ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること

⼼を動かす接客とは。SC接客ロールプレイングコンテスト全国大会出場者が語る“プロの視点”。

ヒト

2026.02.17

⼼を動かす接客とは。SC接客ロールプレイングコンテスト全国大会出場者が語る“プロの視点”。

1995年から開催されている「SC(※)接客ロールプレイングコンテスト」(一般社団法人 日本ショッピングセンター協会主催)は、全国のショッピングセンターで活躍するテナントスタッフの中から、優れた接客技術を持つ人材を表彰するコンテスト。今回は、その全国大会という大きな舞台に挑んだ、ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング 岡山一番街店の市川 莉緒さんと、ららぽーと愛知東郷店の舛田 里乃さんにフォーカス。出場のきっかけから日々の接客で大切にしていること、大会を通して得た学びまで、2人の言葉から“心を動かす接客”の本質を紐解きます。
※SC:ショッピングセンターの略

Photo:Yuco Nakamura
Text:Riho Abe

自分の成長と向き合うために挑んだロールプレイング大会

―まずは本大会に挑戦しようと思ったきっかけを教えてください。

市川:いちばんの理由は、自分の実力を試し、さらに高めたいという気持ちです。セールスマスターの称号をいただいているからこそ、現状に満足せず、改めて接客と向き合いたいと思いました。昨年も出場しましたが、大きな舞台に圧倒されてしまい、自分らしい接客ができず悔しさが残る結果となりました。その経験を糧に、もう一度挑戦したいと考え、2年連続での出場を決めました。

画像 〈ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング〉 岡山一番街店の市川 莉緒さん

舛田:館内の大会には毎年参加してきましたが、全国大会への出場は今回が初めてです。専門の審査員の方から、自分の接客を客観的に評価していただける機会は貴重で、強みや課題を言語化してもらえる点に魅力を感じました。また、今回は自分自身の成長だけでなく、日々一緒に働くメンバーにも学びや気づきを伝えていきたいという思いもありました。


―本大会に挑むにあたり、日々の接客ではどのようなことを意識してきましたか?

市川:日頃から目の前のお客様をいちばんに考え、一歩踏み込んだ質問や、その方の未来まで想像したご提案を心掛けています。ロールプレイングだからといって決めた言葉に頼るのではなく、店頭と同じように自然体で向き合うことを大切にしました。また、メンタル面では、グリーンレーベル リラクシングのコーチをしていただいている先輩のアドバイスを受け、「いまここ自分」という言葉を意識しながら、日常から“いま”に集中して気持ちを整えるトレーニングを続けてきました。以前より動揺することが減り、穏やかな気持ちで自分らしい接客ができるようになったと感じています。

画像 〈ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング〉愛知東郷店の舛田 里乃さん

舛田:わたしも同じコーチの方にご指導いただき、緊張の原因を自分で理解し、感情を客観的に捉えることを意識していました。日常の中でも、喜怒哀楽のどの感情が出ているのか、なぜその感情が生まれたのかを客観的に捉え、できるだけ早くいい状態に戻すことをくり返しました。また店頭では、UA社の経営理念である「お客様の明日を作る」という考え方を大切にしてきました。日々、真心と美意識を込めながら、「この方にはどんな未来が待っているだろう」と想像しています。すぐにイメージが浮かばなかったときはメモに残しておき、通勤時間などに振り返ることも。例えば産後に仕事復帰されるママやお子さんのこと、記念日や旅行、多様な習い事など、さまざまなシーンを思い描きながら、「こんな言葉をかけられたらいいかもしれない」と想像を重ねてきました。


―全国大会という大舞台を終えて、いまの率直な気持ちを教えてください。

市川:賞を取れなかった悔しさや、応援してくださった方々への申し訳なさはありましたが、今年は後悔がなく、晴れやかな気持ちで競技を終えることができました。それは、目の前のお客様だけを見て、自分のベストを尽くせたからだと思います。競技後には、応援にきてくださった会社の方やデベロッパーの方、家族や友人から「感動した」「元気をもらった」という言葉を多くいただき、わたしが目指していた“心を動かす接客”ができたのだと実感できました。昨年からの成長を感じることができ、課題とともに次に繋がる未来も見えています。多くの学びと出会いがあり、挑戦して本当に良かったと、いまは幸せな気持ちでいっぱいです。

画像 〈ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング〉 岡山一番街店の市川 莉緒さん

舛田:お客様の心情を丁寧に引き出し、その方を知る時間を十分に持てたことに、たしかな手応えを感じました。提案したジャケットに袖を通した瞬間、表情がふっと変わったのが印象的で、販売員としてとても楽しい時間だったと感じています。入賞できなかった悔しさや課題も見つかったのですが、それを素直に受け止められたのは、緊張に飲み込まれず、やり切れたという実感があったから。さらに、応援にきてくれた後輩が「舛田さんの接客すごかった」と話してくれたと聞き、次世代の子たちにも接客の楽しさを伝えられたことは、出場のミッションをひとつ達成できたように感じています。

店頭で大切にしていることや心に残っているエピソード

―日々の接客の中で、ご自身の強みだと感じている点や、こだわりはどんなことですか?

市川:わたしが大切にしていることは「真心接客」。一見のお客様でも、家族や友人のように自然体でお迎えしたいと考えています。言葉だけでなく、表情や声のトーン、立ち振る舞い、メイクや装いまですべて含めて、お客様を歓迎する気持ちが伝わるように意識しています。

舛田:意識していることは、お客様が「実は…」と本音を話していただけるような環境づくりです。特にはじめてお会いするお客様に対しては、序盤から共感や気持ちに寄り添う姿勢を大切にし、自然と心を開いていただける関係性を心掛けています。


―いままでで嬉しかったことや印象的なエピソードはありますか?

画像 〈ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング〉愛知東郷店の舛田 里乃さん

舛田:大阪の店舗に務めていた頃、別々の日に接客をさせていただいた2人のお客様が、ある日一緒にご来店されました。驚いてお話を伺うと、実は同じ会社の同期だったそうで、「その洋服可愛いね」という何気ない会話をきっかけに、偶然2人ともわたしの名刺を持っていることがわかったそうなんです。思いがけない繋がりに、この仕事ならではの喜びと責任を感じました。また、大阪から名古屋へ異動したときには、大阪のときのお客様がサプライズで名古屋まで訪ねてくださいました。わざわざ遠方から足を運んでくださり、「舛田さんに会えて良かった」とお声をかけてくれたことが本当に嬉しかったです。

市川:3年ほど前、岡山店で行っていたインスタライブをきっかけに繋がったお客様がいます。配信後にDMをいただき、「インスタライブをやってくれて嬉しかったです。独身時代からグリーンレーベルが大好きで、いまは子育て中で、有休を取ってお店に行っています」と書かれていて、有休を使ってまで来店したいと思ってくださる方がいることに、嬉しさと同時に身が引き締まる思いになりました。以来、その方は顧客様となり、お子さまの入学式のときはご家族全員のコーディネートをご提案するなど、いまでもお付き合いが続いています。この経験を通して、店頭でもオンラインでも、お一人おひとりの来店の背景を大切にし、「来て良かった」と感じていただける空間をつくりたいと、改めて思うようになりました。

大会で得た学びが、次の挑戦に繋がっていく

―本大会を通して、得たことや今後に活かしたいことはどんなことですか?

  • 各デベロッパー様や社内の応援団のみなさま

  • 各デベロッパー様や社内の応援団のみなさま
市川:今回感じたことは、無理にうまく見せようとしたり、背伸びをしたりしないほうが、結果的にお客様に寄り添った接客ができるということでした。どれだけ練習しても、大会本番でできるのは店頭での自分と同じこと。型にはまりすぎず、ありのままの自分の魅力を引き出すことが何より大事だと感じています。また、日常からメンタルの整え方を意識してきたことで、これまでになく落ち着いた状態で本番に臨めたことも大きな学びでした。今回得た気づきを今後ロールプレイング大会に挑戦する仲間にも伝えながら、それぞれが自分らしく力を発揮できる場づくりに繋げていきたいと思っています。

舛田:これまで周囲から言われてきた「明るい」「元気」という評価の理由を、大会で改めて言葉にしていただく機会がありました。特に支部大会の審査員の方からは、「お客様の状況や気持ちに合わせて表情や声のトーンを自然に変えられる、ノンバーバルなコミュニケーション力が強み。それが話しやすい空気づくりに繋がっている」と評価していただき、自分では当たり前のように続けてきたことを強みとして捉え直すきっかけになりました。この経験を通じて、一緒に働くメンバーの強みや可能性をきちんと言葉にして伝えられる存在でありたいと思っています。


―改めて大きな舞台、本当にお疲れさまでした。最後に、今後の展望についてお聞かせください。

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市川:店舗内はもちろんですが、中四国・九州エリアの接客をさらに盛り上げていきたいと考えています。ひとりでも多くの人が自分の魅力に気づき、やりがいを持って働ける環境を広げていくことが、その先のお客様の満足に繋がるはずです。いま岡山にいるわたしにできることを大切にしながら、近くの繋がりを育て、少しでも力になれる存在でありたいと思っています。

舛田:現在は次のステップとしてマネジメント職を目指し、研修にも参加しています。これまで多くの時間をかけて育ててもらった分、これからは一緒に働くメンバーや後輩たち一人ひとりに向き合っていきたいです。今回の大会で得た経験を、マネジメントの立場から売場づくりに活かし、より多くのお客様に満足していただけるよう動いていけたらと考えています。

市川:あと、ロールプレイング⼤会に関してもうひとつ。実はいつか必ず大賞を取りたいと思っています!ここまで熱くなれるものに出会ってしまった以上、もう簡単には辞められないと感じてしまっていて。準備の過程も本番も、人との出会いも、すべてが楽しく、得たものは本当に大きいものでした。

舛田:実はわたしも同じ気持ちです!今回が最後かもしれないと思って臨みましたが、終わってみたら寂しさを感じている自分に驚きました。次がいつになるかは分かりませんが、自分がまた挑戦したいと思ったタイミングで、成長を確かめる場として、いつかもう一度あの舞台に立てたらと思っています。

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PROFILE

市川 莉緒

市川 莉緒

2020年入社。人事部での先行アルバイトを経て、入社後は〈ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング〉岡山一番街店に配属、現在に至る。商業施設主催のロールプレイング大会には過去2度出場。本大会は、2年連続でファイナリストに選出されており、社内のセールスマスターブロンズの称号も持つ。
https://store.united-arrows.co.jp/staff/detail/?id=62493

舛田 里乃

舛田 里乃

2017年入社。〈ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング〉ららぽーと愛知東郷店に勤務。商業施設主催のロールプレイング大会には毎年出場し、館内大会で経験を重ねてきた。全国大会への出場は今回が初。社内のセールスマスターブロンズの称号も持つ。

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