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知ってほしいブランドについてファッションライターが語る連載コラム

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秋冬のワードローブに一枚加えるだけで、コーディネートの奥行きがぐっと広がるチェック柄のスカート。なかでも、本場アイルランドの伝統に根ざしたキルトスカートが持つ説得力は格別です。1850年代の創業以来、ダブリンでキルト製品を作り続ける名門ファクトリー<オニール オブ ダブリン(O'NEIL of DUBLIN)>の魅力を紐解きます。
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<オニール オブ ダブリン>の拠点は、ダブリンの旧市街・テンプルバー地区。石畳の通りにパブやギャラリーが並ぶこの歴史あるエリアに、ブランドの工場は今もあります。1850年代の創業以来、アイルランドの民族衣装であるキルトを作り続けてきた名門ファクトリーで、正装の場で身につけるキルトを「日常でも着られるキルトスカート」へと昇華させたのが、現在に至るブランドの原点です。
動くたびに美しく揺れる、落ち感のあるフレアが特徴のスカート。シンプルなシングルカラーで、コーディネートを選ばずに凛とした印象を与えてくれる一枚。
<オニール オブ ダブリン>のキルトスカートは、継ぎ目のない一枚の生地をベルトで留めて着る伝統的な仕立て。両サイドには太めの本革ベルトが配され、ウエストのフィット感を自身で調整することができます。フロントには付属のキルトピンを留めるのがクラシカルなお作法。このピンが生む無造作なドレープと、サイドからバックにかけて流れるプリーツの揺れが、一枚仕立てならではの美しいシルエットを生み出しています。
170年以上にわたって同じ場所でキルトを織り続けているという歴史からも、このブランドのものづくりに対する姿勢は十分に伝わってきます。流行を追って変わるのではなく、伝統の製法を守りながら時代にフィットするかたちへ静かにアップデートしていく。その誠実さが、<オニール オブ ダブリン>の揺るぎない信頼の源です。
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ロング丈で着こなしやすいベルトレスタイプのプリーツスカート。カラーやパターンの異なるさまざまなチェックを組み合わせたトレンド感あふれるデザインが魅力。
<オニール オブ ダブリン>の魅力は、伝統を守りながらも驚くほどバリエーションが豊かなことです。秋冬の定番は毛羽立ちが少なく上品な艶感を持つアイルランド製のウーステッドウール。シルクのようにしなやかな肌触りで、軽くて型崩れしにくいのが特徴です。春夏にはアイリッシュリネンやコットンに切り替わり、さらりと涼しげな一枚に。近年ではリバティー社の花柄生地を使ったモデルも登場しており、トラッドの枠にとどまらない表情の広がりに心が躍ります。
タータンチェックの柄もひとつひとつに意味が込められていて、アイルランドの地名や氏族の歴史を宿しています。ブラックウォッチのような定番柄から、意外と思えるような大胆な色の組み合わせまで、伝統に裏付けされた技術と上質な素材があるからこそ、どんな柄でも品よくまとまる。「チェックのスカートは合わせにくい」という先入観を、一枚で覆してくれるブランドだと思います。
存在感のある太めのベルトをアクセントに、伝統的なオールプリーツのデザインをミニ丈に仕上げた一枚。ブーツはもちろん、スラックスやデニムとレイヤードしても◎。
丈のバリエーションもミニ丈からマキシ丈までと幅広く、パッチワークやベルトレスといった仕様違いも含めると、自身のスタイルに合った一枚がきっと見つかるはず。また、日本の有力セレクトショップがこぞって独自の別注をかけていることからも、このブランドの懐の深さがうかがえるでしょう。
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<オニール オブ ダブリン>のキルトスカートを一枚持つと、不思議とコーディネートの幅が広がります。ニットやブラウスとのトラッドな合わせはもちろん、スウェットやスニーカーではずしたカジュアルスタイルにも、ジャケットを羽織った通勤スタイルにも。チェック柄がコーディネートのアクセントになりながら、巻きスカートならではのリラックスした穿き心地が日常使いを後押ししてくれます。
ユナイテッドアローズでは、UNITED ARROWS本体からgreen label relaxing、BEAUTY&YOUTHまで複数のレーベルで取り扱われ、それぞれのスタイルに合わせた別注モデルが毎シーズン展開されています。レーベルごとに丈感や柄の組み合わせ、ベルトの仕様といったディテールが異なるので、自分にぴったりの一枚を探す楽しみがあるのも嬉しいところ。
オーセンティックなキルトスカートは、グレーと同系色のチェック柄のかけあわせでシックな印象に。トップスを選ばず、どんなコーディネートとも合わせやすいのも嬉しい。
一枚の生地を巻いて、ベルトで留めて、ピンをつける── たったそれだけの所作のなかに、170年の伝統が息づいている。<オニール オブ ダブリン>は、「いいものを長く着る」ことの豊かさを、一枚のスカートから静かに教えてくれる存在です。
( Writer Profile )
ファッションライター
市谷未希子
1989年生まれ。美容師、ファッションメディアの編集者を経て、フリーランスのエディター/ライターとして独立。現在はファッションブランドの広告制作やオウンドメディアのコンテンツ企画、ファッション誌・ウェブメディアでの編集・執筆のほか、映画やカルチャー領域の記事も手掛けるなど、ジャンルを横断して活動中。
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