連載コラム【音楽のある風景】 Vol.143
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2024.03.31
グリーンレーベル リラクシングのBGMを選曲されている、選曲家の橋本徹さんより、コラム【音楽のある風景】が届きました。
どうぞお楽しみください!
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3月の選曲は、“桃色の季節”や“緑の町”の柔らかな風景をイメージして。
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例年より少し遅くなりましたが、桜咲く季節がやってきました。
これからしばらくの間、新緑香る若草の萌ゆる頃までは、フレッシュな春の装いに身を包んで、心高鳴る日々ですね。
僕は先月のこのコラムでも紹介した、“香りと音楽のマリアージュ”をテーマにした最新コンピ『Incense Music for Bed Room』が、ついに3/13にリリースされました。
このCDに始まる新コンピ・シリーズがスタートした経緯から収録された全曲の詳しい解説までをたっぷりと話したHMVウェブサイト特別対談も公開されましたので、ぜひご覧になっていただけたら嬉しいです。
YouTubeトレイラーでダイジェストをお聴きいただいても伝わると思いますが、本当に心地よくリラックスできる、“音のアロマセラピー”のような心安らげる珠玉の名作が連なっていて、FJDによる美しいアートワークとCalmによる澄んだ音のマスタリングも素晴らしいです。
コンピレイションのリード曲として、故Nujabesの盟友ふたりの新録音で制作した、Uyama Hirotoによるファラオ・サンダースの名曲カヴァー「Moon Child」とharuka nakamuraによるビル・エヴァンスの名曲オマージュ「soiree (take 3)」も大好評で、それぞれ3/27に2枚の7インチ・レコードとしてシングル・カットされたばかり。
未聴の方はぜひ、じっくりとお聴きになってみてください(せわしない毎日の中でも、きっと気持ちが安らかに落ちついてくると思います)。
そして、UNITED ARROWS green label relaxingの春のショップBGMに、新たな日本語詞の曲も加わっていますので、そのうちの比較的古い音源2曲を紹介しましょう。
はっぴいえんど(細野晴臣/大瀧詠一/松本隆/鈴木茂によって結成され、1970年代前半に活動した、日本語によるフォーク・ロックの草分けとなった伝説的グループ)に「春らんまん」という曲があったなと、ふと思いだしたのをきっかけに「風をあつめて」を無性にかけたくなってしまい、そこからの連想でセレクトすることにしたのが細野晴臣の「恋は桃色」。
1973年ソロ・ファーストの名盤『HOSONO HOUSE』収録曲で、僕の昔からのフェイヴァリットですが、近年はTVドラマの主題歌としても知られているそうですね。
曲名もこの時季に相応しくて、春から夏にかけてのお店の雰囲気に柔らかくフィットしてくれそうです。
もうひとつは、ご存じユーミンこと松任谷由実の「緑の町に舞い降りて」。
この曲の入った1979年のアルバム『悲しいほどお天気』を貸レコード屋で借りて初めて聴いた中学生の頃から(1981年の春休みでした)、春になると必ず聴きたくなる、イントロのピアノから胸がキュンとなる大好きな曲ですね。
14歳の僕は、風景が浮かぶようなその歌詞にも感動して、たまらなく惹かれてしまったのでした。
そのときの胸疼く青春の始まりのような爽やかな気分は、40年以上の時が経った今もはっきりと憶えています。
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3月の選曲は、“桃色の季節”や“緑の町”の柔らかな風景をイメージして。
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例年より少し遅くなりましたが、桜咲く季節がやってきました。
これからしばらくの間、新緑香る若草の萌ゆる頃までは、フレッシュな春の装いに身を包んで、心高鳴る日々ですね。
僕は先月のこのコラムでも紹介した、“香りと音楽のマリアージュ”をテーマにした最新コンピ『Incense Music for Bed Room』が、ついに3/13にリリースされました。
このCDに始まる新コンピ・シリーズがスタートした経緯から収録された全曲の詳しい解説までをたっぷりと話したHMVウェブサイト特別対談も公開されましたので、ぜひご覧になっていただけたら嬉しいです。
YouTubeトレイラーでダイジェストをお聴きいただいても伝わると思いますが、本当に心地よくリラックスできる、“音のアロマセラピー”のような心安らげる珠玉の名作が連なっていて、FJDによる美しいアートワークとCalmによる澄んだ音のマスタリングも素晴らしいです。
コンピレイションのリード曲として、故Nujabesの盟友ふたりの新録音で制作した、Uyama Hirotoによるファラオ・サンダースの名曲カヴァー「Moon Child」とharuka nakamuraによるビル・エヴァンスの名曲オマージュ「soiree (take 3)」も大好評で、それぞれ3/27に2枚の7インチ・レコードとしてシングル・カットされたばかり。
未聴の方はぜひ、じっくりとお聴きになってみてください(せわしない毎日の中でも、きっと気持ちが安らかに落ちついてくると思います)。
そして、UNITED ARROWS green label relaxingの春のショップBGMに、新たな日本語詞の曲も加わっていますので、そのうちの比較的古い音源2曲を紹介しましょう。
はっぴいえんど(細野晴臣/大瀧詠一/松本隆/鈴木茂によって結成され、1970年代前半に活動した、日本語によるフォーク・ロックの草分けとなった伝説的グループ)に「春らんまん」という曲があったなと、ふと思いだしたのをきっかけに「風をあつめて」を無性にかけたくなってしまい、そこからの連想でセレクトすることにしたのが細野晴臣の「恋は桃色」。
1973年ソロ・ファーストの名盤『HOSONO HOUSE』収録曲で、僕の昔からのフェイヴァリットですが、近年はTVドラマの主題歌としても知られているそうですね。
曲名もこの時季に相応しくて、春から夏にかけてのお店の雰囲気に柔らかくフィットしてくれそうです。
もうひとつは、ご存じユーミンこと松任谷由実の「緑の町に舞い降りて」。
この曲の入った1979年のアルバム『悲しいほどお天気』を貸レコード屋で借りて初めて聴いた中学生の頃から(1981年の春休みでした)、春になると必ず聴きたくなる、イントロのピアノから胸がキュンとなる大好きな曲ですね。
14歳の僕は、風景が浮かぶようなその歌詞にも感動して、たまらなく惹かれてしまったのでした。
そのときの胸疼く青春の始まりのような爽やかな気分は、40年以上の時が経った今もはっきりと憶えています。
“香りと音楽のマリアージュ”をテーマに、心安らげるアンビエント〜ジャズ〜チルアウト〜バレアリカ〜ポスト・クラシカル〜ジャジー&メロウ・ビーツの珠玉の名作群が80分間にわたって紡がれ、美しいアートワークと素晴らしいマスタリングにより、生活の中で心地よくリラックスできる“音のアロマセラピー”のように繰り返し聴きたくなる至福のライフスタイル・コンピとなった、橋本徹さん選曲の素敵なコンピレイション『Incense Music for Bed Room』
橋本徹さん選曲のコンピ『Incense Music for Bed Room』からシングル・カットされた7インチ・レコード、Uyama Hiroto + Yoshiharu Takeda「Moon Child + Bliss of Landing」
橋本徹さん選曲のコンピ『Incense Music for Bed Room』からシングル・カットされた7インチ・レコード、haruka nakamura + Nobuyuki Nakajima「soiree (take 3) + Valsa de Euridice」
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橋本徹 (SUBURBIA)
編集者/選曲家/DJ/プロデューサー。
サバービア・ファクトリー主宰。
渋谷の「カフェ・アプレミディ」「アプレミディ・セレソン」店主。
『フリー・ソウル』『メロウ・ビーツ』『アプレミディ』『ジャズ・シュプリーム』『音楽のある風景』『Good Mellows』シリーズなど、選曲を手がけたコンピCDは350枚を越える。
USENで音楽放送チャンネル「usen for Cafe Apres-midi」「usen for Free Soul」を監修・制作。
著書に「Suburbia Suite」「公園通りみぎひだり」「公園通りの午後」「公園通りに吹く風は」「公園通りの春夏秋冬」などがある。
http://apres-midi.biz
http://music.usen.com/channel/d03/
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