知ってほしいブランドについて
ファッションライターが語る連載コラム

ニューエラこそ基本であり頂点。これなくしてキャップは語れない

    知ってほしいブランドについてファッションライターが語る連載コラム

    2023.05.01

    ニューエラこそ基本であり頂点。これなくしてキャップは語れない

    文:いくら直幸

    MLB(メジャーリーグ・ベースボール)で唯一、選手用の公式キャップを担う<ニューエラ(NEW ERA)>は、ストリートにおいても帽子のトップブランド。バラエティ豊かなラインナップ、まず押さえるべきモデルは?

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    あの名選手から街角までの代名詞

    コーディネートを引き締めたり、ハズシにしたり、キャップは装いの印象を手軽にコントロールできる便利なアイテム。日射しの厳しい季節には暑さや紫外線対策として、はたまた髪型をセットしない休日のヘアスタイル隠しにも役立ちます。非常に選択肢が多く、選び甲斐もあります。ただ、間違いないブランドとなると、ほぼ100%の方が<ニューエラ>を挙げるのではないでしょうか。それくらい圧倒的なネームバリューと人気を誇り、頭ひとつ抜きん出ているヘッドウェアのリーディングカンパニーです。

    創業は1920年。以来、現在までアメリカ・ニューヨーク州に本社を構えています。そもそもは紳士向けのカジュアル帽から始まり、'32年に競技用のベースボールキャップに着手。'34年よりMLBチームのキャップ製造をスタートし、その後は他球団、マイナーリーグや大学チームなどにも続々と採用されるように。'80年代後半には、選手と同じキャップを愛用することがファンに広まり、<ニューエラ>は観戦のスタンド席へ、さらにはスタジアムを飛び出して全米の街角にも浸透していきました。そして'93年にはMLB全球団との契約を締結させ、試合で着用するオンフィールドキャップの公式サプライヤーとなり、揺るぎないポジションを確立。近年ではアメリカンフットボールのNFL、バスケットボールのNBAの公式サプライヤーにもなるなど、とどまることなく成長を続けています。

    他方、プロの世界で鍛え上げられた品質&信頼から、ファッションシーンでもトップシェアを獲得。各チームのレプリカキャップだけでも無数のバリエーションを取り揃え、ブランドのオリジナルデザイン、縦横無尽なコラボレーションモデル、様々なファブリックや多彩な色柄など、全容を把握しきれないほど。加えてニットキャップやハットを含め、ストリートでも絶大な支持を集めています。

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    覚えておきたい定番・新定番

    なかでも2大看板の一翼が、'54年発売のロングセラー定番であり、MLB選手ご用達の「59FIFTY(フィフティーナインフィフティー)」。フォルムが崩れない硬めのフロントパネル、しっかりと深いクラウン、精悍な面持ちのフラットバイザー、立体感のある刺繍があしらわれた最もオーセンティックな代表作です。またサイズ調節機能を持たない代わりに、頭囲の直径を1/8インチ(約1cm)刻みで用意するフィッテド仕様も特徴。これを基にしたクラウンが低めのタイプ、緩やかにツバが曲げられたプレカーブドバイザー、耳当て付きなど派生モデルも充実。特に、スポーティなファッション、ストリートな着こなしとの相性はこの上ありません。

    これと双璧をなすのが、2013年デビューの新定番「9TWENTY(ナイントゥエンティー)」です。芯地のないソフトなフロントパネル、浅いクラウン、柔らかな趣のカーブドバイザー、ボリュームを抑えた刺繍など、クラシカルで軽快なムードが漂います。また後頭部にサイズ調節のストラップを備えるアジャスタブル仕様なので、試着をせずともジャストフィットを得られるのも魅力。ビギナーも取り入れやすく、男女を問わず幅広い世代に選ばれており、あらゆるスタイリングにマッチします。

    最後に、たびたび議論される<ニューエラ>の “ ツバ問題 ” について。新品のときに貼られているバイザーステッカーは、貼ったままにすべきか、剥がすべきか。そしてツバを曲げないフラット派に対して、自分で曲げるカーブ派も。結論、これらに正解・不正解はなく、個人個人の好みでOK。もちろん野球に詳しくなく、何となくロゴに惹かれてチョイスするのも大いにアリ。それぞれ自由に楽しんでください。

    ( Winter Profile )

    ファッションライター

    いくら直幸

    人気アパレルメーカーのPRを経て、1990~2000年代に絶大な影響力を誇ったストリートファッション誌『Boon』の編集者に。現在は『Begin』『OCEANS』をはじめとするメンズ雑誌とウェブマガジンに寄稿するほか、有名ブランドや大手セレクトショップの広告&オウンドメディアなどで活動。また、日本テレビの情報バラエティ番組『ヒルナンデス!』のコーディネート対決コーナーでは審査員も務める。

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