別注ですっかり大人びた<アディダス オリジナルス>の「タバコ」

アディダス オリジナルス|タバコ

革靴とスニーカーの真ん中にある
アディダスのレトロ&スウェード

最近、復刻によるカラバリが豊富な<アディダス オリジナルス>の「タバコ」。1970年前後に誕生したレジャー向けのスニーカーで、世界各地のリゾート地から名付けられたアイランドシリーズと呼ばれるうちの一つ。70年代は日本でもサーファーたちに愛されていたそう。僕は若い頃、ずっとタバコの由来は「煙草」だと思っていたのですが、どうやら島の名前という説が有力とのこと。そもそも日本語ですから、すぐに腑に落ちました。

FUG.

スウェードが柔らかくて、細い木型が特徴的で、アッパーのシワの入り方とか、すごく好きです。たしか2000年に復刻されたのを買ったのが初めてですが、クオリティが高くて本当によく履いていました。色落ちしたリーバイス501の”66 Model”をロールアップしてよく合わせていました。その頃は茶色いスウェードのスニーカーを履くと、ちょっと大人になった気分でした。今はちょっと革靴って気分じゃないけど、アスレチック感は欲しくない。そんな時にタバコを履いています。

FUG.

これは<ビューティー&ユース>の別注カラー。アッパーは緑がかった黒いスウェードで、3本線がダークブラウンになっています。ビーブロ(Beef&Broccoli)を連想させるアウトドア調のカラーとも言えますが、僕のイメージする「タバコ」よりもずっと大人びていて、リゾートというよりは都会的な印象を受けました。ちらっと見えるライニングのレザーも上品でドレッシーです。昔のようにちょっと海を感じるような着こなしも良さそうですが、膝からストンと落ちるようなストレートのスラックスに合わせたくなりました。

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小澤 匡行
1978年生まれ、千葉県出身。大学在学中に1年間のアメリカ留学を経たのちに編集、ライター業をスタート。著作に「東京スニーカー史」(立東舎)、「1995年のエア マックス」(中央公論新社)など。

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