トレンチコート

Standard Book ずっと大切にしたいもの。

トレンチコート

Trench Coat

情緒的な佇まいに惹かれる
時を超えるマスターピース

数あるコートの中でも、性別を問わず、時代も流行も越えて愛され続けているマスターピース=トレンチコート。魅力の一つはプロダクトとしての完成度にある。オリジンは第一次世界大戦下、イギリス軍が塹壕(トレンチ)での戦闘服に採用した防水・防寒コート。そのデザインは戦地での機能性を目的に作られたスペックがベースとなっている。コットンギャバジンの生地は綾織物の打ち込みの強さで水を弾くため。ダブルブレストのフロント、立てることのできる大きな襟、ベルトやカフストラップは防寒性から。階級章を示したエポーレットは銃などを吊るす役割も担っていた。機能から生まれたさまざまなディテールが、デザインとしての美しさを兼ね備えている。

季節の移り変わりを合図するロマンチックなアイテムでもある。ラフに羽織るのはもちろん、風を避けるために襟を立てたり、身頃をベルトでぎゅっと締めたり、どんな着方をしても独特のニュアンスが生まれる。少しの雨に打たれたり、風になびく姿にも情緒があり、まさに「絵になるコート」なのである。ハリウッド映画やヌーヴェルバーグの銀幕で名だたる俳優たちが袖を通し、数々の名シーンが残るのもその所以だろう。『カサブランカ』のハンフリー・ボガート、『シェルブールの雨傘』のカトリーヌ・ドヌーヴ、『ティファニーで朝食を』のオードリー・ヘプバーンを始め、ブリジット・バルドー、アンナ・カリーナ、ジェーン・バーキン……そのどれもが色褪せることのないクラシックである。

カジュアルからドレスアップまでという懐の広さもトレンチコートならでは。同時に、時代に合わせてアップデートや進化も遂げている。よりシンプルな日常着としてエポーレットなどのディテールを省いたものや、着心地のよさを考慮したドロップショルダーやラグランスリーブ、ダブルフェイス仕立てでリバーシブルに着られるデザインも。ウィメンズが着用しているものは、ベルト位置を高めに設定しフェミニンなシルエットを実現した1着。いいものを長く着たいという昨今の気分もあり、クラシックを踏襲したデザインが多いのも特徴と言えるだろう。3シーズン着られるようにウールの着脱式ライニングが付いたもの、春先に軽く羽織れるような背抜きや一重仕立てなど、選択肢が広がっている今こそ、お気に入りの1着を見つけたい。

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Photograph_ Reiko Toyama
Text_ Naoko Sasaki
Hair & Make up_ Katsuyoshi Kojima
Model_ Tiara(West Management)、Simon(BE NATURAL)
Edit & Web_ Rhino inc.