカー(というかスポーツシューズ)の定義はヒールが安定していて、きちんとした構造があること。でもDeconは、スニーカーなのにかかとを踏んでも良いという、不良みたいなデザインが新しい、と評価されていました。しかし僕が惹かれたのは、そのアイデアよりも履き心地の良さです。
FUG.

昨年と今年の夏は<J.M. ウエストン>のエスパドリーユをよく履いているのですが、これは脱ぎ履きが楽という理由ではなく、柔らかな革で足が包まれる感覚が好きだから。この「サンバ Decon」も同じで、通常の「サンバ」よりレザーがしなやかなおかげで、足入れした時の感触が心地良い。加えてエスパドリーユの一般的なジュートソールはクッション性がないので長時間歩くことには不向きですが、これはスニーカーソールなので申し分ありません。
FUG.

フットボールが出自の「サンバ」は、ユースカルチャーを持つシューズですが、レザーの風合いに高級感があるDeconはドレスっぽい雰囲気も楽しめる。大人のための「サンバ」だと思いました。サンダルライクなスニーカーというより、イタリアの上質な革靴を履くイメージで取り入れたくなります。涼しげで品のある、リネン素材のアイテムなどと相性が良さそうです。

コーディネートにおすすめのアイテム
▶品の良いリネンで仕立てたバンドカラーシャツ
▶夏に快適なコットンのシックなポロシャツ
▶ドレープが美しいゆったりめのイージーパンツ


小澤 匡行
1978年生まれ、千葉県出身。大学在学中に1年間のアメリカ留学を経たのちに編集、ライター業をスタート。著作に「東京スニーカー史」(立東舎)、「1995年のエア マックス」(中央公論新社)など。