夏のスーツはどう着こなす?おしゃれと快適を両立させるアイテム選びのポイント

夏のスーツはどう着こなす?おしゃれと快適を両立させるアイテム選びのポイント


夏ならではのスーツスタイルの工夫をご紹介します。夏はどのようにスーツを着こなせばよいのでしょうか?日本の蒸し暑い夏では、おしゃれよりも我慢が必要だと感じてしまうのも無理はなく、スーツは「夏は避けるもの」と考えがちです。しかし、軽装が当たり前になるこの季節こそ、スーツを洒落て着こなせれば、まわりと差をつける絶好のチャンス。ビジネスでも休日でも活躍するヒントをお届けします。

INDEX

“暑さ対策”と“おしゃれ”の両立は可能?

ブラウンのジャケットを肩掛けした男性
年々厳しさを増す日本の夏。だからこそ周囲がノージャケットで過ごすなかで、あえてスーツを着こなすスタイルは、かえって洒落感が際立ちます。近年では、夏仕様のスーツも多く売られており、“涼しさ”と“おしゃれ”の両立は十分可能に。
通気性の高い夏生地や、仕立てに工夫を凝らした軽量ジャケット、さらにインナー選びの工夫など、暑い季節にこそ生きるテクニックを駆使すれば、快適さを損なうことなく、洗練された着こなしを楽しめます。

快適さを求めるなら「一枚仕立て」がおすすめ

一枚仕立てのスーツ
夏のスーツ選びで見逃せないのが、ジャケットの仕立て。なかでも裏地を極力省いた「一枚仕立て」は、通気性に優れ、汗ばむ季節にも軽やかな着心地を叶えてくれます。また、背中や袖の一部だけに裏地を配した「背抜き仕立て」も、蒸れにくさときちんと感を両立できるため、ビジネスでも頼れる存在。裏地が少ないぶん風通しが良く、肌にはり付く不快感も軽減されます。

「夏生地」や「機能性生地」を楽しむ

夏ならではの素材使いも、季節感を演出する大切な要素。「リネン」や「シアサッカー」といった夏生地は、通気性とドライな肌触りで快適な着心地を叶えつつ、見た目にも爽やかなムードをプラスしてくれます。暑さが増す季節だからこそ、こうした素材の力を借りて洒落感を高めたいところです。

リネン生地

ウールリネン素材のジャケットを着た男性
例えば、リネン混の生地で仕立てたスーツは、シャリ感のあるドライな風合いが特徴。肌に張りつきにくく、蒸し暑い季節でも快適に着られるうえ、見た目にも清涼感を演出してくれます。夏の装いに自然な洒落感を添える好素材です。

シアサッカー生地

シアサッカー素材のジャケットを着た男性
「シアサッカー」も夏の定番素材のひとつ。生地表面の独特な凹凸が肌との接地面を減らし、汗ばむ季節でもベタつきにくく快適です。見た目にも涼しげな風合いがあり、装いに爽やかなニュアンスをプラスしてくれます。
シアサッカーの生地
「シアサッカー」といえばストライプ柄が定番ですが、最近では無地に見えるタイプも豊富にあります。ビジネスシーンでも取り入れやすく、表面の凹凸がさりげないアクセントに。無難すぎず、上品な洒落感を添えてくれます。

機能性生地

機能性のあるスーツを着た男性
汗ばむ季節に頼れるのが、吸水速乾性や通気性に優れた「機能性生地」のスーツ。ウォッシャブルや抗シワ加工など、夏を快適に乗り切る工夫が施されているのが特徴です。
機能性の説明が書かれたタグ
こうした「機能性生地」スーツには、その特徴が分かる専用タグが付属していることが多いのもポイント。ウォッシャブル、撥水性、ストレッチなど、夏を快適に乗り切るヒントが詰まっているので、購入時にはぜひ機能表示タグにも注目を。

「ニットタイ」でネクタイも衣替え

ニットタイを付けた男性
洋服は季節ごとに衣替えするのに、ネクタイは年中同じ・・・という方も多いのでは?実はネクタイも夏仕様に替えることで、涼しげな印象に。見た目も気分も軽やかに仕上がり、季節感あるタイドアップスタイルを楽しめます。
ニットタイ
夏にぴったりなのが、ざっくりとした編み地の「ニットタイ」。軽やかなルックスで、タイドアップしても暑苦しく見えず、程よい抜け感を演出。夏仕様のネクタイが、装いに季節感と洒落感をさりげなく添えてくれます。

ノータイでは「インナー」で遊び心を演出

淡いカラーのインナー

ジャケットのインナーでパープルのカットソーを着た男性
ノータイでスーツを着るなら、インナーでの“遊び”が装いの肝に。シンプルになりがちな夏のスタイルも、ほんのり色味を加えるだけで洒落感がアップします。特におすすめなのは淡いカラーのTシャツやシャツ。ビジネスシーンでも浮かず、それでいてしっかり印象に残る着こなしが実現できます。

ボーダー柄のインナー

ボーダー柄のポロシャツを着た男性
夏らしいムードを演出するなら、「ボーダー柄」のポロシャツやカットソーをインナーに取り入れるのも効果的。マリンテイストが香るボーダーは季節感たっぷりで、スーツスタイルに軽快さをプラスしてくれます。ビジネスでは主張控えめな細ピッチのものを選べば、品良くまとまり、こなれた雰囲気に。

ヘンリーネックのインナー

ヘンリーネックのインナーを着た男性
無地の丸首Tシャツには飽きたという方には、首元にボタンが配された「ヘンリーネック」がおすすめ。シンプルでありながら程よいアクセントが生まれ、脱・無難なスーツスタイルが叶います。同系色のTシャツを合わせれば、統一感がありつつもモダンな印象を演出できます。

「スカーフ」で華やかさを添える

スカーフを身に着けた男性
夏の装いにちょっとした“ひねり”を加えたいなら、「スカーフ」使いも効果的な一手。特に休日にレストランやパーティに行くような場では、薄手のスカーフやネッカチーフをひと巻きするだけで、こなれ感がグッと高まります。無地のインナーに垂らすだけでも洒落た印象に。手軽に雰囲気を変えられる、大人の小技です。

「スリッポン」で足元を軽やかに

黒のスリッポン
夏のスーツスタイルは、靴選びでも季節感を演出できます。たとえば、いつものレースアップシューズをローファーや「スリッポン」に替えるだけで、一気に軽やかで涼しげな印象に。特にスエード素材の一足は、落ち着いた雰囲気を保ちながらも、夏らしい抜け感が漂います。
黒のスリッポン
休日スタイルなら、くるぶしを覗かせて“素足風”に履くことで涼感と洒落感を両立。インビジブルソックスを取り入れれば快適性も◎。一方、ビジネスではラフになりすぎないよう、シックな色のソックスで上品にまとめるの方がスマート。

夏でもスーツのおしゃれは楽しめる

暑いからといって、スーツのおしゃれを諦めるのはもったいないです。涼しげな素材や機能性に優れた一着を選べば、快適さを保ちながら装いを楽しむことができます。さらにインナーやネクタイ、足元の小物で季節感を取り入れれば、マンネリ化しがちな夏のスーツスタイルにも変化が生まれます。夏こそ工夫のしがいがある季節。快適さと洒落感を上手に両立させて、夏のスーツスタイルを自分らしく楽しんでみてはいかがでしょうか。
橋本慎司

橋本慎司

フリーエディター

1989年生まれ、沖縄県出身。ドレスファッション雑誌『MEN’S EX』の編集部を経たのちフリーランスとして独立。ビジネススーツやオン・オフのジャケットスタイルなどを紹介する誌面やWEB記事を手がける。1950〜60年代米国のアイビーファッションを好み、学生時代よりスーツをビスポークオーダーし愛用する。

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