ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること ヒトとモノとウツワ ユナイテッドアローズが大切にしていること

店頭からSNSまで。真摯に向き合うことで見えた「伝える」魅力。

ヒト

2025.09.11

店頭からSNSまで。真摯に向き合うことで見えた「伝える」魅力。

〈スティーブン アラン シンジュク〉に立つ、販売歴10年以上のベテランスタッフ・三井田 悠さん。異業種からアパレル業界に飛び込み、今期からDX セールスマスターシルバー認定者としてスタッフボイスやInstagramなどを通じて、店頭からブランドの魅力を精力的に発信し続けています。オフラインとオンライン、それぞれの領域で「伝える」ことに真摯に向き合う三井田さんに、日々の接客におけるこだわりや、SNS発信と店頭販売の関係についてお話を伺いました。

Photo:Yuko Sugimoto
Text:Mikiko Ichitani

心掛けているのは、世界観を大切にした丁寧な接客。

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−まずはじめに、三井田さんがユナイテッドアローズ社(以下UA社)に入社されたきっかけを教えてください。

前職はテレビ番組の制作会社でカメラマンのアシスタントをしていました。映像系の専門学校からそのまま就職したのですが、体力的にもハードな現場だったので転職を考えるようになりました。自分が本当にしたいことを考えたときに浮かんだのが、アパレルの仕事でした。学生時代から洋服が大好きで、よく〈ビューティー&ユース ユナイテッドアローズ〉(以下、BY)に行っており、そこで働いていたスタッフの方たちに憧れて入社を決めました。

− 入社後のキャリアも教えてください。

最初は〈BY〉 東京スカイツリータウン・ソラマチ店に配属されました。一年ほど働いたある日、先輩から「〈スティーブン アラン〉が似合うと思う」と言われたことをきっかけに興味を持ち、当時渋谷にあった旗艦店に行ってみました。独自の世界観が伝わってきて、衝撃を受けたことを覚えています。しばらくして、地元に近い横浜に新店舗ができるということになり、自ら応募して立ち上げから入ることになりました。その後、大阪店勤務を経て、今は新宿の店舗で働いています。

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− 日々の接客において、大切にされていることを教えてください。

接客では、特に「丁寧さ」を心がけるようにしています。できるだけズレたご提案をしないよう、日頃からお客さまの声にじっくり耳を傾けることを意識しています。ご来店のきっかけや目的、どういったシーンで着たいのか、目の前の商品に対してどう感じているのかなどを丁寧に聞き出すようにしています。

− 印象に残っているお客さまとのエピソードはありますか?

大阪店勤務時代のお客さまが、UA社の合同面接に参加されたと人事の方から聞いたときは驚きました。結局入社はされなかったのですが、僕が感じたように、お店やブランドに良い印象を持ってくれたのかなと思うとすごく嬉しかったです。

店頭の接客にも生かされる、スタイリングの発信。

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− 現在は店頭での接客のほかにどのような役割を担当されていますか?

DX、SNSの運用を主に担当しています。〈スティーブン アラン〉の魅力をお店や個人のSNSで発信していくために、スケジュール管理やスタイリングの撮影などを担当しています。

− それらの発信に注力されるようになったきっかけはなんだったのでしょうか?

最初のきっかけは、会社全体としてDXやSNSに力を入れていくことになったこと。もともと前に出るタイプではないのですが、決められた目標は達成したいと思い、当時の店長と一緒に取り組むようになりました。はじめのうちは、組んでもらったコーディネートをただ着て、撮影してもらうだけだったのですが、次第に「こういうコーディネートがよさそう」「眼鏡をかけたほうが顔色がよく見えるな」など、自分なりに工夫をするようになりました。そうした積み重ねが、少しずつ社内でも認知されるようになってきたと思います。

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− スタイリングを投稿されるようになって、日々の接客に活きていると感じることはありますか?

これまでと比べて、商品を着用する機会が格段に増えたことで、着丈や着心地などをより説得力を持ってお伝えできるようになったと思います。また、僕自身の身長で、このサイズ感だとどう見えるかを写真で見ていただくことができるので、お客さまにとってもイメージしやすくなっていると思います。


− 投稿をするうえで意識されていることはありますか?

販売ツールとしてSNSを上手に活用されている方がたくさんいますが、見よう見まねでやってしまうとブランドの世界観と乖離してしまう可能性もあると思っており、特に写真の撮り方や紹介の仕方については、慎重に向き合うようにしています。

身につけることで自信につながる、お気に入りの仕事道具。

− 三井田さんの仕事に欠かせないアイテムを教えてください。

お気に入りの時計とめがねは、身に着けていると気分が上がるアイテムです。時計は〈オメガ〉のヴィンテージ。関西で働いていた頃、よく通っていたショップの方がつけていたヴィンテージ時計がかっこよくて購入されたお店を聞き、実際にそのお店へ足を運び出会いました。めがねは〈シュロン〉というアメリカの老舗ブランドのもので、どんなスタイリングにも合わせやすく、かけ心地も良くて気に入っています。

− 三井田さんのめがねが、チャームポイントのひとつになっている気がします。

最近では、めがねで覚えてくださる方も増えてきて、他店にヘルプで入った際にも声をかけていただく機会が増えました。僕にとってめがねは、コンプレックスをカバーしてくれる大切なアイテムでもあって、スタイリングを引き立ててくれるだけでなく、かけることで自信を持って接客できる気がします。メイクをしたり、パーマをかけたりするのと同じように、好きな自分に近づくために奮い立たせてくれるそんな存在です。

カルチャーとの新たな出会いを求めて、ライブや映画館へ。

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− 休日はどのように過ごしていますか?

音楽ライブやフェスによく出かけています。先日もフジロックに参加しました。好きなアーティストもたくさんいますが、そういったフェスではそれまで知らなかった音楽と出会えることも醍醐味のひとつ。また、前々から計画することが多いので、日々の仕事のモチベーションアップにも繋がっています。

− 日常の息抜きにしていることはありますか?

なにも予定のない休日は朝からミニシアターに行くことが多いです。特に、平日は人も少なくて贅沢な時間を過ごすことができます。時間が合わなかったり、観たい作品がなかったらそのまま近くで買い物をして帰るということも。それもまた有意義な時間だなと思っています。

新たなステージでも自分ならではのできることを見つけていきたい。

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− ご自身の強みはどういう部分だと思いますか?

僕の強みは、気づいたことをしっかりやり切ることだと思います。SNSでの発信もそうですが、まだ誰も取り組んでいないからやってみようという気持ちではじめました。店頭でも、お客さまが求めていることに気づく場面が多いように感じています。

ー最後に、今後の展望を教えてください。

これからも〈スティーブン アラン〉の魅力を一人でも多くの方に伝えることを目標に、オフラインとオンラインの両軸で発信を続けたいです。加えて、今すぐにではないですが、社内にはほかにも素敵なブランドがたくさんあり、まだあまり知られていないものや、新しく立ち上がったブランドもたくさんあります。そういった洋服の魅力も、ブランドの垣根を超えて伝えていきたいです。

PROFILE

三井田 悠

三井田 悠

〈ビューティー&ユース ユナイテッドアローズ〉 東京スカイツリータウン・ソラマチ店を経て、〈スティーブン アラン〉 横浜店の立ち上げに参加。その後は大阪店勤務を経て、現在は新宿店に勤務。Instagramやスタイリング投稿にも積極的に取り組み、今期からDXセールスマスターシルバー認定者として、主に店舗のDXやSNSの運用を担当。
Instagram:@sa.mi___da

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