
ウツワ
2025.04.25
史上最上級のユナイテッドアローズ、TABAYA United Arrowsで体験できるもの。
ユナイテッドアローズ 原宿本店があった場所に新たに誕生する〈TABAYA United Arrows〉。“史上最上級のユナイテッドアローズ”。その高みに挑戦したディレクター田村麻衣子さん、そして彼女の想いを受け取ったアートディレクターの葛西薫さんに話を聞きました。“史上最上級”の想いがこれからお客さまのもとへ循環していきます。
Photo:Shunya Arai, Taro Ota
Text:Takuhito Kawashima(kontakt)
Edit:Shoko Matsumoto
日本的であるほど国際的
〈TABAYA United Arrows〉の歴史や全貌を紹介する冊子。アートディレクターの葛西薫さんが手がけた。
想いを込めた料理に気分がいいお椀
TABAYA United Arrowsのディレクターをつとめる田村麻衣子さん
しかし〈TABAYA United Arrows〉は日本のものだけを扱うお店ではありません。西洋から大きく影響を受けている現在の私たちの生活様式を基盤にしたモノ選び。着た時の見た目、食事をいただく時の器選び、という生活者の現代的なニーズを満たしながらも、気分に上質な変化を促すものたち。ではそれが“美しいもの”なのでしょうか。
こうした田村さんがヒト・モノ・ウツワに込めた想いに呼応し、〈TABAYA United Arrows〉のロゴやショッパーといったグラフィックに落とし込んだのは、日本を代表するアートディレクターの葛西薫さんでした。




日本文化が影響を受けたもの。日本文化が影響を与えたものをコンセプトに買い付けした品々。ウェアやアクセサリーだけでなく、こうした美術品や日用品、工芸品なども取り扱います。
矢は放たれた
(株)サン・アド 顧問 アートディレクターの葛西薫さん。
「史上最上級のユナイテッドアローズを、と田村さんから相談いただいた時は、プレッシャーに感じました。でも同時に励まされもしました。よく言い切ったものだと。お店に対する想いやコンセプトをヒアリングしていると、〈TABAYA United Arrows〉というのは、我に帰ることもできるし、遠くに行くこともできるような場所なんだろうと想像しました。 『そういえば、本来こうだったなぁ』という点と、『こんなことでもあるのか』という点、その二つの点と点を結ぶような場所です。
ショッパーのカラーにも採用されている“TABAYAブルー”。
素晴らしさに出会う
旧ユナイテッドアローズ 原宿本店を改装中の2025年3月末。TABAYA United Arrowsのステートメントの前に立つ葛西薫さん(写真左)と田村麻衣子さん(写真右)。“小さな宝石箱”と設計者であり、世界的建築家のリカルド・ボフィルはこの建物を見て言葉にしたそうです。
世界的に活躍する現代美術家の村上隆さんが「日本こそ世界最高峰。ただそれに気づいていない人が多い」と話すように、私たちはもっと私たち自身のことを見ないといけないのかもしれません。感覚的に知っていること。それに全く知らなかったこと。これらを一つの空間にし、新しい日本的体験として〈TABAYA United Arrows〉は、美を極めたものを探究し、お客さまと素晴らしいものとの出会いを促し、素晴らしい買い物ができるような場にしていきます。
INFORMATION
PROFILE

葛西 薫
1949年北海道札幌市生まれ。文華印刷、大谷デザイン研究所を経て、1973年サン・アド入社、現在同社顧問。サントリーウーロン茶中国シリーズ、ユナイテッドアローズ、とらや、TORAYA CAFÉなどの広告制作およびアートディレクションのほか、サントリー、サントリー美術館、六本木商店街振興組合のCI・サイン計画、映画・演劇の広告美術、装丁など、活動は多岐にわたる。

田村麻衣子
幼少期より華道(草月流)、日本舞踊(花柳流)、茶道(裏千家)等日本の伝統芸道を学び、長年にわたり技術の習得と美意識を培う。ユナイテッドアローズ入社後は約8年間販売職を経験後、バイヤー・ウィメンズMDを担当。2025年4月よりTABAYA United Arrows ディレクターに就任。