Clarks クラークス
「トラッド」「スタンダード」「ベーシック」。
流行とは関係なくファッションの
根底にある普遍的なもの。
スタイルのキーとなるそれは、
いつの時代も
色褪せることなくタイムレスな魅力を放つ。
今、そこに改めて立ち返ってみる。
Clarks クラークス
「トラッド」「スタンダード」「ベーシック」。
流行とは関係なくファッションの
根底にある普遍的なもの。
スタイルのキーとなるそれは、
いつの時代も
色褪せることなくタイムレスな魅力を放つ。
今、そこに改めて立ち返ってみる。
〈クラークス〉の歴史は古く、誕生はおよそ200年前に遡る。イングランドの南西部にある町ストリートは古くから羊や牛の牧畜が盛んな地域。そこで羊毛や羊皮のラグを生産していたサイラスとジェームスのクラークス兄弟が、ボア付きのシープスキンのスリッパを作ったのが始まり。はき心地のよさが評判となり、本格的な製造のため1825年に工場を設立、お互いの頭文字を取ったC&J クラーク社を創立する。その流れから革靴の生産に着手し、1856年には世界に先駆けて靴専用のミシンを、さらにソールカットマシン、防水革靴の商品化など数々の技術開発によって、リーディングカンパニーとして業績を伸ばしていく。
〈クラークス〉の大きな特色としてパッケージ哲学がある。最初に作った柔らかで快適なスリッパのように、靴は履くものであると同時に「足を優しく包む」ものであるべきという考え方だ。足の健康と歩きやすさを追求したオリジナルの木型は、今も変わらずシデの木材から手作業で削り出して作られている。
シューズ(WOMEN)
〈Clarks for BEAUTY&YOUTH〉
¥31,900
シューズ(MEN)
〈Clarks for BEAUTY&YOUTH〉
¥26,400
1966年に作られた「ワラビー」はブランドのマスターピースであり、モカシン構造を採用した袋縫い形状で、パッケージ哲学を象徴する1足。ワラビーとはカンガルー科に属する有袋類の動物の名前なのだが、1枚革が足をすっぽりと包み込む履き心地を、子どもをお腹の袋に入れて大切に育てることになぞらえ名付けられた。木型は自然な足の形に近く、つま先にゆとりのあるオブリークラスト。スクエアトゥにU字型のステッチ、ぼってりと丸みのある素朴なフォルムはどこか愛らしい動物を思わせる。誕生からほぼ形を変えていないが、スエードのアッパーは2018年からスコッチガード加工が施されたC・F・ステッド社のスエードに変更し、汚れや水を弾く機能が加えられた。
〈クラークス〉のアイコンであるクレープソールは、ワラビーよりも少し前、1949年に作られた名品「デザートブーツ」とともに誕生した。生みの親は4代目のネーサン・クラーク。インスピレーション源は、第2次世界大戦中に彼が出征したビルマで出会ったスエードとゴムソールのブーツ。カイロのバザールで作られたという柔らかくて歩きやすいブーツに感銘を受け、そのアイデアを終戦後に商品化したのがデザートブーツである。天然のラバーを長く熟成させた密度の高いクレープソールは、ラバー本来の柔らかな弾力性と同時にしっかりと地面を掴む歩行性を併せ持ち、それまでにはなかったカジュアルシューズという新しい概念を確立させることになった。
もう一つの定番「デザートトレック」は1972年に誕生。フロントのセンターシームは、足先のスペースに余裕を持たせることで快適性を担保するデザイン。木型は独自のコンフォートシェイブラストを採用し、かかと部分の補強レザーには「トレックマン」の愛称で親しまれるシンボルマークが刻まれている。
スエードのアッパーにクレープソールを備えたブーツは、カジュアルで素朴な味わいと革靴の上品さがあり、スニーカーのように快適な歩行性を併せ持つ。クラシックなウールのコートやチノパンとの相性はもちろん、ダウンジャケットやデニム、スウェットなどに合わせるとスポーティな中にトラッドな趣を添えてくれる。素材も進化を遂げており、昨年からはスエードにゴアテックスを施し、ビブラムソールを取り付けた全天候型の「ゴアテックスシリーズ」も登場。コラボレーションによるプリントの布帛などユニークなバリエーションも豊富に広がるこの秋、新たな1足を手に入れてみるのはどうだろう。
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