連載コラム【音楽のある風景】 Vol.150
MEN
2024.10.31
グリーンレーベル リラクシングのBGMを選曲されている、選曲家の橋本徹さんより、コラム【音楽のある風景】が届きました。

どうぞお楽しみください!
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10月の選曲は、親密なコミュニケイションのきっかけになることを願って。
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秋まっさかり、食欲の秋、芸術の秋、そしてファッションの秋、皆さん秋を楽しん
でいらっしゃいますか?
僕はまもなく25周年を迎える自分の店カフェ・アプレミディとインテリア・ブラン
ドACME Furnitureのコラボ・プロジェクトで、“音楽のある生活”をテーマにした
家具やインテリア小物の開発に携わるかたわら、そのローンチを記念するダブルネ
ーム・コンピ『Interior Music ~ Cafe Apres-midi meets ACME Furniture』の
制作にいそしんでいるところですが、11月15日スタート予定のUNITED
ARROWS green label relaxingのショップBGMのウィンター&クリスマス・セレ
クションも完成したばかりですので、今月はそちらにフィーチャーされる日本語詞
の曲をご紹介しましょう。
というのも、去年の夏から少しずつ日本語詞の曲をショップBGMに混ぜる試みをし
ている中で、「お客様とスタッフの会話が弾んで、コミュニケイションが親密にな
るきっかけになっている」というような声を何度かいただき、今回からセレクトし
た日本語詞の曲のリストをこのコラムに掲載してくださいというご要望をいただい
たからです。
今シーズンはクリスマス前ということもあり、少し多めに12曲を選んでいますの
で、そのスペシャル版という感じでお届けしましょう。
2024年11月15日~12月25日
①松任谷由実「タワー・サイド・メモリー」
②吉田美奈子「恋は流星」
③南佳孝「夜間飛行」
④佐野元春「こんな素敵な日には」
⑤ピチカート・ファイヴ「大都会交響楽(アルバム・ヴァージョン)」
⑥Original Love & Ovall「接吻(M.D.L. Version)」
⑦スガ シカオ「夜空ノムコウ(Live)」
⑧小沢健二「いちょう並木のセレナーデ」
⑨おおはた雄一「おだやかな暮らし」
⑩キリンジ「今日も誰かの誕生日」
⑪サニーデイ・サービス「クリスマス」
⑫NONA REEVES「クリスマス・タイム(Free Soul Mix)」
いずれも僕の好きな、この季節に街でふと流れてきたら、という曲ばかりですね。
その中からひとつ、個人的な思い出を記すなら①の「タワー・サイド・メモリ
ー」。僕が中学3年生だった1981年の秋、その夏に大ヒットして大好きだった曲
「守ってあげたい」(いま聴いても胸が疼きます)を含むユーミンのニュー・アル
バムとしてリリースされ、11月1日の発売日に手に入れて繰り返し聴いた『昨晩お
会いしましょう』のオープニング曲です。言わば最も多感な年頃のサウンドトラッ
クの幕開きだったわけで。その年に神戸で開かれたポートピア博覧会も歌詞のモテ
ィーフになっていて、「ポートピアも終われば」というフレーズに、得も言われぬ
ノスタルジーに誘われてしまいます。
②の吉田美奈子は、やはりこの季節に聴きたくなる「頬に夜の灯」や
「CHRISTMAS TREE」と迷った末の選出。③の南佳孝は洒落たサウンド・センス
とその粋な歌詞にもしびれますが、収録アルバム『SOUTH OF THE BORDER』の
池田満寿夫のリトグラフ「愛の瞬間」をあしらったジャケット・デザインも好きす
ぎて。高校生の頃に影響を受けた④の佐野元春は、もちろん「CHRISTMAS TIME
IN BLUE」と迷いましたが、敢えて洒脱なこちらを。といった感じで全曲にコメン
トを寄せていきたい思いもありますが、長くなってしまいますので、今月はこの辺
にしておきましょう。
そうそう、⑨の「おだやかな暮らし」には、クリスマスに向かって華やいでゆく街
の風景の中でも、プライヴェイト・ライフでいちばん大切にしたい気持ちをこめた
ことも、特筆しておきたいと思います。それでは、お気に入りの冬の装いやクリス
マス・ギフトを見つけに、いつものように心地よく洗練された音楽に混じって、こ
んな愛すべき曲たちも流れるUNITED ARROWS green label relaxingのショップ
に、ぜひ足を運んでみてください。
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10月の選曲は、親密なコミュニケイションのきっかけになることを願って。
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秋まっさかり、食欲の秋、芸術の秋、そしてファッションの秋、皆さん秋を楽しん
でいらっしゃいますか?
僕はまもなく25周年を迎える自分の店カフェ・アプレミディとインテリア・ブラン
ドACME Furnitureのコラボ・プロジェクトで、“音楽のある生活”をテーマにした
家具やインテリア小物の開発に携わるかたわら、そのローンチを記念するダブルネ
ーム・コンピ『Interior Music ~ Cafe Apres-midi meets ACME Furniture』の
制作にいそしんでいるところですが、11月15日スタート予定のUNITED
ARROWS green label relaxingのショップBGMのウィンター&クリスマス・セレ
クションも完成したばかりですので、今月はそちらにフィーチャーされる日本語詞
の曲をご紹介しましょう。
というのも、去年の夏から少しずつ日本語詞の曲をショップBGMに混ぜる試みをし
ている中で、「お客様とスタッフの会話が弾んで、コミュニケイションが親密にな
るきっかけになっている」というような声を何度かいただき、今回からセレクトし
た日本語詞の曲のリストをこのコラムに掲載してくださいというご要望をいただい
たからです。
今シーズンはクリスマス前ということもあり、少し多めに12曲を選んでいますの
で、そのスペシャル版という感じでお届けしましょう。
2024年11月15日~12月25日
①松任谷由実「タワー・サイド・メモリー」
②吉田美奈子「恋は流星」
③南佳孝「夜間飛行」
④佐野元春「こんな素敵な日には」
⑤ピチカート・ファイヴ「大都会交響楽(アルバム・ヴァージョン)」
⑥Original Love & Ovall「接吻(M.D.L. Version)」
⑦スガ シカオ「夜空ノムコウ(Live)」
⑧小沢健二「いちょう並木のセレナーデ」
⑨おおはた雄一「おだやかな暮らし」
⑩キリンジ「今日も誰かの誕生日」
⑪サニーデイ・サービス「クリスマス」
⑫NONA REEVES「クリスマス・タイム(Free Soul Mix)」
いずれも僕の好きな、この季節に街でふと流れてきたら、という曲ばかりですね。
その中からひとつ、個人的な思い出を記すなら①の「タワー・サイド・メモリ
ー」。僕が中学3年生だった1981年の秋、その夏に大ヒットして大好きだった曲
「守ってあげたい」(いま聴いても胸が疼きます)を含むユーミンのニュー・アル
バムとしてリリースされ、11月1日の発売日に手に入れて繰り返し聴いた『昨晩お
会いしましょう』のオープニング曲です。言わば最も多感な年頃のサウンドトラッ
クの幕開きだったわけで。その年に神戸で開かれたポートピア博覧会も歌詞のモテ
ィーフになっていて、「ポートピアも終われば」というフレーズに、得も言われぬ
ノスタルジーに誘われてしまいます。
②の吉田美奈子は、やはりこの季節に聴きたくなる「頬に夜の灯」や
「CHRISTMAS TREE」と迷った末の選出。③の南佳孝は洒落たサウンド・センス
とその粋な歌詞にもしびれますが、収録アルバム『SOUTH OF THE BORDER』の
池田満寿夫のリトグラフ「愛の瞬間」をあしらったジャケット・デザインも好きす
ぎて。高校生の頃に影響を受けた④の佐野元春は、もちろん「CHRISTMAS TIME
IN BLUE」と迷いましたが、敢えて洒脱なこちらを。といった感じで全曲にコメン
トを寄せていきたい思いもありますが、長くなってしまいますので、今月はこの辺
にしておきましょう。
そうそう、⑨の「おだやかな暮らし」には、クリスマスに向かって華やいでゆく街
の風景の中でも、プライヴェイト・ライフでいちばん大切にしたい気持ちをこめた
ことも、特筆しておきたいと思います。それでは、お気に入りの冬の装いやクリス
マス・ギフトを見つけに、いつものように心地よく洗練された音楽に混じって、こ
んな愛すべき曲たちも流れるUNITED ARROWS green label relaxingのショップ
に、ぜひ足を運んでみてください。

25周年を迎えるカフェ・アプレミディの心地よい雰囲気を彩ってきた、シャーデー〜ウェルドン・アーヴィン〜ロジャー・ニコルスなどの名作カヴァーも含む、橋本徹さんによる“家具と音楽のマリアージュ”をテーマにした珠玉のセレクションに加え、新録音によるWack Wack Rhythm Bandのスタイル・カウンシル「My Ever Changing Moods」〜矢舟テツローのケニー・ランキン「Haven't We Met」〜Uyama Hirotoのアイズレー・ブラザーズ「(At Your Best) You Are Love」といった素晴らしい名曲カヴァー、さらにミックスマスター・モリスによるCalm「Persian Love」〜Calmによる武田吉晴「Montara」の絶品ニュー・リミックスも収録される、カフェ・アプレミディとインテリア・ブランドACME Furnitureのダブルネーム・コンピ『Interior Music ~ Cafe Apres-midi meets ACME Furniture』
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橋本徹(SUBURBIA)
編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。サバービア・ファクトリー主宰。渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。『Free Soul』『Mellow Beats』『Cafe Apres-midi』『Jazz Supreme』『音楽のある風景』シリーズなど、選曲を手がけたコンピCDは350枚を越え世界一。USENでは音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作、1990年代から日本の都市型音楽シーンに多大なる影響力を持つ。最近はメロウ・チルアウトをテーマにした『Good Mellows』シリーズや、香りと音楽のマリアージュをテーマにした『Incense Music』シリーズが国内・海外で大好評を博している。
http://apres-midi.biz
http://music.usen.com/channel/d03/
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