70年代のPATRICKを再現性高く、コンテンポラリーに仕上げている。
PATRICK × Steven Alan|COTTAGE OG
今の空気感に合うスクエアトゥ
上品なデザインが新鮮に映る
<PATRICK>のいろいろなモデルを知っているわけではないのですが、2本のベルクロが特徴の「オーシャン」というモデルが昔から好きで、よく履いていました。他のシューズメーカーよりもデザインが大人っぽくて、周りとも被りにくい。正直に言えば、自分の通ってきたカルチャーの外側にあるブランド。だからこそ、ハズしとして取り入れる感覚も心地よさがありました。
FUG.
今回ピックアップする「COTTAGE OG」は、<Steven Alan>による別注カラー。インラインをベースに、シュータンの箔押しを同色にしたり、ピスネームを省いたりと、よりミニマルに仕上げられています。インソールには、1990年代に日本製がスタートした当時の旧ロゴを採用しています。さらに元ネタになった70年代のビンテージの風合いを再現するために、コットン100%のシューレースを使うなど、かなりこだわっていて、意気込みを感じる一足です。
FUG.
あ、いいな、と思ったのはつま先のスクエアトゥ。このフォルムと細身のシルエットが、今の空気感というか、ボトムスのトレンドにも合っている。ブランドのアイコンである2本のラインも、アッパーの素材感に馴染んでいて、主張しすぎないバランスがいい。定番として見慣れていたはずの靴が、ふと新鮮に映る瞬間がある。それがまさにスタンダードの履き時だと思っていて、この別注モデルはまさにそう感じました。
コーディネートにおすすめのアイテム
▶<Steven Alan>のニット
▶ワイドシルエットのパンツ
小澤 匡行
1978年生まれ、千葉県出身。大学在学中に1年間のアメリカ留学を経たのちに編集、ライター業をスタート。著作に「東京スニーカー史」(立東舎)、「1995年のエア マックス」(中央公論新社)など。