
Illustration by Watter
Edit & Text by Yuho Nomura
いつの時代もジェントルマンはちょうどいい塩梅を知っています。装いはもちろん、立ち振る舞いやマナー、さらには身体のケアから時間の使い方までも。また心にも余裕があり、周りの人たちを大切にすることも欠かせない素養のひとつ。そんな紳士の夏の休日の過ごし方を、様々なシーンからご紹介していきます。
Manners
1
一日を左右する、
モーニングルーティン

休日だからといって決して妥協してはいけません。朝に余裕を持って過ごせるかで、その日の充実度も変わってきます。まずは寝癖と無精髭を整えるところから始めましょう。オンの時にはポマードでしっかりとセットしているヘアスタイルも、休日にはヘアオイルを使って髪に潤いを与え、健康的なナチュラルヘアに仕上げてみてはいかがでしょうか。無精髭も休日だからと放置してしまうのは御法度です。T字カミソリの場合は、まず顔を軽く洗って肌を清潔にし、蒸しタオルで髭剃りをする場所をしばらく覆ってから剃ることで、肌へのダメージを軽減できます。化粧水や乳液で肌にしっかりと潤いを持たせることも忘れずに。
Manners
2
身だしなみは
ジェントルマンの素養

TPOはもちろん、清潔感のある身だしなみは、夏は特に重要です。どんなに暑くても街中でTシャツにショーツでは大人の装いとは言い難い。そこでいつもの半袖のトップスを長袖シャツに変えてみましょう。子供っぽく見えず、どこか品の良さを漂わせることができるはずです。もし、どうしても暑かったら、袖まくりをすることで、さりげない色気を醸し出してみるのはいかがでしょう? 周囲を不快にさせず、決して変に目立たないのがジェントルマンたる身だしなみなのです。
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Manners
3
気の利いたスマートな旅支度

夏になると遠出をしたくなる方も多いと思います。避暑地へのバカンスや海水浴で賑わうビーチへのリゾートトリップ、あるいは長期休暇を利用した海外旅行など、夏には魅力的な休日が溢れています。どんな旅でも快適な時間を過ごしたいと考えた時、共通して言えるのは自分なりの旅の必携アイテムを連れ立っていけるかどうか。数ある選択肢の中でも便利なのが、プレーンなネイビーカラーのブレザー。カジュアルな装いに合わせていただいても、一気に上品なムードにアップデートしてくれます。レストランでの夕食や洒落たバーでも違和感なく過ごすことができるので、旅の必携アイテムとして欠かせません。
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Manners
4
乾いた喉を潤す、ヘルシードリンク

環境のみならず、身体にも優しいと話題のコールドプレスジュース。保存料や食品添加物を一切使用せず、栄養素を壊すことなく生きたまま抽出するコールドプレス製法を用いたオーガニックなジュースです。最近では国内でも沢山の専門店が生まれています。いつもの珈琲やミネラルウォーターもいいけれど、夏の休日くらいは喉の渇きをフレッシュに潤してみるのも悪くありません。外見だけでなく、身体の中からケアを怠らないのも令和時代のジェントルマンと言えるかもしれません。
Manners
5
心地良い移動時間の過ごし方

もしも自由気ままな一人旅をするのであれば、移動時間を利用して普段はなかなか費やせない時間を過ごしてみるのはいかがでしょうか? 例えば、時代の代弁者としてフォークの貴公子として崇められるボブ・デュランへ想いを馳せるように、車窓に映る流れる景色をただ眺め、彼の代表作である「Blowin' In The Wind」にそっと耳を傾けてみる。春の曲でありながらも、心地よい風を感じる時にはついつい口ずさみたくなるメロディー。静かに胸に染み渡る彼の詩と旅の景色が有意義な思考の時間へと誘ってくれるはずです。
Manners
6
旅の記憶を記録

旅先では、記憶と共に記録に残していく作業も重要です。SNSなどとスムーズに連動したスマートフォンで手軽に撮影するのも良いけれど、やはりデジタルにはない温かみのあるフィルムカメラにこだわるのもジェントルマンらしい選択。ファッションフォトでも著名なヴォルフガング・ティルマンスが愛用していているようなコンパクトタイプのフィルムカメラがオススメです。日常を粒さに切り取っていくその所作こそが、紳士であるための素養に繋がっているかもしれません。
Manners
7
ハンカチは誰のため?

紳士であるならば、常にハンカチは備えておきたいもの。休日に限らず、お手洗いの後や食事の後で、スマートな立ち振る舞いが求められる時に欠かせないアイテム。例えばパートナーと映画館でハートウォーミングな映画を鑑賞した際に、感極まるシーンでふと涙したパートナーにスッと差し出すのも良し、あるいは公園のベンチで一息つく際にパートナーが腰掛ける座面に広げてあげるも良し。ハンカチは自分のためだけにあるのではなく、大切な人への気遣いの証であることを知るのも紳士としての大切な心遣いなのです。
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Manners
8
夏の夜は窓際で読書を

休日の1日の終わりに、窓際の椅子に腰掛け、夜涼みを満喫しながら贅沢な時間を過ごすのも大切。普段、なかなか手に取ることのない書物を片手に、読書に耽ってみるのもいいものです。例えば、アメリカのヒッピーはもちろん、ウエスタンやワーク、古着、ミリタリー、アイビーリーグなどのカルチャーがすべて同じ目線と価値観で語られている『Cheap Chic』は、伝統的なものは素晴らしく、物を大切にする、継承していくことの大切さを教えてくれる良書には、きっとジェントルマンのあるべき姿やそのヒントも詰まっているはずです。