ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること

ルミネが認める最優秀販売員。その光り輝く接客術に迫る。

ヒト

2023.01.19

ルミネが認める最優秀販売員。その光り輝く接客術に迫る。

駅ビル型の商業施設を展開するルミネでは、全国で働く約27,000 人の販売員を対象にした接客ロールプレイングコンテスト「ルミネスト」を開催しています。そのなかで、特に優れた接客スキルを持つ人に贈られる「ルミネストゴールド」。今回ユナイテッドアローズ社で「ゴールド」を獲得した〈オデット エ オディール〉ルミネ有楽町店の伊藤 幸紀さんと、〈ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ(以下BY)〉ルミネ立川店の竹村 亮平さんに、接客に対する考え方や日々心掛けていることなどをインタビューしました。

Photo:Masashi Ura
Text:Hisamoto Chikaraishi[S/T/D/Y]

大事なのは、お客さまの雰囲気×商品のイメージを伝えること。

画像

──お二人が入社した経緯を教えてください。

伊藤:わたしは以前、別のアパレル会社のウィメンズブランドで働いていました。服をメインにした接客をする中で、個人的に好きな靴などの小物を扱う接客が楽しいと思うようになってきたのです。前職でもルミネ町田で働いていたのですが、そこに入っている〈オデット エ オディール〉にお客さんとしてVIP顧客になるくらい通っていて(笑)。そんな理由から、靴や小物への想いが強くなり、〈オデット エ オディール〉を志望して、入社しました。ルミネ有楽町店に配属されて、現在3年ほど働いています。

画像

竹村:わたしは、前職では販売員としてインテリアショップで働いていたのですが、転職を考えはじめた時に、アパレル業界を、さらに〈ユナイテッドアローズ〉をなんとなく意識していました。もともと〈BY〉の服をよく買っていたので、とても身近な存在でしたし、以前働いていた方が、独立されてセレクトショップを開いたように、将来自分のお店を持ってみたいと夢見ていたわたしにとって、将来のためのいろいろな経験ができるのではないかと考えたんです。それから中途採用の機会を通じて、2019年2月に中途入社しました。〈BY〉の吉祥寺店で2年働いたのちに、現在のルミネ立川店に異動してきました。

〈ユナイテッドアローズ〉の一人として、自信を持って着こなしを提案する。

画像

──普段の接客で大切にしていることはどのようなことですか?

竹村:〈BY〉としてお客さまに「こういうふうに着てほしいです」という気持ちを伝えるようにしています。コロナ期間で外出が減っていった中で来店してくださる方は、おでかけを楽しもうとしている人だと思うんです。なので、何か質問をいただいた時は、お客さまのお話をお伺いした上で自信を持ってご提案することで、お客さまの自信につながると考えていますし、実際に喜んでいただいている実感があります。

画像

伊藤:わたしは、お客さまの雰囲気や好みに合った商品を提案するということを意識しています。例えば、「柔らかい印象をお持ちなので、鮮やかなカラーを合わせても派手になりすぎず、アクセントになります」といったような、「お客さまがこういう雰囲気だからこれを履いたらこうなる」ということを、わかりやすく的確に伝えるようにしています。

欲しいものを想像しやすいように親しみやすさを持って質問をする。

──「ルミネスト」に挑戦したきっかけはなんでしょうか。

伊藤:学生時代からダンスをやっていて、ステージでパフォーマンスを披露することが好きでした。前職で接客のロールプレイングを行う「ルミネスト」を知って、「接客の世界にも自分を表現できるステージがあるんだ」と、挑戦しはじめました。毎年の風物詩のように、いつもオーディションを受けるような感覚で、自身の接客力を高める場として参加してきました。

画像 ルミネスト大会のロープレシーン(※ルミネ様提供)

──竹村さんはいかがでしょうか。

竹村:吉祥寺店からルミネ立川店に一緒に異動して、ずっとわたしの接客を見てくださっている荒木店長が、わたしが人と話すことが好きということをご存知で「ルミネにいるんだから出てみたら」と言ってくださったのがきっかけです。ただ、接客も会話も好きなのですが、多くの人から注目されるのがすごく苦手で、ロールプレイングの大会にはちょっとネガティブな気持ちがあって(笑)。とはいえ、初めて受けた2021年は、立川店に「ルミネストゴールド」を持っている方をはじめ、ルミネストを経験している先輩たちが多く、そんな方たちから指導をいただけるという接客を学ぶのに恵まれた環境だと思い、参加することに決めました。そして、その年は「ブロンズ」をいただくことができました。今回は、その年の経験と反省をもとに挑んだ結果、念願の「ゴールド」を受賞することができたんです。

──「ルミネストゴールド」獲得に生きたお二人の接客の心得はありますか?

画像

竹村:先輩と「ルミネスト」に向けて接客の練習をさせていただく中で、今までは感覚でやっていたところを、もう少し論理的にできるようになった気がします。また同時に、コロナ期間を過ごすリアルなお客さまの感情の変化を聞き続けていくことで、大事なことに気づいたんです。それは、「〈BY〉の洋服を着て、こういうところに出かけたら楽しいですよね」と、ポジティブな感情を相手にぶつけると、買い物を楽しみながら、さらに深い納得とともにご購入してくださっているということ。どれを着ればいいか、どう着ようかという迷いを、一緒に解消していくことを心がけています。

伊藤:わたしは、お客さまと信頼関係を作ることを大事にしています。実際に履かないとサイズがわからない靴のセールスは、外出が減ったコロナ禍でなかなか厳しい状況にありました。そのなかで、お店に来てくださる方に、少しでも商品の魅力を知っていただくために、いい意味で気心の知れた友人のような関係を築けたらと考えていました。もちろん、提案しすぎると“販売員に売られる”という心理が働くこともわかっているので、「どんな靴を持っていますか?」「去年はどんな靴を履いていましたか?」と、まずは相手が話しやすい質問をします。それによって、お客さま自身が本当に求めていたものを明確にすることができます。

想いを留める、唯一無二のツール。

──店頭に立つ時に大事にしているアイテムを紹介してください。

画像

伊藤:先輩方にいただいたノートとペンです。ノートは、ルミネ町田で一緒に「ルミネスト」に出場していた、現在〈オデット エ オディール〉渋谷店の店長を務めている先輩から、ユナイテッドアローズへの入社が決まった時に、お祝いにいただきました。ペンは、入社当時からお世話になっていた先輩から、わたしの印象をイメージした黄色を贈っていただきました。ミーティングの内容や接客中に思ったことを書き留めています。

画像

竹村:わたしも同じなんですが、伝票の記入からお客さまとのコミュニケーションまで、いろいろな場面で活躍してくれているボールペンです。お客さまが気になっていたアイテムの情報などを、わたしのコメントとともに書くことがあるんです。「あれ、カッコよかったな」「欲しいな」と考えた時に、名刺を見てルミネ立川店や僕を思い出してくれたらうれしいなって。何の変哲もないペンですが、大切なツールですね。

「ゴールド」の自信を胸に新しい販売員の道を拓きたい。

──最後に、お二人の今後の展望を教えてください。

伊藤:これからも店頭に立って、接客を続けていたいと思っています。お客さまと接することができるところにいる分、できる限りお一人お一人の時間を楽しめるように頑張りたいですね。販売員としてまだ新しい自分に成長できると思っていますし、〈ユナイテッドアローズ〉やルミネに求められる人材になれたらと思います。また、「ルミネスト」の審査員を務めたり、ルミネでの横のつながりを生かして、「ルミネスト」を目指す後進のメンバーのために、わたしがかつて先輩から教わっていたことをしっかり伝えられる人になりたいですね。

竹村:〈ユナイテッドアローズ〉に入ったきっかけは、自分のお店を手がけている方を魅力的に感じたことだったので、バイヤーなどの商品の仕入れに関わる仕事も経験してみたいです。そのために、今は商品のことを学びながら、お客さまの声を拾いやすい販売員という立場を生かして、商品の企画に参加するなど、分け隔てない自由な動きができたらいいなと思っています。

画像

PROFILE

伊藤 幸紀

伊藤 幸紀

2019年入社。オデット エ オディール ルミネ有楽町店で販売員として経験を積む。前職より「ルミネストシルバー」への経験を持ち、あたらめて参加したルミネスト認定会にて21年”シルバー“認定。そして22年”ルミネストゴールド“に認定。

PROFILE

竹村 亮平

竹村 亮平

2019年入社。ビューティ&ユース ユナイテッアローズ 吉祥寺店での勤務を経て、21年にルミネ立川店に異動。その年に「ルミネスト」に参加し、“ブロンズ”を認定。その後22年“ルミネストゴールド”に認定。

TAG

SHARE