ポロシャツ

Standard Book ずっと大切にしたいもの。

ポロシャツ

Polo shirt

クラシックスポーツの伝統が息づく、
ミニマルなスタンダード。

ポロシャツの産みの親は、〈ラコステ〉の創業者であり、1920年代に数々のタイトルを手にしたフランスの名テニスプレイヤー、ルネ・ラコステ。当時、格式の高いスポーツであったテニスでは、長袖のドレスシャツが着用されていたが、ラコステは、ポロ競技の選手が着ていた、柔らかなニット生地でできた半袖の襟なしシャツに注目。この伸縮性と通気性に優れたシャツに、小さな襟と短い前立てを付け加えてテニス用に仕立てたのが、ポロシャツのルーツである。1933年、ワニのロゴを刺繍した「CHEMISES LACOSTE (ラコステのシャツ)」として「L.12.12」モデルのポロシャツが発売される。鹿の子地と小ぶりのフレンチカラーを特徴とする1着は、時代を超えて愛されるマスターピースとなった。ちなみに、ロゴ入りのシャツはこれが世界初とも言われている。

同じくテニスを由来とするのがイギリスの〈フレッドペリー〉。創業者のフレデリック・ジョン・ペリーは、1935年に史上初のグランドスラムを達成したテニスプレイヤーで、真っ白なポロシャツとパンツのエレガントなスタイルで知られていた。1952年にフレッドペリー・スポーツウェア社を設立、1957年に発売した「M12」というライン入りのポロシャツが、60年代のモッズムーブメントの中で若者たちが着用したことでファッションとして認知される。その後、ポール・ウェラー、blurのデーモン・アルバーン、Oasisのリアム・ギャラガーなど多くのミュージシャンが愛用したことでユースカルチャーのシンボル的存在となった。

ポロシャツの呼称に一役買ったのでは?とも言われるのがラルフ・ローレンの存在だ。1967年にポロ・ファッション社を立ち上げ、翌年〈ポロ ラルフ ローレン〉を始動。アメリカントラッドの代名詞でありながら、英国王室の伝統スポーツである「ポロ」と冠したのは、〈ポロ ラルフ ローレン〉が英国トラッドとハイエンドなライフスタイルを理想としていたから。ポロ競技のプレイヤーを象った”ポロポニー”の刺繍入りポロシャツは、1972年に発売され、一世を風靡した。

一方、1930年代に作られ、現代まで受け継がれる上質なポロシャツある。1784年、英国に創業した老舗ニットメイカー〈ジョンスメドレー〉の定番である「ISIS(アイシス)」だ。最高級のシーアイランドコットンの極細糸を用い、30Gというハイゲージに編まれたニット地は、薄手で光沢があり、滑らかな肌触り。特徴的なイングリッシュカラーと3つボタン、ゆとりのあるイージーシルエットの上品な雰囲気を身上とし、登場以来、英国リーミルズの同じ工場で作られ続けている。

折り返しの襟とボタン留めの前開き、着心地のよいニット地を特徴とするポロシャツは、スポーティかつクラシックな佇まいで愛されるミニマルなスタンダード。この春はラグジュアリーブランドからのリリースも多く、再注目のアイテムでもある。鹿の子やピケはもちろん、メッシュやシアー素材など、様々なニット素材にアレンジしたデザインや、ゆったりとワイドなシルエットも登場。新しい季節を前に、ベーシックを更新してみるのもいいかもしれない。

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Photograph_ Reiko Toyama

Text_ Naoko Sasaki

Hair & Make up_ Yukiko Imanishi
Model_ Momoe Kanjo(BE NATURAL)、Tomoyoshi Hirai(BE NATURAL)
Edit & Web_ Rhino inc.