ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること

お客様の声から店長が起案。「THINK LOCAL」 を通して、地元の魅力を歴史ごと伝える。

ウツワ

2024.10.10

お客様の声から店長が起案。「THINK LOCAL」 を通して、地元の魅力を歴史ごと伝える。

〈ユナイテッドアローズ グリーンレーベル リラクシング(以下、GLR)〉 のブランドコンセプト “Be happy” を実現するために大切な 「日々の暮らし」 を、衣・食・住・遊・知の5つを軸にオリジナルの冊子 『THINK LOCAL』 の刊行をはじめ、ポップアップやイベントなどの開催を通し、地域に根付いた店舗づくりとブランドが大切にする概念を提案するプロジェクト 「THINK LOCAL」 。2024年10月4日にリニューアルオープンをしたGLR札幌ステラプレイス店では、現在プロジェクトの一環でもある 「GOOD LOCAL MARKET SAPPORO」 が開催されています。本イベントを企画した店長の目黒 栄 (以下、目黒) さんとブランドディレクターの佐々木 弘幸 (以下、佐々木) さんへ、プロジェクトを通して伝えたい想いやリニューアルオープンした札幌ステラプレイス店についてお話を伺いました。

Photo:Ryo Maeda
Edit&Text:Rie Watanabe

お客様のお声から企画を立案。地域と深く繋がっていくきっかけに。

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―まずは 「GOOD LOCAL MARKET SAPPORO」 の起案者でもある目黒さんのご出身や経歴を教えてください。

目黒:出身は北海道の室蘭市です。2005年に入社し、GLR札幌ステラプレイス店で販売員として働きはじめ、2018年からは、「ワークトリップ アウトフィッツ 札幌店」 のオープンを機に異動となり、3年ほど勤務していました。2021年からは再び、GLR札幌ステラプレイス店へ戻り、店長に就任し、入社19年目となります。

―札幌ステラプレイス店リのニューアルオープンと同時に開催がスタートした、「GOOD LOCAL MARKET SAPPORO」 は、どのような経緯で開催が決定したのですか?

目黒:2年ほど前から札幌駅は大きな工事が行われており、店舗の周辺環境が激変をしているんです。ひと息つけるような場所が減り、お買い物の合間に休憩する場所として愛されていた 「横井珈琲」 というお店が閉店してしまい、困っているというお客様からの声を聞いて、ブランドコンセプトでもある、“Be Happy” や “リラックス” をお店から何か提供できることがあるのではないか、と考え起案をしました。はじめは、老舗の 「横井珈琲」 と札幌ステラプレイス店のオリジナルブレンドコーヒーを作り、自分用にもスーベニアとしてもお客様に楽しんでもらいたい、という想いでノベルティを準備していたのですが、進めていくうちに北海道産の素材の魅力や作家さんたちの素晴らしい作品に触れ、もっと大きな規模で、北海道の魅力を伝えられると考え 「GOOD LOCAL MARKET SAPPORO」 を開催することになりました。

画像 ※ノベルティはなくなり次第終了となります

「横井珈琲」 とのオリジナルブレンドコーヒーのノベルティは、スーベニア要素を大切にしたかったので、「THINK LOCAL」 の札幌をモチーフにしたイラストを採用したパッケージにして、深入りのコーヒーが好きな北海道の人たちの好みに、朝からすっと飲めるような爽やかさも取り入れたブレンドとなっています。環境に配慮したフィルターを採用したティーパックなので、ドリップしなくても気軽に飲めるのも魅力です。

ブランドの解釈を落とし込んだセレクトで地域の魅力を発信。

―「GOOL LOCAL MARKET SAPPORO」では実際にどんなものを取り扱っていますか?

目黒: 「北海道の景色を手のひらに」 というコンセプトのもと、北海道の素材やものにこだわり、ものづくりをされている 「子羆屋」 から、ファッションという切り口を大切にしつつ、お客様がご自身でも贈り物としても喜んでもらえることをイメージしながら、仕入れをさせて頂きました。

―目黒さんが想いを込めて、仕入れをした商品について詳しく教えてください。

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画像 日本てぬぐい(写真上:左)、ポストカード(写真上:右上)、端花豆皿(写真上:中央)、エコバッグ(写真下)

目黒: 版画家・北村 太(以下、北村) さんのアートが施された 「日本手ぬぐい」 は、手作業で染めているので、染み具合に差があり、色褪せの変化も出てくるので愛着がわく1枚になると思います。「ポストカード」は、北海道を象徴する小動物が可愛らしく、ユーモアたっぷりです。豆皿の台紙に施された北村さんのアートも注目ですね。大判の「エコバッグ」は、熊の版画が大きくプリントされ、モダンで民芸調に仕上がっていますので、贈り物にもぴったりです。
  • 木彫り熊 「熊っこさん」(左、中央) 、キャンドル「熊っこキャンドル」(右)

  • 石鹸

  • 端花豆皿

ずんぐりむっくりなフォルムが愛らしい、桂の木を使用した一刀彫の木彫り熊は、情景を自由に想像してほしいという作家の想いが込められています。とても人気があり、手に入りづらいことから、手軽に楽しめるものとして作られたものが、 「熊っこキャンドル」 。小樽(北海道)で創業90年を誇るろうそく工房のキャンドル作家の方が制作されています。北海道産のはちみつが配合されたハンドクラフトソープは、札幌市内にお店がある 「SAVON de SIESTA」 のもので、無添加にこだわった顔にも使用できる商品です。香りも良いので、部屋に置いてくおくだけでリラックスできます。エンレイソウやハマナスなど、北海道の山岳地帯に生えている野草をモチーフにした豆皿は、箱に木屑が使われている工夫が施されているので、一つひとつ違いがあり面白いです。

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これまで各都道府県に寄り添った全47冊のオリジナル冊子として発刊されていた 『THINK LOCAL』 のアイコンにもなっている、札幌をモチーフとしイラストを施したトートバッグ。リニューアルオープンを記念して、お買いもの頂いたお客様にノベルティとして1点をプレゼントしているのですが、今回のイベントで大切にしていた、スーベニアという視点でも喜んで頂けるアイテムなので、たくさんの方に手にとってもらえるように、イベントでは特別に購入ができるように準備をしました。

地元を知り、残していくべき大切なことにも目を向ける。

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― 「THINK LOCAL」 のプロジェクトを通して、目黒さんが伝えたいことを教えてください。

目黒: 今回のイベントでは、手に取り喜んでくださるお客様の笑顔や会話を思い浮かべながら、北海道の魅力がたっぷり詰まった商品を揃えました。ブランド名にもなっている “リラックス”を意識した、心地よさをお客様に感じとってもらえると思います。このプロジェクトを通して、自分自身もものづくりの魅力や北海道の歴史を改めて知ることができました。まずは自分たちが地元を知り、残していくべき大切なことも見つめながら、これからも歴史も含めて伝えていきたいと思っています。


―ついにリニューアルオープンしましたね!ぜひメッセージをお願いします。

目黒:2カ月間本当にお待たせしました。さらに快適にお客様がお買い物ものできる素晴らしい設計になっています。八百屋さんや魚屋さんにくるような感覚で、心からリラックスしてお買い物を楽しんで頂ければと思います。これからも地域とのコミュニケーションを大切に、リラックスできる空間づくりに努めてまいります。

ディレクターが語る、「THINK LOCAL」 プロジェクトへの想い。

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―リニューアルした店舗を実際にご覧になった感想はいかがですか?

佐々木: やりたかったことがほぼダイレクトに反映された素晴らしい店舗となりました。売り場が広くなり、商品を見やすくなったのはもちろん、床はほかの店舗では取り入れていない、フローリングを使用しているので、年月が経って変わってくる色味も楽しみですし、お客様が来店されたときに、どこから見てもGLRとわかり、自分が今どこでお買い物をしているのかが常に明確になるように、目の端にグリーンの色が入ってくるようにこだわりました。エントランスのグリーンタイルもイメージ通りの仕上がりです。

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―「THINK LOCAL」 への取り組みについて、ブランドディレクターとしての想いを聞かせてください。

佐々木: 札幌ステラプレイス店のリニューアルオープンを機に開催されている、店長の目黒さんの起案をきっかけに実現した 「GOOD LOCAL MARKET SAPPORO」 は、私自身も北海道の出身ということもあり、強い思い入れがありました。札幌のセレクトショップや地元で活動されている作家さんにもご協力いただき、地元に寄り添った素晴らしい商品のラインナップとなっています。今回のイベントを通して出会った商材や作家の方たちとともに、今後もプロダクトの制作やイベントを通してこれらかも北海道を盛り上げていきたいと思っています。 「THINK LOCAL」 は、その土地にある店舗だからこそのアイデアがたくさんあると思うので、どんどん店舗から企画を上げてもらいたいですし、プロジェクトを通して、働いている土地の魅力を自分たちも知り、お店を通して、還元していくという循環をこれからも行っていきたいですね。

PROFILE

目黒 栄

目黒 栄

2005年入社。GLR札幌ステラプレイス店で販売員としてのキャリアをスタート。2018年に 「ワークトリップ アウトフィッツ 札幌」 のオープンを機に3年ほど勤務したのち、2021年に再びGLR札幌ステラプレイス店へ異動。店長に就任。ブランド、店舗を通して、地元の魅力を伝えることにも注力している。

佐々木 弘幸

佐々木 弘幸

GLR メンズ商品本部 クリエイション課 課長 兼 ブランドディレクター。某アパレル会社にて、販売スタッフ、ショップマネージャー、MDバイヤーを歴任後、2018年入社し、ディレクターに就任。2020年から現職。商品ディレクションのほか、店内内装や包装のディレクションにも携わる。

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