adidas Originals|Handball Spezial
70年代のadidasのトレーニングシューズにはイギリスのストリートの空気を感じる。
カルチャーのアイコンとなった
大人が履きたい薄底シューズ
<adidas>の「Handball Spezial」は、シルエットが好きでよく履いています。オリジナルが誕生したのは1979年。当時のヨーロッパではハンドボールなどの屋内スポーツが盛んで、本社を置くドイツも強豪国として名を馳せてきました。競技の盛り上がりとともに、ハンドボール用のシューズのニーズも高まる中で、生み出されたのがこれ。薄底シューズがトレンドの昨今、<adidas>がバリエーションを長く提案できているのは、こうした背景から生まれたトレーニングシューズが豊富に存在するから。90年代に入ると、イギリスでフットボール観戦のサポーターの足元に選ばれるようになり、カルチャーの象徴にもなりました。今っぽい低重心のシルエットはもちろん、欲しくなる理由がきちんと詰まった一足です。
FUG.
<UNITED ARROWS>のエクスクルーシブカラーは、ブラウンやヌメ革っぽいベージュなど、大人の雰囲気に仕上がっています。何よりも、僕がつい手に取りがちなガムソールに惹かれました。グリップが効くし、汚れも目立ちにくい。きれいなままガシガシ履けるんですよね。自分がハマったスニーカーの条件を振り返ると、ガムソールであることが多いです。
FUG.
イギリスっぽさを感じるシューズだし、似た「Samba」よりもボリュームがあるというか幅広の作りなので、少しラフに合わせるのがいいのかなと。これを履くのはストリートが好きな人が多いかなと思うので、例えばニットと合わせるなら、スウェットっぽい作りのものを選んでみるとしっくりくる気がします。肉厚なコットンニットと合わせるといいのではないでしょうか。
コーディネートにおすすめのアイテム
▶スウェットライクなコットンニット
小澤 匡行
1978年生まれ、千葉県出身。大学在学中に1年間のアメリカ留学を経たのちに編集、ライター業をスタート。著作に「東京スニーカー史」(立東舎)、「1995年のエア マックス」(中央公論新社)など。