モノ
2026.09.10
日常に寄りそう、心地よさ。「john masters UNITED ARROWS」が描く価値観とは。
自然と人をつなぐ〈john masters organics〉と、装いを紡ぐ〈UNITED ARROWS〉。約30年にわたり、それぞれの道を歩んできた2つのブランドが手を取り合い、新ブランド〈john masters UNITED ARROWS〉が誕生。両ブランドに共通する価値観で 「肌の感覚で選び取る心地よさ」を起点に生まれました。日々のスキンケアで培われてきた肌への優しさを、一日を共にする衣服や日用品へと受け継いでいく、今回の試み。ブランド誕生の背景や、両ブランドが大切にする「心地よさ」と「飾らない美しさ」、アイテムへのこだわりまで、ブランド室長の田中 安由美さんに話を聞きました。
Photo:Yutaro Yamane
Text:Mikiko Ichitani
通じ合う価値観によって誕生した、「john masters UNITED ARROWS」。
以前、〈UNITED ARROWS〉で〈john masters organics〉さんの製品をお取り扱いしていたご縁があり、その中で〈john masters organics〉さんにコラボレーションのお声がけをいただいたのがきっかけです。そこで弊社から、コラボレーションにとどまらず、新しいブランドを立ち上げるのはどうかと逆提案をさせていただきました。
〈john masters organics〉さんにとってはライフスタイル分野への拡張になり、私たちにとっても新しいカテゴリーへの挑戦になる。お互いに新しい可能性が広がる取り組みだということで意気投合し、協業に至りました。お話をいただいたのはおよそ1年半以上前のこと。そこからかなりの時間をかけて、今回のローンチに至っています。
過去にも〈green label relaxing〉でルームウェアを共同製作しており、以前から非常に親和性を感じています。
思わず触れたくなる、やわらかな肌触りのブランケット
〈UNITED ARROWS〉自体も創業から35年以上経ちますし、〈john masters organics〉さんも同様に長い歴史を持つブランドです。共通しているのは、日常に寄り添うアイテムを通して、お客様に高揚感を届け続けているというスタンス。
〈john masters organics〉さんはもともと、ニューヨークのサロンでご自身の手荒れに悩まれたことをきっかけに、オーガニックコスメを手がけはじめたと伺っていて、そこには、地球に敬意を払うという企業としての姿勢もお持ちです。弊社もサステナビリティの取り組みに力を入れているので、そうした部分でも通じ合うところがあると感じています。
〈john masters organics〉のインラインも一部取り扱いあり
「肌の感覚で選び取る」が体現する、心地よさへのこだわり。
目指したのは、肌と感覚に寄り添うプロダクトです。日々のスキンケアで大切にされてきた肌への優しさや使い心地は、一日を共にする衣服や日用品にも受け継いでいきたい価値観だと考えました。〈john masters organics〉さんが培ってきた美容の視点と、弊社が持つファッションの知見を掛け合わせ、その発想をウェアを軸としたプロダクトに落とし込んでいます。
ショッパーとギフト用ショッパー
それぞれが培ってきた歴史あるロゴを、バランスよく組み合わせることを意識しました。〈john masters organics〉さんのロゴは細い線と特徴的なセリフ書体で、ナチュラルさとクラシックさを併せ持っています。一方、〈UNITED ARROWS〉のロゴはミニマルでモダン、オール大文字で芯のある印象。それぞれの特徴を活かしながら、レイアウトやサイズのバランスにこだわって制作しました。
カラーは「スレートブルー」と「スレートホワイト」の2色を設定しています。スレートブルーは、濡れた粘板岩のようなしっとりとした重厚感を帯びた色。スレートホワイトは、静けさをまとうような澄んだ白みのある色です。〈john masters organics〉さんがもともと持つブラウンの延長ではなく、2つのブランドが対になって組み合わさる、相性の良いカラーを探しました。色相は対照的でありながら、トーンは近い色として選んでいます。
アルガンオイル加工を施した、なめらかな肌触りのルームウェア
シャンプーなどのヘアケアやスキンケアを含めたコスメ製品には、使用した際のテクスチャーの気持ちよさや香りの癒しなど、効果以外にも得られる充足感があります。アパレルプロダクトにおいても、ファーストタッチや身にまとったときの感触、自分が心地よいと感じられるものという意味合いで、肌感覚に寄り添いたいという思いで設計しています。
肌は、自分の感覚にいちばん正直なものだと思っています。だからこそ審美眼という点でも、ライフシーンに溶け込みながら芯があり、存在感のあるものを提案したい。ご自身の感覚で選び取っていただけるブランドになっていきたいと考えています。
デイリーに取り入れたいボアジャケットとコート
※酢酸トコフェロール(保湿成分)
モイスチャーリブのタンクトップとこだわりのショッパー
商品を触っていただいた方たちが、必ずと言っていいほど「気持ちいい」というフレーズを口にしてくださることが本当に印象に残っています。自分たちが表現したい「飾らない美しさ」や「心地よさ」を、ファーストタッチで感じていただけることがとても嬉しいです。
肌感覚を大切にしながら、自分起点で選ぶこと。そして、自分が良いと思ったものを誰かに伝えたくなるような、相手を思って選んでいただけるプロダクトをこれからも提案していきたいです。
シーンを越えて取り入れられるライフスタイルの形や、ファッションならではの高揚感、〈john masters organics〉が大切にしてきた「自分をケアすること」とファッションの楽しさを掛け合わせることで、新しい価値観を提案できるブランドになっていきたいと考えています。
「john masters UNITED ARROWS」が目指すもの。
幅広い方に、日常のさまざまなシーンで楽しんでいただけるブランドを目指しています。今後はアパレルを中心に、タオルやホームウェアのみならず、ホーム雑貨にも広げていく予定です。また、ギフトとして選んでいただけるブランドを目指しているので、新生活や引っ越し祝い、結婚祝いなど、一年を通してギフトシーンに寄り添えるよう、ギフト包材の制作にも力を入れています。
ラグジュアリーの考え方を解釈し、ちょっとしたご褒美のような気分で手に取っていただける、買いやすく、気分が上がるものでありたい。それぞれが今まで培ってきた知見を掛け合わせていることが、ブランドへの信頼に繋がればと思っています。
まずは両ブランドのシナジーを深めながら、さまざまな取り組みを行っていきたいです。オリジナルの加工剤を使った新たな生地や、香りを起点にしたコラボレーションなど、アイデアは尽きません。なにより、〈john masters UNITED ARROWS〉が提案する世界観を感じていただける店舗展開を進めていきたいと思っています。
ルームウェアは、実際に手に取って着てみないと伝わらない部分が大きいと思うので、まずはこの新しい取り組みを多くの方に知っていただき、その心地よさを実際に体感していただきたいと思っています。
INFORMATION
PROFILE
田中 安由美
UNITED ARROWS LTD. ブランド室長
2008年〈UNITED ARROWS green label relaxing〉のデザイナーとして入社。カットソーや布帛デザインを経験し、チーフデザイナーを経て、2018年よりウィメンズディレクターを担当。現在は〈john masters UNITED ARROWS〉のブランド室長として、ブランドの立ち上げから関わっている。