内定式ではどんなスーツを着ればいい?失敗しない装いのコツと注意すべきマナー
会社の内定式に着て行くのにふさわしいスーツの着こなしを紹介します。内定式で着るスーツは、就職活動で使った一着のままでよいのか、入社後を見据えて別のスーツを用意するべきか、迷う方も多いはずです。まず確認したいのは、会社から届いた案内です。服装の指定がなければ、就職活動で使ったスーツも着用できます。スーツやシャツ、小物の選び方をはじめ、きちんと見える着こなしのポイントを紹介します。
内定式の服装は、会社からの案内をまず確認
内定式の服装を決めるときは、案内メールや開催要項に「スーツ着用」、「服装自由」、「私服でお越しください」などの記載がないかを確認します。会社から指定がある場合は、その内容が最優先となります。
「スーツ着用」と書かれている場合や、服装について指定がない場合は、就職活動で着たリクルートスーツが基本です。落ち着いた濃紺やダークグレーのビジネススーツも選択肢に。体に合い、汚れや傷みがなければ、内定式のためだけに新しく買い直す必要はありません。
内定式は会社の正式な行事ですが、一般的には冠婚葬祭用の礼服ではなく、就職活動や仕事で使うスーツを着用します。黒を選ぶ場合も、冠婚葬祭用の礼服ではなく、就職活動や仕事で使う黒いスーツを選びましょう。
内定式のスーツは「ダークカラーの無地」が基本
就職活動で使った黒のスーツも着用できますが、初めて本格的なビジネススーツを選ぶなら、入社後の仕事にも合わせやすい濃紺かダークグレーがおすすめ。
柄は落ち着いて見える無地が基本となります。地色に溶け込む織柄や細いストライプは、会社の雰囲気が把握できてきた頃合いに、2着目、3着目として揃えるのがよいでしょう。線のコントラストが強いストライプ、大きなチェック、光沢の強い生地は避けましょう。
内定式では個性を強く出すよりも、式典の場に合う落ち着いた装いを優先します。
シャツは「白無地」か「サックスブルー」を
落ち着いた装いが求められる内定式ではシャツは、「白無地」か「サックスブルー」が最適。
襟型についてはシャツの王道である「レギュラーカラー」か「セミワイドカラー」なら、より落ち着いた印象で着られます。「ボタンダウン」はややカジュアルな襟型なので、内定式では避けるほうが無難。首まわりは、一番上のボタンを留めても苦しくなく、襟元に大きな隙間ができないサイズが適切となります。
「ストライプネクタイ」でフレッシュな印象に
内定者らしいフレッシュな印象を与えるならネクタイは「ストライプ柄」がおすすめ。ネイビー、ブルー、ボルドーなどの落ち着いた色のものは取り入れやすく、ダークスーツにも合わせやすいでしょう。
弔事を連想させる黒無地、慶事に用いる白無地、鮮やかな色や大きな柄は避けた方が◎。
靴はフォーマルな紐の革靴を選ぶ
内定式の靴は、フォーマルな革靴が基本に。その代表として挙げられるのが「黒の内羽根式ストレートチップ」です。「ストレートチップ」とは、つま先に横一文字の切り替えが入ったデザインのこと。靴紐を通す部分が甲の内側へ収まる内羽根式は、見た目がすっきりとしており、普段のビジネスから入社式にも履いていくことができます。
つま先に切り替えのない黒のプレーントゥも選択肢に入りますが、迷うなら「ストレートチップ」から考えるとよいでしょう。
ローファーは紐靴よりもカジュアルに見えるため、内定式では避けます。
ベルトは革靴と同じ黒でそろえる
ベルトは革靴と同じ黒でそろえ、スムースレザーのシンプルなものを選びます。幅は3cm前後、バックルは小ぶりなシルバー系が基本です。大きなロゴや装飾、メッシュのデザインはカジュアルに見えるため避けましょう。
長さは、中央付近の穴で留められるものが目安です。長すぎたり短すぎたりすると腰まわりが収まりにくいため、スーツを購入する際にベルトも合わせて確認しておくとよいでしょう。
バッグはA4書類が入るブリーフ型が王道
バッグは黒を基本に、ロゴや金具が目立たないものを選びます。式で配られる資料が入るA4サイズで、椅子の横へ置いたときに自立する「ブリーフバッグ」のタイプが使いやすいでしょう。
素材は革に限定する必要はありません。形の崩れにくいナイロン製なら扱いやすく、入社後の通勤にも使えます。荷物を詰め込みすぎず、書類や筆記用具を取り出しやすい状態にしておきましょう。
近年ではビジネスシーンでリュックを使う方も増えていますが、ビジネスでの基本はあくまで「ブリーフバッグ」となります。
体に合っていないサイズのスーツはNG
どんなに良いスーツを着ていても、サイズが合っていないと一気にだらしない印象に…。
正しいサイズでスーツを着るためにまず確認したいのは、ジャケットの肩です。肩先が体の位置に合い、ボタンを留めたときに胸や腰へ強いしわが出ないものを選びます。腕を自然に下ろしたとき、ジャケットの袖口からシャツが1cmほど見える長さが目安です。
パンツは、ウエストをベルトで強く締めなくても留まり、裾が靴の甲へ軽く触れる程度にします。裾に生地が何段もたまる場合は、長すぎる可能性があります。
就職活動から時間が空いている場合は、体形が変わっていることもあります。購入時と同じ感覚で判断せず、シャツや靴まで合わせて試着してください。
「服装自由」「私服指定」と書かれていたら?
「服装自由」で迷った場合は、濃紺やダークグレーのビジネススーツを着れば失敗することはありません。淡いシャツと落ち着いたネクタイなら、就職活動のときとは少し印象を変えながら、内定式にも合う装いになります。
「服装自由」は、スーツを着てはいけないという意味ではありません。会社の雰囲気がまだ分からず、何を着るか迷う場合は、就職活動で着たスーツや、濃紺・ダークグレーのビジネススーツを選べば問題ありません。
会社から服装例が示されている場合は、そちらを優先します。過去の内定式の写真を見ても判断できないときは、採用担当者へ確認しましょう。
内定式自体がもう少しカジュアルな雰囲気になりそうな場合は、セットアップスーツにポロシャツを合わせた着こなしも◎。ただし、あくまで会社の社風や業種を考慮して、あくまで落ち着いた印象を損なわない着こなしを心がけましょう。
「私服指定」でもジャケット着用がおすすめ
「私服でお越しください」と書かれている場合は、会社が示した服装例や社風に合わせます。「スーツ以外で」と明記されている場合でも、濃紺やグレーのジャケットを羽織る着こなしがおすすめ。インナーはクルーネックのカットソーなどで適度にドレスダウンすると、程よくかしこまりすぎない着こなしになります。
デニム、パーカ、大きなロゴの入った服、サンダルなどは避けます。スーツに慣れていない方は、まず襟付きシャツとスラックスを決めてから、ジャケットと靴を選ぶと組み合わせやすくなります。
内定式はやや控えめぐらいを心がけると◎
内定式の服装は、まず会社からの案内を読み、指定がなければ就職活動で使ったスーツか、濃紺・ダークグレーの無地を選ぶのが◎。スーツは当日の朝に慌てないよう、1週間ほど前にシャツや靴まで合わせて試着します。新品のスーツは、袖口の販売用タグや、背中のベントを留めたしつけ糸を外しておくことも忘れずに。
おしゃれをしようとするよりも、あくまで控えめに、きちんと感と清潔感のある着こなしを心がけましょう。
橋本慎司
フリーエディター
1989年生まれ、沖縄県出身。ドレスファッション雑誌『MEN’S EX』の編集部を経たのちフリーランスとして独立。ビジネススーツやオン・オフのジャケットスタイルなどを紹介する誌面やWEB記事を手がける。1950〜60年代米国のアイビーファッションを好み、学生時代よりスーツをビスポークオーダーし愛用する。