ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること

「ユナイテッドアローズ」丸の内店がリニューアルオープン。装い新たに打ち出すヒト、モノ、ウツワとは。

ウツワ

2024.09.19

「ユナイテッドアローズ」丸の内店がリニューアルオープン。装い新たに打ち出すヒト、モノ、ウツワとは。

2024年9月12日にリニューアルオープンした〈ユナイテッドアローズ(以下UA)〉丸の内店。東東京の旗艦店でありながら、今の〈UA〉らしさや魅力を表現した注目の店舗。ここには、セールスマスターの称号を持つスタッフだけではなく、さまざまな経歴を経て配属された経験豊富なスタッフが揃っています。さらに、リニューアルによってこだわりを随所に散りばめた内装、そして店舗限定アイテムを販売するなど、特別なコンセプトストアになっています。コンセプトやスタッフの想いをはじめ、ヒト・モノ・ウツワのそれぞれの視点から、新しくなった丸の内店をご紹介します。

Photo:Yuko Nakamura
Text:Riho Abe

新たに打ち出す旗艦店のテーマは『The new standard of UNITED ARROWS』。

大規模なターミナル駅である、東京駅目の前にある新丸ビルの1階にお店を構える〈UA〉丸の内店。丸の内というエリア柄、多くのビジネスパーソンから高い支持を集めていますが、旅の経由地として、国内外から多くのお客様で賑わいます。

そんな丸の内店が、9月12日にリニューアルオープン。コンセプトは、『The new standard of UNITED ARROWS』。2024年で35周年を迎える〈UA〉で、脈々と受け継がれてきたものを継承しながら、新しいスタンダードの発信地としての期待が高まっています。

<ヒト>さまざまな経歴を持つ、個性豊かなスタッフが集結。

〈UA〉丸の内店には、セールスマスターの称号を持つスタッフをはじめ、PRやバイヤーなどの経験がある若手スタッフ、接客キャリアの長いベテランスタッフまで、個性豊かなメンバーが集います。

まずお話を伺ったのは、PRと兼務を行うウィメンズスタッフ泉澤 果林さん。入社後に丸の内店に配属され、現在6年目。オンラインのスタイリング投稿を行うDX活動や、インスタライブの企画・出演など、多方面で活躍中です。

画像

「私は、“お客様に満足していただきたい”という大きな想いがありますが、その中には“楽しんでいただきたい”という気持ちが大半を占めています。洋服で理想の姿を表現したり、モチベーションが変わる楽しさ、コーディネートや着回しを想像することの楽しさを感じていただきたいです。その後、SNSやオンラインなどを使って、次のお買い物計画を考えるワクワク感まで、お客様のライフスタイルの一部を担えるような存在になりたいと思っています。

丸の内店は、入社から今まで配属されていることもあり、私自身を成長させてくれた大切なお店です。先輩方が今まで培ってきた〈UA〉の想いを背負って、新しい丸の内店を作り上げていき、お客様にとっても一緒に働くスタッフにとっても居心地の良い空間にしていきたいです。丸の内店ならではの開放感がある店内、豊富な品揃え、そして知識豊富なスタッフにより、リラックス感を持ちながら、安心してお買い物を楽しんでいただけたら」

画像

初代セールスマスタープラチナの称号を授与された経験もあり、現在は60歳定年後の再雇用で販売スタッフとして活躍している明石 達司さん。〈UA〉に入社して17年目。レジェンドスタッフとして、多くの後輩たちが憧れる存在です。

「僕は〈UA〉に入社する以前より、さまざまなアパレル業界の業務に携わってきましたが、とにかく店頭に立っている時間が大好きなんです。僕のお客様には同年代の方も多く、「いつも相談に乗ってね」と仰ってくださいます。こんなふうにお客様や若いスタッフからエネルギーをもらっています。生涯現役で、販売員を続けたいと思っています。

今回のリニューアルでは、常に変化を続ける時代に対応しながら、35年間〈UA〉が培ってきた歴史を融合させて、新たなる『丸の内スタンダード』を構築していきたい。僕がよく知るトラッドマインド、つまり洋服が持つ歴史や伝統を丁寧にお伝えしながらも、自由自在にアイテムをミックスして楽しんでいただけるような新しい提案をしたいと思います」

画像

そして、メンズのスタッフでもう1人のプロフェッショナルが髙橋 開さん。店舗に在籍しながら、バイヤーを兼務した経験があり、商品知識が豊富です。そんな経験を踏まえて、丸の内店では、商品担当として、売り場作りや商品調達の責任者を務めています。

「今回のリニューアルでは、新しい〈UA〉らしさを発信していきたいと思います。特に丸の内店は、かっちりしたドレスのアイテムと、カジュアルアイテムを交差させて楽しめるような商品セレクトや売り場作りになっていると思います。

僕は普段、お客様らしさや個性を大切に、自由な着こなしを提案することにこだわりを持っています。僕自身もコーディネートする際は、自分らしさを大切に表現したい。なので、それぞれのカテゴリーで基本や大事にしたいポイントを抑えながらも、そこからちょっとだけ逸脱した目新しい提案ができればと思っているところです。個性溢れるメンバーと共に、丸の内から『ニュースタンダード』を提案したいと思っていますので、新しくなった〈UA〉をぜひ体感してください」

<モノ>別注アイテム多数。ここでしか買えないリニューアル記念アイテム。

丸の内店の商品ラインナップについて、メンズは、「ドレスからスポーツまで幅広い品揃えで、今の〈UA〉が提案したいウェアが集結、そしてウィメンズは、ビジネスの中心地である、東京の玄関口というロケーションで、今の女性が自信を持って、オン・オフに関わらず輝けるような品揃えとなっています。

さらに、今回のリニューアルオープンに向けて、数々の別注アイテムを用意しました。ここでは、その特別なラインナップの一部をご紹介します。

  • ウィメンズ〈近沢レース店〉別注 パンダ柄ハンカチ
1901年に絹の輸出商として創業し、横浜元町でレースの美しさや生地の素材感などの魅力ある商品を提供し続けてきた〈近沢レース店〉より。以前も販売しご好評いただいた、パンダのモチーフのハンカチを、丸の内店限定カラーのオレンジをご用意しました。パンダが首をかしげる姿と、ころんと転がって遊ぶ姿は、癒やしと笑顔を届けてくれます。ディティールにこだわり、心がキュンとするような魅力たっぷりの一枚です。
画像
画像

メンズ〈OLD ENGLAND〉4Bブレザー

イギリスの服飾をフランス人の感覚で再構築した上質で洗練されたブランド〈OLD ENGLAND〉。〈UA〉がお手本にしているブランドのひとつでもあり、ブランドを代表的するブレザーを別注するのが丸の内店の再出発にぴったりということで依頼しました。堅苦しさを感じさせない4Bダブルを制作。程よくゆとりのあるシルエットと、フランスを感じさせるようなブラックカラーにもこだわりました。ノベルティのバッグ付き。

画像 メンズ〈F.LLI Giacometti〉ペニーローファー

古くから農作業や登山用のハンドメイドシューズを手がけてきた、イタリア北部のファクトリーブランド。定番のモデルであるFG257をベースに、アッパーをフレンチシックな上品なレインレザーとカラーを別注しました。アメリカンなムードのモデルにフレンチなムードのクラシックで繊細なカラーとレザーを合わせることで、新鮮な印象に。今らしい気分を表現しています。

画像 メンズ〈BATONER〉ドライバーズニット

日本が誇るニットファクトリーブランド〈BATONER〉。〈UA〉では、型から別注したウール100%ダブルフェイスでジップアップのドライバーズニットを展開しています。今回、丸の内店のために、さらに上質感のあるカシミヤ素材の別注モデルを用意。上質なものを求めて丸の内店にいらっしゃる方を想定して制作しました。上質でありながら、都心のライフスタイルにも馴染みやすい仕上がりとなっています。

画像 〈UNKNOWN PRODUCTS〉UAレザーペーパーバッグ Sサイズ ¥22,000、Mサイズ ¥29,700

日本のプロダクトブランドとして、2019年にスタートした、〈UNKNOWN PRODUCTS〉。ブランド名の通り、作者不明であれ、丁寧な仕事が施された良質なものは時代を超え普遍的なものとなり存在し続けると考えに基づいたコンセプトでモノづくりを行っています。ブランドの代表的なアイテムであるレザーペーパーバッグを〈UA〉のショッパーとして別注。本物の紙のショッパーに見えるように、構造や折り目も忠実に再現し、遊び心溢れたバッグに仕上がっています。

また、丸の内店限定アイテムの他にもビジネスパーソンを魅了する〈UA〉オリジナルの商品はもちろん、新しく取り扱いの始まるブランドも増え、より幅広いお買い物が楽しめるようになりました。

画像 以前より同店では人気の〈HYKE(ハイク)〉。現在9月23日(月・祝)まで、〈HYKE(ハイク)〉 の2024年秋冬コレクションのポップアップイベントを開催中。


<ウツワ>丸の内エリアらしい上質感と、より洗練された空間を目指して。

画像 内装も、リニューアルコンセプトである『The new standard of UNITED ARROWS』を反映。クラス感や上品さ、インテリジェンス、そして洗練された色気が集約された空間で、心地良いひと時を過ごしていただきたいという想いを実現しました。

「重厚感と開放感」をテーマにしたメンズエリアの内装。

「メンズの売り場では、『重厚感と解放感』をテーマに、木や大理石などの素材を生かした重みと、光がたっぷり入る気持ちの良さが融合するような空間に。活気みなぎる丸の内で、心地良さを感じながら、リラックスした時間を過ごしていただけることを目指しました」とメンズディレクターの内山 省治さん。

画像

画像

画像

天高の空間を生かした開放感あふれる空間のウィメンズエリア。

また、ウィメンズのディレクター浅子智美さんは、「明るく開放感のある店内、モダンさと優しい女性らしさ、ゆっくりとくつろげる空間になるようにしたい、というのがウィメンズのコンセプトです。丸みのあるモチーフや落ち着いたカラーリングを採用しました。さらに、シューズやアクセサリーのコーナーを新設。天高の展開を生かした解放感の中で、アイテムをじっくり吟味していただけるような空間づくりをしています」と語ります。

画像

画像

画像

店内に華やかさとスパイスをプラスする特別な現代アート。

そして、店内を彩るアートにも、こだわりが光ります。メンズ、ウィメンズともにレジにかけられたアート作品は、 現代アーティストの福室 みずほさんによるもの。足跡や痕跡を意味する『Spur』シリーズは、ガラス窓や貝殻のボタンなどの身近なモチーフから着想を得ているそうです。
さらにメンズ売り場のソファ上には、アーティスト文谷 有佳里さんの作品を。即興的に描かれた線が重なるドローイング作品『なにもない風景を眺める』が、お買い物中のひと時をリズミカルに彩ります。

画像


全国の〈UA〉を代表するような、いつまでも輝き続けるお店に。

最後にお話を伺ったのは、店長の守永 陽介さん。守永さんは、多くの店舗で店長としてキャリアを重ね、2021年より同店の店長に就任。今後の展望や想いを伺いました。

画像

「丸の内店のメンバーは、たくさんの経験を持ち、販売のスペシャリストが多い店舗だと思っています。そんな環境の中で、僕がこだわっていることは、“温度感”を敏感に察知して、その方に寄り添った対応をすること。例えば、お客様にとって心地良くお買い物をしていただくための一番の選択肢を常に考えながら行動することを大切にしています。お客様だけではなく、お店で働くメンバーに対しても同じ。メンバーのみんなで同じ方向を見て、個々の力や個性を発揮し、お客様に最高のパフォーマンスを届けたいです。

今年で35周年を迎える〈UA〉で、創業から受け継がれているマインドと伝統をリスペクトしながら、ヒトモノウツワの新しいスタンダードになれたらと思っています。丸の内店は、この場所でお店を構えて17年。継承すべきことはそのままに、東京はもとより、全国の〈UA〉を代表するお店を目指したいです。高い目標に向かって楽しく働ける集団でありながら、その前向きな気持ちがお客様に還元されるような循環を生み出し、いつまでも輝き続けるお店になりたいと考えています」

画像

TAG

SHARE