スーツに合う靴はどんな種類がある?フォーマルからカジュアルまでの9種類の靴の選び方と合わせ方
スーツに合わせる靴をご紹介します。ストレートチップからスポーツスニーカーまで9種類を取り上げ、それぞれに合うスーツスタイル、着用シーン、注意点を紹介します。
スーツに合う靴
改まった場では黒の紐靴が基本ですが、日常のビジネスではモンクストラップやUチップ、服装規定の緩やかな職場や休日なら、ローファーやスニーカーも選択肢に。
大切なのは、靴だけを単独で選ばないこと。足元がカジュアルになるほど、スーツも構築的な一着から軽いセットアップへ、インナーもタイドアップからポロシャツやカットソーへ切り替える必要があります。
1. ストレートチップ
格式を意識する日のダークスーツに
つま先に横一文字の切り替えが入り、内羽根式とも言われる「ストレートチップ」。なかでも黒のスムースレザーを使ったものは、今回取り上げる靴のなかで最も改まった場に対応しやすい一足で、日常のビジネスをはじめ、重要な商談、採用面接、式典、冠婚葬祭にも用いられます。
そんな「ストレートチップ」には、濃紺やチャコールグレーなどのダークカラーのスーツを、白のシャツと落ち着いたネクタイでタイドアップした着こなしを。靴の端正さに合わせ、スーツも肩まわりや胸元に構築感のあるものを選ぶと収まりがよいでしょう。
2. モンクストラップシューズ
スーツのエレガントな着こなしに
「モンクストラップシューズ」は、ストレートチップに次ぐドレッシーさを備えた革靴。紐の代わりにストラップとバックルで留めるデザインが特徴です。バックルの金属が小さなアクセントになるため、無地のスーツよりもエレガントな印象に。
ダブルブレストやストライプなど、存在感のある一着と組み合わせると「モンクストラップシューズ」の持ち味がより生きます。
日常の仕事だけでなく、会食や華やかなパーティーにも好相性。一方、格式を重んじる式典や弔事では、黒の内羽根式ストレートチップを選ぶほうが◎。
3. プレーントゥ
普段のビジネススーツに
「プレーントゥ」は、その名の通りつま先がプレーンなデザインで、切り替えや穴飾りを持たない革靴です。
普段のビジネスでのスーツスタイルからジャケパンのようなカジュアルな着こなしにもマッチし、さらにミニマムなデザインなので、結婚式のようなフォーマルな場にも履けるという抜群の汎用性の高さが特徴です。
4. Uチップ
ノータイの仕事着にほどよい重さを加える
ノータイのビジネススーツに、紐靴らしい重厚感を残したいときに選びたいのが「Uチップ」。甲を囲むようにU字形の縫い目が入り、厚めのソールを採用したものが多く見られます。「ストレートチップ」や細身の「プレーントゥ」よりもカジュアルで、幅広い着こなしで履ける実用的な印象の革靴です。
チャコールグレーのスーツに同系色のシャツやポロシャツを合わせるなど、色数を抑えたノータイスタイルと好相性。靴にボリュームがあるため、パンツは細く短くしすぎず、裾幅とのバランスもチェックしましょう。
5. タッセルローファー
ノータイスーツの上品な着こなしに
甲に房飾りを備えたデザインの「タッセルローファー」。ローファーのなかでは比較的ドレス寄りに見えますが、紐靴よりは軽快。
黒のスムースレザーと細身のフォルムならウールスーツにも合わせやすく、型押し革やスエードを選ぶと、さらにカジュアルな印象になります。
ビジネススーツにネクタイを締めた着こなしにも合わせられますが、より相性が良いのはノータイによる肩の力の抜いたスタイル。タイドアップほど堅く見せず、会食にも着ていける装いになり、さらに、ノータイでありながらどこか上品な雰囲気も演出でき、きれいめなノータイビジカジスタイルに仕上がります。
6. ビットローファー
パーティなど遊びを取り入れたい日の着こなしに
「ビットローファー」は、甲に馬具を思わせる金具をあしらったローファー。金具による華やかさがある一方、それ自体が靴の格式を高めるわけではありません。スエードを用いたものなら、ローファーのなかでもカジュアル寄りの位置づけに。
ストライプやチェックなどの柄を取り入れたノータイのスーツスタイルなど、少し遊びを持たせた装いに合わせると◎。足元が目を引くぶん、チーフやアクセサリーまで主張の強いものを重ねないこともポイントです。
7. ペニーローファー
ポロシャツを合わせたビジカジに
アイビースタイルの足元として親しまれてきた「ペニーローファー」。甲を横切るサドルに切り込みが入ったデザインで、「コインローファー」とも呼ばれます。
房飾りや金具を持たないシンプルなローファーで、タイドアップしたスーツよりも、ビジネスカジュアルや休日の装いに向く一足です。肩まわりを軽く仕立てたイージースーツにポロシャツを合わせれば、スニーカーよりきちんと見えて、紐靴ほど堅くない着こなしに。
社内中心の日や休日には使いやすい一方、重要な商談や式典では避けたほうがよいでしょう。
8. レザースニーカー
カットソーを着たセットアップに
スーツに初めてスニーカーを合わせるなら、まず候補にしたいのが「レザースニーカー」です。アッパーに革を使ったスニーカーで、白や黒の単色で装飾を抑えた一足なら、スニーカーながらきちんとした印象があり、ノータイのビジカジスタイルにも好相性。合わせるスーツも、構築的なビジネススーツではなく、軽い仕立てやストレッチ素材を使ったイージースーツを。
インナーをクルーネックやモックネックのカットソーへ替えると、服と靴のカジュアル度がそろいます。
9. カジュアルスニーカー
休日らしいラフなスーツスタイルに
スーツを休日らしく着崩すなら、「スポーツスニーカー」や「キャンバススニーカー」も選択肢に。
「スポーツスニーカー」は、メッシュなどの軽量素材やクッション性を高めたソールを使った機能的なデザイン。一方の「キャンバススニーカー」は、キャンバス生地のアッパーが生む素朴で軽快な表情が特徴です。
いずれも今回取り上げる靴のなかではカジュアル度が高いため、軽い仕立てでゆったりとした今らしいシルエットの「セットアップスーツ」にTシャツなどを合わせた装いへ。鮮やかな色やボリュームのあるモデルを選ぶ場合は、服を無地でまとめると足元とのバランスを取りやすくなります。
靴をカジュアルにするほど、スーツも軽くする
スーツに合わせる靴は、黒の紐靴だけではありません。ただし、足元だけをローファーやスニーカーへ替えると、スーツとの間にカジュアル度の差が生まれます。靴が軽快になるほど、スーツも柔らかな仕立てや機能素材を選び、ネクタイを外して、インナーをポロシャツやカットソーへ変えていきます。仕事で履く場合は、会社の服装規定と、その日に会う相手を考慮してTPOを意識することを大切に。
橋本慎司
フリーエディター
1989年生まれ、沖縄県出身。ドレスファッション雑誌『MEN’S EX』の編集部を経たのちフリーランスとして独立。ビジネススーツやオン・オフのジャケットスタイルなどを紹介する誌面やWEB記事を手がける。1950〜60年代米国のアイビーファッションを好み、学生時代よりスーツをビスポークオーダーし愛用する。